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農地転用で分筆すると費用や期間はどのくらいかかるのか?

2019.8.10

農地に家を建てる場合には、「農地転用」の手続きが必要です。

また、土地を分けるには「分筆」しなければならないため、その手続きについても気になります。

では、もし農地を分けて家を建てる場合、費用や期間はどれくらいかかるのでしょうか。

それでは、これらの手続きの手順と、注意すべき点などをご紹介していきましょう。

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農地転用の基準について

分筆や費用についてご紹介する前に、農地転用の基準についてお話しします。

農地転用をする場合、「立地基準」と「一般基準」のふたつの許可基準に分けられます。

【立地基準】

転用しようとする農地の農業における優良性、またその周辺の状況から、転用の許可をするかどうか判断する基準です。

農業における重要性が高ければ転用基準は厳しくなり、低い農地は転用基準がゆるくなります。

農地区分は以下の通りです。

・農用地区域内農地

市町村の「農業振興地域整備計画」によって定められた農用地区域で、この区分の農地は、一部例外はありますが、原則として転用はできません。

・甲種農地

市街化調整区域内で土地改良事業などの対象になっている農地で、特に営農条件が良いものを言います。

この区分の農地も、一部例外はありますが、原則として転用はできません。

・第1種農地

10ヘクタール以上の大規模な農地で、土地改良事業などの対象で、営農条件が良いものを言います。

この区分の農地も、一部例外はありますが、原則として転用はできません。

・第2種土地

市街地化が見込まれる農地や、生産性の低い小規模の農地がこれにあたり、条件を満たせば農地転用できます。

・第3種農地

市街地区域、あるいは市街地化の傾向の強い地域の農地がこれにあたり、条件を満たせば農地転用できます。

【一般基準】

立地条件ではなく、申請書などに基づいて農地転用を判断します。

・申請された農地が、申請の内容に沿った用途に確実に使われること。

・周辺の農地に対して、営農条件に支障がないこと。

・一時的な転用で、利用後にその土地が確実に耕作目的に戻されること。

都道府県によって違いはありますが、農地転用にはこのような基準があります。

農地転用して家を建てる!「分筆」とは?

もう少し、農地転用について見ていきましょう。

農地転用とは、その農地の持ち主や用途を変更することを言います。

家を建てる、駐車場にするなど、農地以外に使う場合には、所定の手続きが必要です。

農地を転用する場合、次の3つの形があります。

【用途のみを変更する】

家を建てる、駐車場にするなどがこれにあたります。

【権利のみを変更する】

売買や相続などをする場合に、所有権の変更することです。

【用途と権利の両方を変更する】

相続し家を建てる場合や、農地を買って家を建てる場合などは、用途と権利の両方を変える必要があります。

農地転用をし、家を建てるには農地法に基づいて手続きを行い、それにかかる費用を支払わなくてはなりません。

しかし、その前に「分筆」をする必要があります。

単純に建築基準法に基づき、建物を建てられるように敷地を分けることは「分割」です。

「分筆」とは、土地をただ分割するだけでなく、登記上も分けることを言います。

では、農地転用の前になぜ「分筆」が必要なのか、次項で詳しく見ていきましょう。

農地転用の前に「分筆」を!見積もりで費用を抑える

農地の一画を農地転用して家を建てる場合には、宅地の部分と農地を分筆してから、宅地部分だけを農地転用する必要があります。

また、農地を兄弟で分けて家を建てる場合などは、登記上もきちんと分けておかないと、もめ事の種になりかねません。

もともと150坪以上の農地転用は、特別な理由がないとできないので、それ以上広い土地であれば、分筆する必要があります。

また、必要以上の土地を農地転用すれば、その土地には固定資産税がかかることになるので、その後の維持費用を考えても分筆は必要です。

こういったことからも、最初に分筆を行ってから、農地転用の手続きをしましょう。

分筆登記は、自分でもできないことはありませんが、正確な測量や境界線などの問題もあるので、「土地家屋調査士」の資格を持った専門家に任せた方が安心です。

費用はかかりますが、素人が時間をかけてやるよりも、よほど効率的でしょう。

分筆にかかる費用は、土地や状況によって違ってくるので一概には言えませんが、一般的には10~30万円が相場です。

しかし、分筆について書いているブログなどを見ると、いくつか見積もりを出してもらうと金額に大きく差があるようです。

少し手間はかかりますが、相見積もりを取って、より条件にあった専門家を探して費用を抑えましょう。

分筆の次は農地転用!そこにかかる費用は?

分筆が完了したら、次は農地転用です。

農地転用には、農地法5条に基づき、転用許可申請書と必要な書類を、農業委員会を通して各都道府県知事に提出する必要があります。

しかし、予め農業委員会に届出がしてある市街化区域内の農地や、農地法が定める例外にあたる農地については、申請をしなくても農地転用することができます。

農地転用の申請は、おおよそ3~4週間で完了します。

また、農地の転用は、申請に必要な書類も多く、前述したように基準も複雑で、特に立地基準については、その違いも分かりにくくなっています。

自分で申請を行うこともできますが、行政書士に依頼すれば、必要な書類を揃えて手続きをしてもらえます。

農地転用許可そのものには手数料はかからないですが、申請に必要な書類を揃えるためには費用がかかります。

主な必要書類を挙げてみましょう。

・土地の登記事項証明書 交付手数料 1通600円

・土地の位置を示す地図 請求手数料 1通450円

・申請する土地に建てる建物の位置を明らかにした図面 専門家への依頼料 数千円程度

・残高証明書 発行手数料 700~900円

・融資証明書 発行手数料 数千円~1万円

・その他の書類 1万~20万円程度

ひとつひとつの金額は大きくはないですが、数が多いので思った以上に費用がかかる場合があります。

分筆と農地転用にかかる費用と期間は手続きにより違う

これまで、分筆と農地転用についてご紹介してきましたが、とても複雑でわかりにくい部分もあり、個人で行うにはかなりの手間と時間がかかります。

そこで、専門家に任せた場合の大まかな流れと、一般的にかかる費用と期間をまとめてみました。

【分筆測量/表示登記】

依頼する相手は土地家屋調査士です。

土地を測量し、分筆して、登記してもらいます。

・期間 3~6週間

・費用 登記印紙代を含め、約20~35万円

【農振除外申請】

依頼する相手は行政書士です。

農業振興地域の場合は、そこから外してもらいます。

・期間 1~3か月

・費用 約4~8万円

【農地転用許可】

依頼する相手は行政書士です。

農地を宅地に転用する手続きをしてもらいます。

・期間 1~3か月

・費用 約4~8万円

【開発許可】

依頼する相手は行政書士です。

宅地以外を宅地にする手続きをしてもらいます。

・期間 1~2か月

・費用 約10~20万円

ここまで終了して、家を建てるための造成工事に入ります。

農地転用して家を建てるときの注意点

最後に、農地を分筆、転用して家を建てるときの注意点をご紹介しましょう。

【時間がかかる】

これまでのご説明でおわかりかと思いますが、宅地に家を建てるのとは違って、畑や田んぼなどの農地に家を建てるには時間がかかります。

農地の場合、農地転用を申請し、許可がおりてから地盤改良に入るという手順を踏まなければなりません。

その後地盤改良が完了して、そこではじめて宅地の状態になり、家を建てる準備が整ったことになるのです。

【地盤によっては費用がかかる】

農地転用で家を建てる場合、頑丈な地盤か軟弱地盤かで、費用は大きく変わってきます。

頑丈な地盤か軟弱地盤なのかは、地盤調査を行わないと判断できません。

地盤調査を行って、地盤改良が必要であれば、工事を行う必要があるので、その分費用がかかります。

この地盤調査は、農地転用し、地盤改良工事に入らないとわかりません。

もし、近くの農地を転用された方がいれば、地盤改良について聞いておくと、どのくらいの工事が必要なのか目安になるでしょう。

農地転用と分筆には費用と時間がかかる

農地転用をする場合には、分筆をはじめとしたさまざまな手続きが必要になります。

また、その手続きは複雑で、素人にはわかりにくいので、専門家に任せた方が良いでしょう。

手続きには、費用と時間が思った以上にかかります。

農地転用をして家を建てる場合には、時間と費用に余裕を持って行ってください。

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