アパートの駐車場に無断で駐車されたら!?適切な対処法とは

アパートのような集合住宅は、トラブルが発生してしまうことも多いです。

駐車場に、まったく知らない車が無断で駐車されていたら、どのように対処すればいいのでしょうか。

駐車場トラブルの問題を解決していきます。

「無断駐車」がアパートでも問題になっている

契約していない人が無断で駐車すること、つまり「無断駐車」ですが、実はこの無断駐車がトラブルの中でも多いことがデータとして発表されています。

駐輪・駐車場に関するトラブルをデータとしてみると、なんと多くのトラブルの中で40%もの割合を占めているのです。

賃貸アパートの運営において、駐車場の無断使用は多くの管理者、または管理会社を悩ませてしまう問題になっています。

ですが、無断駐車は、犯人を特定することも困難であり、駐車場を24時間体制で監視することも難しいのが現状です。

無断駐車は、マナーをきちんと守り、駐車場を利用している方にとっても非常に悪質で迷惑な行為となるので、早め早めの対処を行う必要があります。

では、悪質な無断駐車をどのように対処していけばいいのでしょうか。

対策方法をお伝えしていきましょう。

駐車場の無断駐車に警察は動いてくれない?

アパートの駐車場に無断で駐車されてしまったら、警察に連絡して「レッカーしてもらおう」とまずは考えるかもしれません。

しかし、警察は道路交通違反として駐車違反は取り締まるものの、私有地内は不介入が基本です。

そのため、実際警察を呼んだとしても、無断駐車している車のレッカー移動はしてもらえません。

警察が行えるのは、ナンバーの控えと警告文を貼る程度の対応なのです。

ただし、繰り返し無断駐車をしたり、長期間にわたり駐車されるといった悪質なケースの場合は、駐車違反ではなく、車庫証明を偽っている可能性ありとして、警察が介入してくれます。

また、私有地内に無断で進入したとして、建造物等侵入罪で告発することも可能です。

このように悪質な無断駐車の場合であれば、警察も対応してくれることがあります。

アパートの迷惑な無断駐車!撤去・移動はNG?

アパートの駐車場に無断駐車をされたものなら、誰でも嫌な気持ちになるはずです。

強制的に撤去・移動を行いたいという気持ちが働くかもしれません。

また、犯人を特定するために、タイヤロックで利用不可能な状況にしたり、無断駐車に停められている車の前に駐車して移動できないようにする、などの方法をとる方もいるかもしれません。

実際に、これらの方法を行っているという方もいるかもしれません。

ですが、それは絶対行ってはいけない方法です。

なぜなら、日本の法律では、法的手続きを行わないで自力で権利を取り戻す(自力救済)ことを禁止としています。

つまり、「相手が勝手に無断で駐車したのだから、こちらも勝手に撤去・移動してもいいだろう」ということは法律上認められていないことになります。

勝手に車を移動すると、反って「傷をつけられた」などと理由をつけられ「損害賠償責任」が発生してしまう可能性もあります。

このように無断駐車を発見した場合、強制的な撤去や移動を行うことはできません。

では、どうすればいいのでしょうか。

無断駐車を自分で対処するには?

無断で駐車している車にはまず、「警告文」を貼り付けましょう。

その際、デジカメなどで車のナンバーが分かるように撮影し、警告文と共に提示すると、なお効果があります。

また、警告文に「5万円の支払いを命じる」等、支払い命令をすることで、再犯を防ぐことに効果的です。

その際に注意しなければならないのは、貼り付ける場所です。

車のボディや窓ガラスなどに貼り付けず、アパート駐車場のアスファルトなどに貼り付けましょう。

これは、「ガラスが汚れた」「ボディが傷ついた」などの理由をつけられる可能性があるためです。

ですが警告文を貼り付けても、何度でも無断駐車を繰り返す悪質な場合はどうすればいいのでしょうか。

まず、陸運局に行き、車の所有者を特定してもらいましょう。

陸運局であれば、第三者でも車の所有者の情報を得ることができます。

所有者が特定できれば、内容証明を送付し、損害賠償を請求することもできます。

ここまで対策をしても、効果がなければ最後は法的手段に訴えるしか方法はありません。

「裁判はちょっと・・・」と思われる方もいるかと思いますが、弁護士はもちろん、司法書士でも管理人の代理人を務めることが可能です。

裁判所に出向くのが気が引ける方は、弁護士等に全て任せるという方法もあります。

アパートに無断駐車をさせない!駐車場の対策①

無断駐車が減らない場合、アパートの駐車場に問題があるのかもしれません。

アパートの駐車場で、無断駐車をさせないためには「管理人の目が行き届いている」と相手に感じさせることが重要となります。

一度無断駐車をされると、何度も繰り返すケースもありますし、その度に時間や労力を使わなくてはなりません。

ですので、最初から無断駐車をしないよう、事前の対策が必要なのです。

では、どのように対策を行えばいいのでしょうか?

以下、対策方法についてまとめてありますので、参考にしてみてください。

●駐車場に「無断駐車禁止」の看板を

「無断駐車禁止」「罰金5万円」などの看板をあらかじめ提示しておきましょう。

相手にとっても、できるだけ目に入りやすい場所で、大きく提示するのがポイントです。

また、警告文を赤文字にしたり「!」をつけるなどすると、強気な姿勢を表すことができ、より無断駐車をしにくい状況を作ることができます。

●駐車場をコーンなどで塞ぐ

駐車場を使用しないときは、カラーコーンなどを置いて駐車できないよう、スペースを塞いでしまいましょう。

簡単な方法ではありますが、意外にも無断駐車に効果があります。

アパートに無断駐車をさせない!駐車場の対策②

続いて、アパートの無断駐車を防ぐための対策をお伝えしていきます。

●契約者のナンバーを提示する

駐車場に、契約者のナンバーを提示することでこの区画は契約されている場所だと認識させることができ、無断駐車を防ぐことができます。

●劣化した看板や備品を残さない

古い看板や掲示物がそのままの状態になっていると、「管理人があまり管理していない=管理者が見にきていない」と思われ、少しの間なら大丈夫と無断駐車されてしまうこともあります。

先ほどご紹介した、看板やカラーコーンなどの対策方法ですが、屋内で長期間紫外線に当たれば当然劣化してしまいます。

看板やカラーコーンを設置したから安心と思わずに、定期的に見回り、交換するなどして常に手入れしている状態を作っておきましょう。

やはり無断駐車をされないために重要なのは、管理者がきちんと管理されているということをアピールすることです。

これらの対策は、決して難しいものではないので、無断駐車にお困りの方は一度試して頂ければと思います。

無断駐車を防止するために

無断駐車を繰り返す違反者の多くは、「少しくらいなら大丈夫だろう」という軽い気持ちで停めてしまう人がほとんどです。

無断駐車させないためには、管理人がしっかりと管理すること、これが基本だと思います。

対策方法としては、どれも難しいものではありませんので、是非試してみてくださいね。