日頃の掃除でも、年末の大掃除でも見落としがちなのが、窓のゴムパッキンではないでしょうか。
窓のゴムパッキンには重要な役割があり、劣化したものを交換せずに放置するのは危険です。
今回は、窓のゴムパッキンの役割や劣化のサイン、交換方法などをお伝えします。
賃貸で交換した場合、その費用を誰が負担するのかや、窓のゴムパッキンの劣化を抑えるお手入れ方法なども載せているので、ぜひ読んでみて下さい。
窓のゴムパッキンの役割とは?
まず、窓のゴムパッキンの役割は何なのか見ていきましょう。
賃貸物件でも持ち家でも、窓があれば、その下の部分には必ずゴムパッキン(チューブのような部品)が取り付けられています。
そして、ゴムパッキンは窓ガラスとサッシの間に取り付けられていて、「窓ガラスとサッシの隙間を塞ぐ」役割を持っています。
もし、窓にゴムパッキンがなかったら、どうなるでしょうか。
窓ガラスとサッシの隙間から、雨水が入り込んで部屋が浸水したり、隙間から風が入り込めば、冬は寒さに震えることになります。
夏も、暑い空気が部屋に入ってきてしまうので、いくらクーラーを入れても効かない事態になることが考えられます。
このゴムパッキンが、隙間をしっかり塞いでくれるので、私たちが快適に生活できるのですね。
さらに、ゴムパッキンにはもう一つ大きな役割があります。
「窓ガラスとサッシを支える」ことです。
支えるものが何もないと、窓ガラスが落ちて割れる原因になります。
ガラスは少しの衝撃でも割れやすく、割れればとても危険です。
開閉時の衝撃を和らげるゴムパッキンは、安全にも役立っているのです。
窓のゴムパッキンは、小さなものでありながら、とても大きな役割を果たしているのですね。
しかし、劣化したゴムパッキンではその役割を十分に果たすことができません。
そこで、次の章では、窓のゴムパッキンの寿命や劣化のサインについてお伝えします。
窓のゴムパッキンは劣化しやすい?交換のサインとは?
とても重要な役割を持つ窓のゴムパッキンですが、ゴムでできているので使っているうちにどうしても劣化していきます。
窓のゴムパッキンは、毎日、雨や風、太陽の光、暑さ、寒さにさらされています。
それに加えて、窓ガラスの重さを支える役割も果たしているので、窓のゴムパッキンにかかる負担は大きいです。
そのため、日々しっかりお手入れをしていた場合でも、約10年で寿命を迎えると言われています。
窓のゴムパッキンには、もちろん耐久性のある素材が使われていますが、それでもいつかは交換する時期がやってきます。
窓に使われているゴムパッキンが以下のような状態になってきたら、それが交換が必要な時期いなっているというサインです。
・ゴムパッキンに亀裂が入っている
・ゴムパッキンの隅が浮いてきた
・ゴムパッキンの弾力性がなくなった(硬くなった)
これらの状態は、ゴムパッキンが切れる前兆です。
特に、弾力がなくなっている場合、衝撃への耐性もなくなっていると考えられます。
それに気づいていながら放置すれば、ゴムパッキンがいつか完全に切れてしまいます。
そうなると、窓ガラスを支えられなくなってガラスが割れるなど、安全性にも問題が出てきます。
そのため、早い段階で気づき、早めに対処することが重要です。
劣化した窓のゴムパッキンの交換方法
では、窓のゴムパッキンが劣化してきていることに気づいた場合、どのように対処すれば良いのかをお伝えしましょう。
その場合、新しいゴムパッキンに取り換えることになります。
おすすめは、業者に頼んで交換してもらうことです。
多少お金はかかりますが、安全で早いです。
持ち家の場合には、見積もりをしっかり取って、信頼できる業者に頼みましょう。
賃貸の場合は、管理会社や大家さんに必ず相談して下さい。
最近は、DIYが流行っていることもあって、自力で窓のゴムパッキンを交換する人もいますが、ガラスを扱うので、交換の知識や技術のない人が行なうのは危険です。
参考にお伝えすると、自力で窓のゴムパッキンを交換するには、はじめに窓を窓フレームから外す必要があります。
また、その後も、外した窓にマスキングテープを貼ったり、窓のサッシのネジをドライバーを使って外していくという作業が続きます。
サッシを外せたら、いよいよ劣化したゴムパッキンをカッターで切って外し、新しいものをはめますが、以前と同じようにはめるのがなかなか難しいです。
頑張って、どうにかゴムパッキンをはめようとしているときに、窓ガラスを割ってしまうリスクがあります。
そうなると、窓ガラスの交換費用もかかってしまいます。
そのため、はじめから業者にお願いするのが賢明です。
どうしても自力で交換する場合は、やり方をよく調べ、新聞紙や軍手などを必ず用意し、怪我をすることのないように細心の注意を払って行って下さい。
劣化した賃貸の窓のゴムパッキンの交換費用は誰が負担?
ところで、賃貸物件で、窓のゴムパッキンが劣化して交換が必要になった場合、その交換費用は誰が負担するのでしょうか。
賃貸物件には、入居者、大家さん、管理会社など様々な人が関係しているので、誰がどこまで負担するのかは判断が難しいところです。
しかし、平成10年に策定した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を国土交通省が平成16年に改定したことで、それが明確化されました。
このガイドラインが改定された結果、現在では、原則、
・自然な使い方をしていての摩耗、故障は大家さんが費用を負担する
・消耗品、故意や過失によるものは入居者がその費用を負担する
ことになっています。
この考え方でいくと、窓のゴムパッキンは「消耗品」なので、その交換費用は、入居者が負担するのが一般的です。
賃貸の場合は業者に頼むので、その手配は、管理会社(または大家さん)がしてくれるでしょう。
窓のゴムパッキンの交換には1~2万円ほどかかりますが、それは快適に安全に生活するための必要経費です。
しかし、なるべくそうした出費を抑えたいと考え、劣化した窓のゴムパッキンを交換しない入居者がいます。
次の章では、それが原因で起こるであろうトラブルをご紹介します。
窓パッキンの劣化の放置すると賃貸ではトラブルになる
賃貸物件に住んでいる場合、窓のゴムパッキンの劣化を放置するのはおすすめできません。
先ほどもお伝えしたように、それを放置していると大きなトラブルに繋がることがあるからです。
どんなトラブルに発展するリスクがあるかと言うと、
・外出中に大雨が降り、劣化したゴムパッキンの隙間から雨水が部屋に入り込んで浸水
・窓の開閉時に音がして他の入居者とトラブルになる
などです。
近年は、ゲリラ豪雨が多くなっているので、短時間に大量の雨が降ります。
パッキンの劣化を放置していれば、そこから雨が入ります。
上の階で浸水してしまった場合には、下の階の入居者にも迷惑がかかることも予想されます。
また、窓のゴムパッキンが劣化し、窓ガラスがサッシに固定されなくなれば、開閉時の音が大きくなるので、騒音トラブルにも発展する可能性もあります。
そうしたトラブルが起きてからでは遅いので、窓のゴムパッキンが劣化したら、早めに交換しておきましょう。
とは言え、やはり「消耗品の交換費用をなるべく抑えたい」という人は多いですよね。
最後は、そういった方のために、賃貸の窓のゴムパッキンの劣化を遅らせるお手入れ方法をご紹介します。
賃貸の窓のゴムパッキンの劣化を遅らせるお手入れ方法!
賃貸の場合、自分がその部屋を借りているうちは、少しでも綺麗に使いたいところです。
では、賃貸の窓のゴムパッキンの劣化を遅らせるお手入れ方法を見ていきましょう。
まず、窓に付くホコリの掃除を普段からしておくことです。
窓ガラスは大掃除の際に拭き掃除しますが、パッキンの部分となるとなかなか掃除しません。
掃除の仕方が分からないと、見て見ぬふりをしてしまいがちです。
しかし、それが窓のゴムパッキンの劣化を早めてしまいます。
窓のゴムパッキンの近くにはホコリが溜まりやすいので、定期的な掃除が必要なのです。
ホコリは、気づいたときにサッと拭き掃除するだけでもかなり取れるので、時間を見つけて、綺麗にしておきましょう。
また、窓は冬になると結露します。
それもそのままにしてしまうと、カビが生え、ゴムパッキンが劣化する原因になります。
そのため、結露防止対策やカビ防止対策をすることをおすすめします。
もし結露してカビが生えてしまったら、早めに市販の「カビ除去ジェル」などで取り除きましょう。
このように丁寧にお手入れすれば、窓のゴムパッキンの劣化を遅らせることができます。
綺麗に使って、少しでもパッキンの寿命を延ばしましょう。
劣化した窓のゴムパッキンは早めに交換しよう!
今回は、窓のゴムパッキンについてお伝えしました。
窓のゴムパッキンには、とても重要な役割があり、劣化した場合には早めの交換が必要ということが分かりましたね。
その際は、自力で交換するよりも業者に頼むことをおすすめします。
また、賃貸物件では、必ず管理会社や大家さんに相談しましょう。
たとえ、交換費用が入居者負担になっても、安全に住むためには窓のゴムパッキンの交換は必須です。