地方から東京の高校へ進学する場合、場所にもよりますが実家から高校への毎日の通学は困難です。
そのため、学生寮を探すことになりますよね。
東京には公立から市立まで様々な寮付きの高校があります。
今回は、学生寮を選ぶときの注意点や寮生活のメリットとデメリットについてお話しします。
高校の学生寮を探すときの注意点
学生寮付きの高校へ進学できても、実際に入った学生寮の住み心地が悪くて寮を出たり、高校を辞める事になってしまっては本末転倒です。
そうならない為にも、学生寮付きの高校を選ぶ際は、しっかりと下調べをしておきましょう。
学生寮を探すときのポイントとして大事なのは、寮の設備(食事付きかなど)、部屋の間取りと広さ、風呂やトイレは共同かの確認、寮の規則、などです。
まずはインターネットや資料請求などで気になる学生寮付きの高校を探して、実際にいくつか見学に行ってみるとよいです。
最近は一人部屋の学生寮も増えていますが、他の寮生と共同の部屋の場合もあります。
どちらの部屋でもメリットとデメリットがあるので、どちらが自分にとって過ごしやすい環境か、考えておく事も大事です。
見学の際には、部屋の広さと間取り、日当たり、備え付けの家具(入寮するならどんな家財が必要か)などもチェックしておきます。
学生寮の規則も、門限の時間があったりお菓子などの持ち込みを禁止されたりなど、寮によって様々な決まりがあるので、合わせて調べておくと失敗は少なくなります。
自分が高校3年間を過ごす部屋です。
3年というと学生にとっては長い時間ですよね。
その長い時間を自分が過ごす部屋だということを忘れずに、しっかり見て決めることが重要です。
では、実際に東京にある学生寮付きの高校を見てみましょう。
東京にある学生寮付きの公立高校
東京にある公立高校の寮についてまとめました。
・国立東京芸術大学音楽附属高等学校
希望者のみが入寮可能です。
・東京都立大島海洋国際高等学校
全寮制の高校です。
・東京都立小笠原高等学校
東京都小笠原村父島にある高校で、隣の島の母島の生徒のみ入寮可能とされています。
本土や島外からの生徒の入学は基本的に受け付けていません。
・東京都立大島高等学校
大島にある高校です。
・東京都立神津高等学校
神津島にある唯一の高校です。
もともと神津島以外の生徒は島民の元で寄宿していましたが、そんな島外の生徒の為に男子寮「しらすな寮」が造られました。
女子寮の建設も計画されています。
公立で学生寮付きの高校は、専門的な学習過程の学校か、離島に建てられている場合がほとんどです。
そして島にある高校は、島以外の生徒は入寮や受験を受付していない場合があるので、事前に確認しておきましょう。
東京にある学生寮付きの私立高校
次に、東京にある学生寮付きの私立高校についてまとめました。
・私立国際基督教大学高等学校
生徒の3分の2が帰国子女となっています。
多くの留学生が入寮しているので、寮では留学生との異文化交流を楽しむことが出来ます。
・私立創価高等学校
創価学園は小学校、中学校、大学まであり、大学には推薦で進学することが可能です。
・私立東関東馬事高等学院
乗馬や馬の飼育を学べる全寮制の高校です。
・私立自由学園高等学校
男子寮と女子寮に分かれていて、1年生の男子は全員入寮します。
2年生は地方生徒か希望者が入寮し、3年生では室寮を務めます。
・私立上野高等学校
音楽科の生徒か、地方に住んでいる生徒のみ入寮可能です。
・私立愛国高等学校
自宅からの通学が困難な生徒のみ入寮可能です。
・私立桐朋女子高等学校
名称は女子校となっていますが、音楽科のみ男女共学です。
学生寮に入寮できるのは女子生徒のみです。
・私立明法高等学校
新たに設けられた明法GEという教育科のなかで希望者のみ入寮可能とされています。
学生寮のメリット
高校生から寮に入るということは、親元を離れて一人で暮らすということです。
高校生活を学生寮で過ごすメリットをまとめました。
・学校から比較的近いので、忘れ物などをしてもすぐに取りに行ける
・部活や勉強に集中できる環境がある
・友達と楽しく過ごせる
・寝坊しても友達が起こしてくれたり、勉強を教えあったりして助け合える
・親元を離れて暮らす為、自立心が育つ
・消灯時間などが決まっているので、規則正しい生活が送れる
など、学生寮でのメリットはいくつかあります。
大きなメリットは友達が出来てたくさんの思い出ができることと、通学時間がかからないので勉強や部活に打ち込める時間が長くとれるということです。
そして、親元を離れて東京で自分自身でお金の管理をすることになるので、早い段階で金銭感覚や自立心を養うことができます。
基本的には寮の管理人か、寮生が学生寮の管理をしているので、夜中の外出などは出来ませんし、安全な面もあります。
学生寮のデメリット
高校生活を学生寮で過ごすことは、メリットだけでなくデメリットもあります。
学生寮で起こりやすいデメリットについてもまとめました。
・勉強に集中したくても、他の寮生がうるさくて集中できないことがある
・大部屋だとプライバシーを守りにくい
・盗難が起きることがある
・友達と関係が悪くなることがある
・学生寮の寮則が厳しい
・トイレやお風呂の共同が嫌
・光熱費を寮生で分担して払う場合がある
・入寮してしばらくはホームシックにかかることがある
など、友達ができやすいというメリットがある反面、一緒に過ごす時間が長い分、人間関係でトラブルがおこる可能性も高くなります。
友達とは勉強を教えあえることもできますが、他の寮生の影響で勉強に集中できない環境になることもあります。
地方から東京に一人で出てきたことで、最初はホームシックにかかることもあります。
盗難などを防ぐ為に、身の回りの貴重品はしっかり管理しておくように心がけましょう。
人間関係は入寮してからでないと何が起こるかわかりませんが、寮の規則や施設の特性、費用などについては入寮前にしっかり確認をしておきましょう。
学生寮に入れなかった場合は東京で学生マンションを探してみる
東京には寮付きの高校がいくつか存在しますが、全寮制の高校は数少ないです。
島に一つしかない高校や、楽器の練習が必要な音楽科のみ入寮可能というケースもあります。
全寮制でない限り、寮の部屋の数には限りがあるので、もし地方の学生が東京の高校へ通うには、寮へ入れなければ一人暮らしをするしかありません。
しかし、高校生が部屋を借りて、一人暮らしをすることは可能なのでしょうか?
結論から言うと可能ですが、家賃など学生寮より費用は高くなります。
部屋の名義人は保護者になりますし、物件によっては断られることもあります。
その為に、東京都内にはいくつかの学生マンションがあります。
物件によっては家具付きや、食事付きの学生マンションもあります。
もし進学先の高校が学生寮がなかったり、定員などの関係で入寮できない場合には高校の近くの学生マンションを探してみましょう。
高校の学生寮に入る際には下調べが大事
東京にはいくつかの学生寮付きの高校はありましたが、高校によって入寮の条件は様々でした。
学生寮には友達ができる・早く自立できるといったメリットがありますが、寮生同士の人間関係などのトラブルが起きやすいというデメリットもあります。
以上のことをふまえて、学生寮に入る際には事前に慎重に調べておきましょう。