最近の預金金利の低さに、諦めともとれる思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。
預金では金利を期待できない現代、資産運用をして地道にコツコツお金を貯めようと考えている方も多いことでしょう。
そこで注目されているのが「株式投資」。
株式投資には預金にはないメリットが期待できるのです。
しかし、いい面だけではない株式投資ですので、メリット・デメリットを含めて総合的に解説していきましょう。
そもそも株式投資とは?
コツコツ貯めても利息を一向に期待できない預金をやめて、株に投資してみようと考えていらっしゃる方も多いことでしょう。
そもそも、「株式投資」とは何か具体的にご存知ですか?
株式投資とは、企業が資金調達のために発行している「株」を「売買」することを言います。
「株はギャンブルだ」と思われることも多いかもしれませんが、しっかりと株について理解し、投資する株について情報収集を行うことで誰でも買ったり売ったりすることができます。
株式投資には、利益が期待できるものとして3つのものがあります。
1つ目は「値上がり益」です。
単純に、株を買った価格より高く売れば、その差分が利益となります。
これが値上がり益と呼ばれるものです。
2つ目は、「株主優待」です。
株主優待とは、その企業の優待券やクーポン券などがもらえる制度のことを言います。
3つ目は、「配当金」です。
投資した株の企業に利益が出た場合、株主にその利益分が分配されます。
そのことを配当金と呼びます。
このように、株には値上がり益だけではなく株主優待や配当金なども期待できるのです。
株式投資は配当金でコツコツ貯める!
株式投資には3つ、利益が期待できるものがあるとお話ししました。
ここでは、その中の「配当金」についてさらにお話ししていきましょう。
コツコツ貯金しても預金金利を期待できないのならば、株式の配当金に目をつけるというのも1つの方法です。
配当金は、企業に利益が出たら株主に分配されるものです。
その配当金が高い株をどのように選んでいいかも難しいところですよね。
そこで参考にしてほしいのが、「配当利回り」です。
配当利回りとは、配当金が多いか少ないか計算して出したものです。
計算式は案外簡単ですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
■配当利回り計算式
1株あたりの配当金÷現在の株価×100=配当利回り(%)
実際に計算するとしますと、株価が2,000円、1株あたりの配当金が20円だとします。
そうすると、20円÷2,000円×100=1%と計算できます。
この株をもしも1,000,000円分持っていれば、1,000,000×1%=10,000円となり、配当金が10,000円受け取れるということになります。
預金金利が低い現代、1%つく預金金利はなかなかないですよね。
このようなことから、株式投資でコツコツお金を貯めるということも資産運用の1つと言える所以なのです。
コツコツ株主優待を貯めるのもお得な方法!
前項では配当金についてお話ししましたが、ここでは株主優待についてお話ししていきましょう。
株主優待とは、その企業から優待券やクーポン券をもらえることを言います。
例えば、航空会社であれば航空チケットの割引券、レストラン経営している企業であればお食事券などがもらえます。
よく利用されている交通機関やレストラン、レジャー施設などがある場合、その企業の株式を保有することでお得な優待券や割引券がもらえるかもしれません。
使う予定のないお金を金利がほとんどつかない銀行にただ預けておいておくだけなら、このような株式にコツコツ投資してみるのもいいかもしれません。
ただし、そこはあくまでも株式です。
配当金に関しても同じことが言えますが、その企業自体が倒産でもしたら元も子もありません。
どの企業に関しても、「絶対倒産はしない」なんていうことは言えませんので、そこの思い通りにはいかない「リスク」についてしっかりと念頭に置いたうえで投資するようにしてくださいね。
配当金や株主優待は「株式を持っている日」が肝心!?
コツコツ貯めた貯金で、これまでご説明してきた配当金や株主優待を狙って資産運用してみようと思われた方も多いかもしれませんね。
しかし、配当金や株主優待狙いで投資をするうえで注意していただきたい点があります。
それは、「株式を持っている日」です。
株式投資初心者の方からすると、なんのことかいまいちピンとこないかもしれませんね。
実は、配当金と株主優待を受け取るには、ある決まった日にその株式を持っていなければいけない決まりがあるのです。
そのある決まった日のことを「権利確定日」と言います。
この日に対象の株式を保有していなければ、その企業が配当金や株主優待を出すことが決まっていても受け取ることができないのです。
その権利確定日がいつかと言いますと、企業によっても異なりますが、3月末と9月末の企業の決算期末が多いです。
もう少し具体的に権利確定日についてご説明をしていきますね。
例えば、権利確定日が3/31の企業があるとします。
つまり、3/31にその企業の株式を保有していなければ、配当金や株主優待を受け取る権利はありません。
その「3/31にその企業の株式を保有していれば」ということにつきまして、特に注意が必要です。
「3/31にその企業の株式を保有」するためには、その日までにその企業の株主名簿に自分の名前が記載されなければいけません。
そこに3営業日という日数がかかるのです。
つまり、権利確定日の3営業日前(土日は含まず)の「権利付き最終日」に対象株式を保有してれば、3営業日後の権利確定日にはその企業の株主名簿に名前が記載されることになります。
そのことから、権利確定日に対象株式を保有しているのではなく、権利付き最終日に株式を保有していなければいけないのです。
また、株式の銘柄によっては、「株の保有期間」がある程度なければ優待が受けられない場合もあります。
株主優待を目的として株式の購入を検討されているのであれば、その点についてもよく注意するようにしましょう。
コツコツ地道に…だけではない!株は値上がり益を狙える
株式投資の利益が期待できるものとして、「値上がり益」についてもお話ししておきましょう。
値上がり益に関しては、「これぞ株式投資!」という感じですよね。
コツコツ貯める意味合いを持っている配当金や株主優待とは性質が異なります。
漠然と株式投資のイメージを持たれている方の想像通りだと思いますが、値上がり益とは買った株価よりも高い株価で売った時にでる利益のことを言います。
世の中の経済情勢やその企業の経営状況など、いろいろな要因で株価は上下します。
初心者で値上がり益を目的として株式投資をすることは難しいでしょうが、生活費とは関係のない余剰金で少額から始めてみるのもいいかもしれません。
現在、多くの銘柄が売買単位が100株単位となっており、購入株数は売買単位の整数倍での購入となります。
また、株式を売買するには、証券会社で口座が必要となります。
各証券会社で売買手数料なども異なりますので、各社のサービスなどもふまえてどこの証券会社を選択するか決めるといいでしょう。
コツコツ地道に…貸株という選択肢もあり!
株式投資の利益が期待できるものとして、配当金・株主優待・値上がり益について主にお話ししてきました。
そこで最後に、「貸株」についてお話ししていきます。
「貸株」とは、読んで字のごとく、「株を貸すこと」です。
さらに具体的にご説明すると、貸株は保有している株を証券会社に貸し出して金利を受け取れるもののことを言います。
証券会社に貸した株は、証券会社から機関投資家に貸し出され、その見返りに機関投資家から貸出料を証券会社が受け取ります。
証券会社はその貸出料の中から、株の保有者に金利を支払っているという流れです。
配当金や株主優待が目的で長期的に株式を保有している場合は、その間に貸株をしてコツコツ金利を受け取るということができるわけなのです。
ただし、配当金を受け取る場合にはさきほどご説明した権利確定日に合わせて、株を返してもらうように依頼をしなければいけない可能性があります。
また、株の保有期間によって受け取れる株主優待が受け取れなくなる可能性もあります。
さらに、貸株した証券会社が倒産してしまった場合には、その株はなくなってしまうことになるのです。
メリットとデメリットは背中合わせですから、貸株を検討される場合もよく考えて行うようにしてくださいね。
メリット・デメリットを把握して資産運用しよう
預金金利に満足できない現代、株式で資産運用しようと思われる方も多いことでしょう。
しかし、預金とは異なり株式投資にはメリット・デメリットが多くあります。
それらのことをよく理解したうえで、資産運用始めていただけたらと思います。
いざ株式で資産運用してみると、コツコツ貯めた貯金でこんなに得することができたと思う日がくるかもしれまんせんよ。