アパートやマンションなどの賃貸物件に暮らしていて、フローリングに傷をつけてしまうことってよくありますよね。
その傷、自分で補修することはできるのでしょうか。
当記事では、そもそもフローリングに傷がついてしまう原因をはじめ、傷の補修代や傷の補修方法まで詳しく解説していきます。
フローリングに傷が!なぜついてしまった?
毎日生活をしていると、気づかぬうちにフローリングに傷がついてしまっていることがありますよね。
それでは、どのようなことが原因で、フローリングに傷がついてしまうのでしょうか。
まず、小さなお子さんがいるご家庭では、硬いおもちゃを落としてしまってフローリングに傷がついてしまうということが多いですよね。
また、猫などのペットを飼っているのであれば、ひっかき傷ができることもあるでしょう。
子供やペットを四六時中監視しているわけにはいかないですから、こればっかりはしょうがないことといえます。
さらに、模様替えなどで家具や家電を動かすときに傷がついてしまうこともあります。
家具や家電を移動させていなくても、その重みでフローリングに傷がついてしまうこともあるでしょう。
このように、フローリングに傷がついてしまう原因は数多くあり、原因によっては避けようがないことも多いです。
以上のようなことが原因でフローリングに傷がついてしまった場合、補修のための代金を貸主の方に支払わなければならないのでしょうか。
フローリングに傷をつけてしまったら必ず補修代の支払いは必要?
賃貸物件のフローリングに傷をつけてしまった場合、借主側にその補修代の支払いは必要となるのでしょうか。
まず、借主側の故意によるものではなく、経年劣化によるような傷などに関しては貸主負担で補修するとされています。
ですから、もしも傷が経年劣化によるものであれば、退去時に補修代を支払う必要がないということなのです。
反対に、故意に傷をつけてしまった場合は、原状復帰が原則となりますので、補修代を支払う必要があるでしょう。
具体例をいくつか挙げてみましょう。
さきほどお話ししたような、家具や家電を置いたことによってできた傷は、経年劣化と考えられるので補修代は貸主負担となります。
また、借主が飲み物などをこぼしたまま放置したことによってできたシミやカビは、借主の過失となり借主負担となります。
これは、フローリング以外の点でも同様です。
例えば、冷蔵庫の後ろの壁が黒くなってしまうのは経年劣化なので、補修代は貸主負担となります。
しかし、普通に使っている状況をはるかに超えるようなキッチンの汚れなどは、手入れ不足と判断されて借主負担となるのです。
ただし、その判断については貸主によって大きく異なります。
同じような傷でも、「これくらいならいいよ」という人もいれば、「これはしっかりと補修代を支払ってもらわないと困る!」というような人もいます。
補修代は、支払わなくてもいいのならなるべく支払いたくないものですよね。
それでは、次項でフローリングの傷を自分で補修できるかということについて解説してきます。
フローリングの傷は自分で補修できる?
フローリングの傷の補修代に関しては、経年劣化であれば借主が負担することはありません。
しかし、場合によっては退去時に物件の現況を詳しく確認され、細かい傷までも請求された方もいるようです。
その際の請求額の例を挙げてみましょう。
・わずかなフローリングの傷:数千円
・比較的大きいフローリングの傷:数千円~数万円
数千円ならまだしも、数万円もかかってしまうことを考えると、補修できる傷は自分で直しておきたいものですよね。
それでは、ここからフローリングの傷の補修方法について解説していきましょう。
まずは、傷の補修で有名な「かくれん棒」を使用することです。
「かくれん棒」は、ホームセンターなどで市販されているものです。
色も多岐にわたるので、家のフローリングと同じ色を見つけ出せると思います。
その使い方も簡単で、かくれん棒はクレヨン型になっているのでそれを温めてやわらかくし、傷に塗りこむだけです。
たったこれだけで、フローリングの傷を補修することができるのです。
数万円の補修代を支払うかもしれないことを考えたら、やらない手はありませんよね。
フローリングの傷の補修方法をさらにご紹介!①
その賃貸物件から引っ越すということは、新しい家に引っ越すということでもありますよね。
引っ越しの際は何かと物入りなので、なるべく余計なお金を出したくないのが本音でしょう。
それでは、フローリングの傷の補修方法について、具体的な商品名も併せてご紹介していきましょう。
【キズかくしテープ】
キズかくしテープは、幅7㎝・長さ45㎝のものが2枚入って約400円です。
家のフローリングの色に近いテープを購入し、傷部分に貼りつけるだけです。
色も10色ほどあるので、賃貸物件のフローリングには十分対応できるのではないでしょうか。
【家族で補修屋さん】
さきほどの「かくれん棒」と似た商品です。
この商品を溶かして傷に塗り、付属するヘラで平らにするだけです。
大きな傷には難しいかもしれませんが、小傷であれば簡単に補修が可能です。
価格は1セットで約3,500円です。
フローリングの傷の補修方法をさらにご紹介!②
引き続き、フローリングの傷の補修方法についてご紹介していきましょう。
【キズなおしま専科】
こちらの商品は、フローリングの傷だけではなく、えぐれやへこみにも対応できます。
使い方をご説明しましょう。
まず、フローリングに近い色のスティックを選び、電熱コテで溶かします。
それを傷に塗っていきます。
色がフローリングと微妙に違う場合は、コテの上で複数の色のスティックを溶かし合わせて色を作ります。
次に、スティックを溶かして塗った部分とその周りに、耐熱保護材を塗ります。
さらに、その部分をコテを使って平らにしていきます。
最後に、フローリングの木目に合わせて木目ペンで木目を描き足していきます。
これまでご紹介したキットより手順も多く面倒ではありますが、仕上がりが綺麗にできるのがこの商品の特徴です。
価格は1セット約3,700円です。
【ウッドリフレッシュ】
こちらの商品は、フローリングの木目を消すことなく傷のみを目立たなくさせるものです。
1回~3回くらい色塗りを繰り返すことで、色の調節をすることもできます。
また、乾燥した後は耐水性になるのでペットがいても安心して使うことができます。
価格は約4,000円です。
ご紹介してきたように、補修キットによって価格の差はありますが、大体のものは4,000円以内で買えます。
傷1ヶ所数万円かかるかもしれないということを考えると、補修キットを使って自分で補修するのが得策かもしれませんね。
賃貸物件でフローリングの傷を補修する際の注意点
ここまで、アパートやマンションなどの賃貸物件のフローリングについてしまった傷の補修方法についてお話をしてきました。
最後に、自分でフローリングの傷を補修する際の注意点についてお話をしておきます。
まず、フローリングの傷を補修できたとしても、退去時に必ずしも補修代がかからないとは言えないということです。
自分で綺麗に補修したとしても、プロが行うものとはやはり違います。
あくまでも、傷が見えなくなっているだけで、完璧に修理できたとは言えません。
厳しい貸主の場合は、隅々まで凝視されることも考えられます。
その場合は、例え補修済みだとしてもさらに補修代が取られてしまうことになるかもしれないことを念頭に置いておいてくださいね。
傷の補修はできるけど完璧ではない!
日々生活をしていると、フローリングに傷がついてしまうのは致し方ないことです。
しかし、経年劣化のものではなく、故意の傷などは退去時に補修代がかかります。
そのことを考えると、自分で直せるものは直してしまいたいものですが、それも完璧とは言えません。
賃貸物件では、あくまでも人から家を借りているということを忘れずに、お手入れも怠ることなく、なるべく気をつけて生活するようにしましょう。