「貯金1000万円」というと、別世界のことのように感じている人が多いのではないでしょうか。
もちろん私にとってもそうですが、かといって絶対無理というものでもないと考えています。
もし、自分にもできるならば、1000万円貯めてみたいと思いませんか。
そこで今回は、皆さんが1000万円を貯金する方法や、銀行に預けておくだけではない1000万円の運用方法などを勉強していきましょう。
1000万円の貯金は、実は誰にでもできる
「貯金1000万円」というと、とてつもない金額に感じたり、自分には無理だと思ってしまいがちです。
しかしそれが、「1年で100万円貯金する」となったらどうでしょう。
とたんに身近なこと、できそうなことに思えてきたのではないでしょうか。
そして、10年すればあなたの銀行口座には1000万円が貯まっているというわけです。
ただ、貯金はなんとなくするよりも、目的を決めてする方が貯まりやすいといいます。
たとえば、1000万円貯めたら、憧れの車を買おうだとか、マイホームを買う資金にしようなどと目標ができると、人間つい頑張ってしまうものです。
100万円貯まったら車のタイヤ4本はすでに自分のもの、500万円で運転席と助手席もゲットなどと、目的に近付いていくにつれ楽しさが増してきます。
このように、目的を決めて貯金することが1000万円への近道といえるでしょう。
また、お給料の余った分を貯金するのではなく、貯金したあとの残ったお金で生活するというように、頭を切り替える必要があります。
そのためには、会社の財形貯蓄や、個人なら自動積立定期預金などを利用することをおすすめします。
お金が自分の手元を通らず、直接銀行の貯金する口座に入るので、つい使ってしまうということを防止することができます。
知らないうちに貯金1000万円を達成していた、ということもあり得るかもしれませんね。
銀行に1000万円貯金するためには月々いくら貯めればよいか
では、1000万円を貯めるためには、毎月どのくらい貯金すればよいのでしょう。
ある大手転職サイトの調べでは、2017年の20代のサラリーマンの平均年収は346万円、30代で455万円、40代では541万円だったそうです。
ボーナスが給料の3ヶ月分という前提で、ここから毎月の手取り金額の概算を出してみました。
すると、20代で手取り18万円、30代では24万円、40代では28万円程度という結果が得られました。
「毎月手取り18万円で貯金なんかできるか」と思うかもしれませんが、目的があればどうでしょう。
例えば、15年で1000万円を貯めようという場合、年間67万円貯金すればよいわけです。
遊びや飲み会に行くのを少し我慢すれば、2万円ぐらいは貯金に回せますよね。
毎月2万円ずつ定期にして、夏のボーナスで13万円、冬のボーナスで30万円を定期に繰り入れれば、もう67万円です。
最初は苦しいかもしれませんが、毎年昇給もあり、ボーナスだって全額貯金するわけではないので、だんだん自由になる金額が増えてきます。
そして、貯金が苦しいなどと思わなくなった頃には、あなたの銀行口座には1000万円が貯まっているというわけです。
30~40代などでは、毎月5万円、ボーナスときに各20万円を貯金に回すことができれば、10年たったら1000万円です。
10年は厳しいというなら、生活費以外を全額貯金に回せば、5年で達成できるでしょう。
無理と思わず、チャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか。
銀行に1000万円貯金ができたら、次はどう増やすかを考えよう
がんばって1000万円銀行に貯金が貯まったとします。
車やマイホームのために貯金してきたのですから、もちろんその夢を実現することもよいと思います。
ただ、当たり前ですが、使ってしまうと貯金はゼロになってしまいますね。
そこで、これまで通り貯金は続けながら、1000万円、またはその一部を元手にお金でお金を増やすというのはどうでしょうか。
1000万円貯めることができたあなたなら、今の自分が1年でどのくらい貯金が可能かなどという計算はお手のものですよね。
そこで、目標としていたものを買うのをあと1年だけ待って、1000万円のうち今の自分が1年で補てんできる金額を運用するのです。
そうすれば、来年は車や夢のマイホームとともに、1年分の貯金とその運用益が手に入るというわけです。
運用をおすすめするのにはもうひとつ理由があります。
日本は長く超低金利時代にあります。
銀行にお金を置いていても、普通預金で0.001%、定期預金でも0.01%程度しか利息がつきません。
銀行に貯めておいても、お金の価値を十分に引き出せているといえないからです。
そこで今、多くの人が興味を持って始めているのが「投資」なのです。
1000万円貯金できたら銀行に預けるより投資してみては
「投資」とひと口にいっても、その種類はさまざまです。
メジャーなところでは、株式投資や債券投資、また、外国為替証拠金取引や先物取引、投資信託などでしょうか。
自分にあった投資をみつけ、1000万円の貯金を増やすことで、あなたは次の目標に少しでも早く到達できるはずです。
ただ、投資は銀行預金と違い、リスクを伴います。
せっかくの貯金がなくなってしまっては、元も子もありません。
そこで初心者には、ハイリスクハイリターン商品は避け、ローリターンでもローリスクのものがおすすめです。
ところで、これら投資の中でも一番メジャーといえるのが、株式投資ではないでしょうか。
企業が株式市場に自社株を公開し、投資家がその株式を売買するというものです。
自分が投資した企業の業績がよければ、多額の配当金が得られるほか、株主優待などのサービスも受けられます。
逆に業績が悪い場合は、株式自体も値下がりし、配当金がでないこともあります。
ただ倒産さえしなければ、株価が下がったときには保持し、値上がりしたときに売ることで売却益を得ることもできます。
このようなことから、投資初心者には、成長は見込めても失敗すればすぐに倒産するベンチャー企業や、浮き沈みのある企業はおすすめできません。
実績があり、比較的経営が安定した企業の株を選ぶことをおすすめします。
貯金を増やすための初心者におすすめの投資は
他にも初心者におすすめの投資があります。
国債や社債などの債券投資です。
国債は国が、社債は企業が売り出す債券で、低金利時代ではもうけも大きくはありませんが、安全資産のため人気があります。
ただ、国債はともかく、社債は企業が倒産した場合、やはり資産を失う可能性もあるので、リスクがないわけではないことを知っておいてください。
担保付社債などにすれば、万が一のときでも優先的に債務が支払われます。
そして、もうひとつのおすすめは投資信託です。
投資信託とは、自分に代わってプロのファンドマネージャーなどが運用を行う金融商品です。
投資家から集めた資金を、複数の投資先に分散して運用することで、リスクをおさえる効果があります。
しかも、運用するのがプロの投資家であるため、初心者が自分で投資するより安全性が高いといえます。
また、多くの投資家から資金を集めて運用するため、少額投資が可能で、初心者が始めやすい投資といえるでしょう。
銀行預金1000万円すべてを運用する必要はありません。
貯金の一部で試してみてもよいのではないでしょうか。
ただ、プロは絶対失敗しないかといえば、そうではないことも覚えておきましょう。
1000万円がパーになるかも?ハイリスク投資は慣れてから
これまで紹介してきた投資に比べて、簡単に始められるけれどリスクが大きいのが、外国為替証拠金取引、いわゆるFXや先物取引でしょう。
これらは証拠金取引が可能で、本来必要な資金の1/10~1/25の証拠金にレバレッジ(てこ)をきかせることで、高額な取引ができる商品です。
たとえば、FXで1万ドルを買おうというときには、本来1ドル=100円の相場では100万円の資金が必要です。
しかし、25倍のレバレッジをきかせることで、4万円程度の証拠金を預託することで取引が可能になります。
たくさん買えば、ドルが値上がりすると大きな利益がでますが、逆に値下がりすれば大きな損害がでます。
また、値動きが激しすぎて必要資金が一定のレベルを下回ると、ロスカットが始動して、強制的に全決済されてしまうなどの危険性もあります。
なにより充分な余裕資金があり、売り持ちや買い持ちを膨らませすぎないことが肝要です。
このように、ハイリスクハイリターン商品なので、投資に慣れるまでは控えておいた方がよいでしょう。
もちろん銀行の1000万円の貯金が増える可能性もありますが、なくなる可能性も同じくらい、もしくはそれ以上あるといえるかもしれません。
貯金は誰でもできるがお金を増やす投資は勉強次第
皆さん、1000万円の貯金と投資に少しでも興味が湧いたでしょうか。
海外などでは、子供のころから投資について教えている国もあるそうです。
日本も、いつ年金制度が破綻するかわかりません。
利子のない銀行預金や年金に頼らず、自ら投資を学んでお金を増やしていく、そういう時代になったといえるのではないでしょうか。