アパートトラブルに対して、警察はどこまでしてくれるのか?

新しい場所での生活は心がときめくものです。

しかし現在は、隣に誰が住んでいるのか分からないのが、当たり前のようになっています。

そんな横のつながりの希薄さは、アパートトラブルとなって自分に返ってくることがあります。

トラブルとなった場合、できるなら自分では対処したくないものです。

そんな場合に、頼りの綱である警察はどこまで対応してくれるものでしょうか。

アパートトラブルは警察の業務に入るのか?

アパートトラブルには、いろいろあります。

アパートに最初から設備としてあるものの不具合も、アパートトラブルです。

よくあるのは排水管が詰まっていたり、扉の立て付けが悪いといったものです。

それらは犯罪性など全くないので、警察の関与はあり得ません。

設備のトラブルより困るのは、そこに住む住人とのトラブルです。

住人トラブルの一例は、ゴミの出し方といった決まりことに違反するものです。

指定されたゴミを出す時間を守らない、分別をしない、指定された袋を使わないなどです。

このゴミ関係のトラブルは、誰がしているのか特定しにくいこともあり、放置されているのが実情です。

どうして放置するのかというと、自分に対して実害が少ないからです。

それにごみ処理というのは行政の管轄であり、それを警察に言っても意味がありません。

ゴミ処理よりも問題なのは騒音です。

人間がそこで生活する以上、どうしても音は発生します。

生活音と呼ばれるもので、掃除機や洗濯機を使用したときや足音などを言います。

その生活音が問題となる場合もありますが、それよりも厄介なのは意識して出す騒音です。

その騒音に対して、警察は対応してくれるものでしょうか。

答えは難しいですが、どうして難しいのでしょうか。

アパートトラブルで警察が対応する業務とは

警察は国家公務員なので、その業務は全て法律によって決められています。

警察の業務として直ぐに思いつくのは犯罪者を取り締まるものです。

他には道路交通法を遵守するための関連業務と、それに附帯した書類管理。

それに市民からの相談対応があります。

この相談対応の代表は、道順を尋ねられたときの案内です。

では、アパートで起こるトラブルのひとつである騒音問題ですが、この相談業務にあたるのでしょうか。

警察に騒音に対する相談が持ち込まれると、その内容や話は聞いてもらえます。

ただ、それによって動いてくれるかは難しいところです。

警察がよく使う言葉に「民事不介入」があります。

これは警察が刑事事件には介入するが、民事には積極的に介入しないという意味です。

騒音問題は民事的要素が強いのですが、実際に市民が困っているので刑事的な要素もあります。

そのため、警察も迅速な行動が取りにくいのです。

アパートトラブルに警察を必要とする理由

最近は、あらゆる場面でモラルの低下が目につくようになりました。

ゴミを平気で道路に捨てる。

電車内での化粧直しや携帯電話での通話。

このモラルの低下が、アパートトラブルに暗い影を落とします。

深夜未明まで大騒ぎをしたり、大きな音でテレビを見たりゲームをしても、それを何とも思わない人が増えています。

「自分さえ良ければいい」という考えが、蔓延しているのが原因だと思われますが、この集合生活におけるモラルの低下が大問題となります。

文句を言うと、「そんなに大きな音は出していない」「あなたのところもうるさい」という、答えが返ってくることもあります。

これこそ、自分が集合住宅に住む一員であるというモラルを逸脱したもので、このような人に正論によって是正することを言っても解決は困難です。

だからこそ、中立的な立場の警察に頼りたくなるものです。

警察が入れば、相手も自分が理不尽なことをしていた、ということに気付くきっかけになります。

警察に指摘されれば、同じ行動はしなくなるでしょう。

最近は、近所トラブルで殺人といった、重大犯罪の発生が懸念されています。

そんなニュースを見る機会が増える現在にあって、自分だけで解決を図るのは困難となるので、警察の手助けを必要とします。

ただ、騒音で警察に出動要請を頼んでいいものか、誰もが躊躇するはずです。

明らかな犯罪行為であれば、何も考えなくても通報はするでしょう。

しかし、騒音はうるさいというだけで、まだ実害は発生していません。

でも自分だけではどうにもなりません。

騒音で警察に通報してもいいものなのでしょうか。

アパートトラブルで警察に通報する手順

アパートのトラブルで警察への通報を考えた場合、直ぐに思いつくのは、110番通報です。

この通報のメリットは、110番による通報には必ず警察は対処するということです。

110番通報すると、通報に至った内容と通報者の住所と氏名を尋ねられます。

これは悪戯や通報が本当なのか確認するためであり、どんなに急な事態であっても聞かれ、それに応えないと対応は難しくなります。

この110番通報から、あなたの名前が相手に伝わることはありませんが、あなたが通報をしたという履歴は残ってしまいます。

近年は、呼ぶ必要がないのに110番をするケースや、悪戯によるものの増加により、警察も頻繁に110番通報をする人には警戒するようになっています。

近くに警察機関があれば、そこに直接行くというものですが、これはできるなら避けた方が良いでしょう。

もし、相手があなたが警察に出向いたのを目撃したり、誰かから聞いていたとします。

その直後に警察官が来た場合、誰が警察に知らせたのか、相手はわかるかもしれません。

自己中心的な考え方をしている人だった場合、あなたに逆恨みをして行動を起こす可能性もあります。

警察への通報は本当にどうにもならない最後の切り札と考え、まずは別の第三者に介入してもらうのが良いでしょう。

その「別の第三者」については、次項でご紹介します。

アパートトラブルで警察以外の介入

賃貸物件には、管理人や管理会社が必ずいます。

その主な仕事は、賃貸物件を管理・維持し、家賃を徴収するというものですが、他に住民による問題を解決するというのもあります。

これは、集合住宅における快適な住環境を確保するために行われるもので、この快適さを壊すような逸脱した行為には注意や勧告をします。

この管理人や管理会社は、中立的立場を堅持した対応を心がけてくれます。

それでいて、退去の勧告も視野に入れた対応ができるので、警察に通報したときと同じ効果が出る場合もあります。

ただし、欠点としては警察ほどの強権は発動できないというところです。

賃貸物件には、規約というものが存在します。

賃貸物件の使用に関する取り決めや、ゴミの処理、駐車場の使用方法、それにどんな理由で退去勧告ができるかというものです。

退去勧告で一番多いのは、家賃の不払いです。

一定期間家賃を払わなければ、強制的に退去させる内容になっています。

それ以外では、周囲の人に多大な迷惑行為をしていた場合であり、ここにアパートトラブルが含まれます。

しかし、刑事事件に該当するような行為以外では、本人に書面や口頭によって注意喚起するといった程度に留まっています。

注意をしたときに、相手がその内容を受け入れてしまえば、継続して注意を行うというようなことはしません。

つまりそのまま同じトラブルを続けられたり、時間をおいて再開することもあり得るのです。

当事者ではない第三者が指摘するので、効果がある場合もありますが、それが絶対とは言えません。

しかし、管理人や管理会社は、何度も同じ人が相談に来ると逆にその問題を重要視してくれます。

そこからいい解決策を導いてくれたり、警察も含めた色々な機関と連携してあなたを助けてくれるでしょう。

だからこそ、アパートトラブルを感じたら、まず管理人や管理会社に相談するというのがいい選択だと思います。

自分だけでどうにかしようとすると、こじれる可能性があります。

まずは、中立的立場にある第三者を絡めるというのを実践してみてください。

アパートトラブルで警察に公務として対処してもらう方法

アパートトラブルを起こす人に、モラルが低いのは理解してもらえるでしょう。

そのような人の一部は、第三者からいくら言われても全く聞き入れず、余計に悪化した行動を起こす人がいます。

「管理人や管理会社でもどうにもならない」「警察が来てくれたけど、是正してくれない」という場合には、どうすればいいのでしょうか。

いくつか選択肢はありますが、効果が高いのは警察に逮捕権を発動してもらうものです。

アパートトラブルで一番多い騒音ですが、その騒音を起こした人が逮捕されるという実例があります。

ただし、騒音自体に対するものではあく、その被害者への傷害罪としてです。

大きな音を聞き続けていると、人間の聴覚には少しずつ障害が発生します。

音が聞き取れにくくなったり「キーン」という音がずっとするようになります。

これは「難聴」という耳の障害です。

医療機関でこの難聴が特定され、その原因が近隣住民からの騒音だと断定されれば、その相手に対して、あなたが訴えを起こせば傷害罪として逮捕権が発動されます。

できれば、そのような方法は避けたいものですが、頭に置いておくと良いでしょう。

アパートトラブルと警察との最適な関係

住環境というのは、生活する上で大切なものです。

しかし、個人同士では解決できないトラブルが起こっているのも事実です。

場合によっては、できる範囲で最善の方法を持って対応してくれますので、警察に頼るという選択肢もあります。

アパートのトラブルは、どこにいても発生しうる問題です。

短気を起こさず、冷静に対処してください。

そうすれば、いい解決策が見つかるでしょう。