新築などを建てる際、多くの手続きが必要になります。
慣れない作業のため、専門家でない限り時間や労力を要するものと言えるでしょう。
その中には不動産登記申請も含まれますが、昨今ではその申請を手軽に行うことのできるオンライン申請が推奨されています。
そのオンライン申請とは、どのような方におすすめなのでしょうか。
また、不動産登記申請に必要な添付書類についてもご紹介していきましょう。
登記も電子化の時代!オンライン申請が推奨
私たちにとって身近な登記と言えば、不動産登記ではないでしょうか。
不動産登記は、対象の不動産についての詳細を記したものを指します。
不動産の住所はもちろん、所有者の名や生年月日まで事細かに記された、いわば個人情報の集約とも言えるのが不動産登記です。
また、不動産登記の手続きには、住民票の写しなど様々な添付書類が必要なため、事前準備しておくと良いでしょう。
不動産登記は法務局で管理されるものですが、何かの際にすぐに確認できるようにしておく必要があります。
幾多の情報がバラバラに管理されていては、欲しい情報をすぐに手に入れることは難しいでしょう。
それだけでなく紛失の可能性もあり、個人情報も記された不動産登記を紛失することは大変な問題と言えます。
そのため、情報をまとめて保管することが求められるのです。
そのまとめたものを、登記簿と呼びます。
以前の登記簿は、このような人の手を加えてまとめたものを指しましたが、昨今ではその電子化も進んでいます。
この、登記簿を電子化したものを登記記録と呼びます。
特に、年配の方などは登記簿の呼び名のほうが馴染みがあるため、あまり登記記録と呼ぶことはないかもしれません。
もし登記記録と聞いたら、呼び名は違っても登記簿のことを指すため、その点を覚えておくと良いでしょう。
また、電子化することで、以前の登記簿よりも情報を早急に確認しやすいというメリットもあります。
昨今では、登記の手続きに関してもオンライン申請が推奨されるなど、電子化の普及は年々高まっていると言えます。
不動産登記が求められるケースとは?添付書類は原本を用意
前章でお伝えした通り、昨今の登記申請はオンライン申請が推奨されていることがわかりました。
オンライン申請が推奨されるということは、私たちにとっても登記申請がより身近になってきたとも言えるでしょう。
中でも、私たちにとって特に身近な登記といえば、述べた通り不動産登記申請です。
では具他的に不動産登記申請はどのような場合に必要になるのでしょうか。
まず挙げられるのが、新築などの建物を建てる場合です。
建物は、当然不動産として分類されるため、不動産登記申請が必要になるでしょう。
また、新築を建てる場合、多くの方が利用するのが住宅ローンではないでしょうか。
住宅ローンの利用に関しても、不動産登記申請が必要な上、様々な添付書類が必要になるため事前に準備しておくことが大切でしょう。
住民票などの添付書類は原本が原則のため、その点も念頭においておく必要があります。
また、様々な事情で住宅を手放すこともありますよね。
住民が亡くなったことにより住宅を管理するのが難しくなったり、中には住宅ローンの支払いが滞ったことが原因で手放すなど、その事情には様々なものがあるでしょう。
そのような場合にも、不動産登記申請を行うことが求められます。
このように、不動産登記申請は不動産に関する事柄に深くかかわっていることが分かります。
では実際、不動産登記申請を行うにはどのような方法があるのでしょうか。
不動産登記の手続きを自分で!添付書類は法務局で相談を
不動産登記申請と聞くと、手続きが難しそうなイメージがあるかもしれません。
そのため、司法書士に依頼することが多いのではないでしょうか。
司法書士はプロであるため、安心して依頼できるというメリットもあります。
しかし一方で、それ相応の費用がかかるのも事実です。
不動産登記申請が必要な場面は、先述した新築の施工など、何かと費用がかかることが多いです。
そのため、自分で行うことができるのであれば、不動産登記申請を司法書士に依頼せず、その分の費用を抑えたいという人もいます。
不動産登記申請を自分で行う場合、まずは法務局へ出向くことが大切です。
その際に、不動産登記申請を自分で行う方法や、必要な添付書類などについても詳しく知ることができます。
注意点として、法務局は土日曜日や祝日などは休みであることが多いです。
そのため、仕事の休みなどが平日の方の場合、場合によっては仕事を休んで法務局に出向かなければなりません。
そのような場合には、不動産登記申請をオンライン申請で行うことがおすすめです。
登記の添付書類確認は時間もかかる!忙しい方はオンライン申請
司法書士に依頼するよりは費用を抑えることができるかもしれませんが、そのために仕事を休んだりすると、その収入に響くこともあるかもしれません。
そこで、不動産登記申請をオンライン申請で行うのはいかがでしょうか。
オンライン申請とは、正しくは「登記・供託オンライン申請システム」のことを指します。
不動産登記などの登記に関する手続きは、この登記・供託オンライン申請システムの中の登記ねっとで行うことができます。
オンライン申請により不動産登記申請を行うことと、自分で法務局に出向いて手続きを行うことの違いにはどのようなものがあるのでしょうか。
まず挙げられるのは、法務局に出向く際の時間や費用がかからないという点でしょう。
法務局の所在地は、近隣であるとは限らず、場合によっては1時間を超える距離があることもあります。
それには当然交通費もかかり、また慣れない道に緊張し疲れを感じることもあるでしょう。
また、法務局で不動産登記申請を行う場合、法務局員は添付書類の確認などを慎重に行うことが求められるものです。
そのため、思ったよりも手続きに時間がかかるかもしれません。
時間に余裕のある方や、仕事の休みが平日などの方であればあまり問題にはならないかもしませんが、少しでも不動産登記の手続きを時間や費用をかけずに行いたい方には、オンライン申請はベストな方法と言えるのではないでしょうか。
オンライン申請でも必須!不動産登記手続きに必要な添付書類
ここでは、どのような添付書類が不動産登記の手続きには必要なのかをご説明していきます。
例として、土地を購入した場合を想定してみましょう。
土地を購入した場合、所有権移転登記の手続きが求められます。
そこでまず必要なのが、登記申請書です。
オンライン申請などで自分で不動産登記申請を行う場合、自分で登記申請書を作成する必要があります。
作成については、法務局のホームページに記載があるため、それを参考に行うと良いでしょう。
パソコン作業が得意な方などは、パソコンで作成するとスムーズに行えますのでおすすめです。
それと同時に委任状の作成も一緒に行うとスムーズでしょう。
委任状の作成方法についても、法務局のホームページを参考にしてください。
それに加え、自分で準備する添付書類として忘れてはならないのが住民票です。
基本的に、住民票に有効期限は存在しないため、市役所などで以前に取得したものでも問題ないでしょう。
また、なぜ所有権移転登記の手続きが必要なのか、という理由を証明するものの提出も求められるため、不動産会社に売買契約書の準備を依頼してください。
その際、登記済権利証と固定資産評価証明書、印鑑証明も一緒に準備しておいてもらえるよう話しておくことが大切です。
印鑑証明は取得から3ヶ月以内のものが求められるため、有効期限に注意してください。
このように、不動産会社に準備を依頼する添付書類はいくつかのものがあるため、準備期間を考慮し早めに依頼することが望ましいでしょう。
不動産登記のオンライン申請には整った環境が必要
ご説明してきた通り、不動産登記申請をオンライン申請で行うことは様々なメリットがあります。
一方、注意しなければならない点もあるため、詳しくご説明しましょう。
まず、不動産登記申請をオンライン申請で行うには、それに適した環境が必要になります。
具体的には、ネット利用はもちろん、手続きのために必要なソフトのダウンロードが必要です。
それに加え、オンライン申請ならではの電子署名や電子証明書も必須となるでしょう。
このように聞くと、電子化に抵抗のある方などは不安に感じるかもしれませんが、オンライン申請に関することについては法務局のホームページで詳しく記載されていますので参考にして行うと安心です。
直接法務局に電話で問い合わせるのも良い方法です。
また、オンライン申請の受付時間は平日の8:30~17:15です。
利用可能時間は21:00までですが、受付はあくまでも17:15までのため、その時間を過ぎると翌日分として受付されますので注意しましょう。
不動産登記の手続きをオンライン申請で行ったら、添付書類の提出も行わなければなりません。
オンライン申請の場合、添付書類の提出は法務局に直接出向いて提出するか、郵送で提出するかのどちらかになります。
郵送で提出の場合、添付書類の不備などを自分で確かめることが大切です。
もし不備があり返却となった場合、再提出となってしまうため注意してください。
不動産登記はオンライン申請を選択肢の一つに!
不動産登記申請は、普段なかなか行うことのない作業のため、不備なく行えるかなど不安に感じる方も多いでしょう。
その場合には、無理をせず司法書士に依頼することをおすすめします。
また、自分で法務局に出向いて不動産登記申請を行うことも良い方法です。
法務局員は登記申請に関して熟知しているため、遠慮せずに相談しながら行うと良いでしょう。
お金をや時間をかけずに不動産登記申請を行いたい方には、オンライン申請という方法もあります。
特に、普段パソコン作業を仕事などで行っている方などであれば、躊躇することなく申請に取り組むことができるでしょう。
これから不動産登記申請を行う方は、オンライン申請も選択肢の一つとして捉えるのもおすすめです。