金ETFをはじめるなら「チャート」の見方を覚えよう!

ご自分の資産を運用したいとお考えなら、金ETFをおすすめします。

金ETFとは、金価格に連動した上場投資信託です。

少額からはじめられるので、投資初心者には向いている商品です。

金を扱うものではありますが、手数料は安く、保管料もかかりません。

今回は、金ETFをはじめたい方に向けて、チャートの見方をご紹介していきます。

金ETFをはじめる前に「チャート」を知ろう!

「チャート」という言葉を耳にした事がないでしょうか。

一般にチャートと言えば、図表やグラフのことを指し、物事の流れや工程などを表したものです。

金ETFなどの投資で言うところのチャートは、「1日」「1週間」「1ヶ月」「半年」など、ある一定の期間で区切った数字の推移をグラフ化したものになります。

このチャートを使って、現状を知り、また先を読んでいくのです。

投資に使われるチャートは、主に次の4つです。

・ラインチャート

・バーチャート

・ローソク足チャート

・平均足チャート

これらのチャートの見方がわかると、相場の流れが見えるようになり、先を予測することができるようになります。

先を予測することができれば、投資のタイミングがわかり、リスクに備えたり、チャンスを掴むことに繋がっていきます。

チャートは、証券会社のサイトなどで見ることができます。

では、上記の4つのチャートについて詳しく見ていきましょう。

金ETFをはじめる前に知っておこう!「ラインチャート」

それでは、金ETFをはじめる前に知っておきたいチャートについてご紹介しましょう。

「ラインチャート」

いわゆる折れ線グラフで、「終値」だけを表したとてもシンプルなチャートです。

右肩上がりに折れ線グラフが向かっていれば、上昇トレンドですが、右肩下がりになっていれば下降トレンドということがひと目でわかります。

このように、チャートを見ると上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかすぐにわかるので、おおよその相場の流れや動きを掴むことに向いています。

しかし、「終値」だけをピックアップしているので、「高値」や「安値」の情報を掴むことはできません。

そのため、大きな流れを見るのには向いていますが、ラインチャートだけを見て細かい分析をし、先を読むことは難しいでしょう。

しかし、多すぎる情報をカットし、あえてシンプルにしているラインチャートは、迷いをなくしてくれるチャートでもあります。

また、ラインチャートでトレンドを把握したうえで、他のチャートを並行して使えば、より精度の高い分析ができるでしょう。

金ETFをはじめる前に知っておこう!「バーチャート」

トレンドを読むのに適しているラインチャートの次は、アメリカで最もポピュラーなバーチャートをご紹介しましょう。

金ETFで資産を運用する場合には、トレンドの把握にプラスして細かな分析も重要になってきます。

では、バーチャートについて見ていきましょう。

「バーチャート」

バーチャートは、名前の通りバー(=棒線)で値動きを表示したものです。

1本のバーに「高値」「安値」「始値」「終値」を表す「4本値」と、「始値」以外の3本を表す「3本値」があります。

バーチャートは、高値と安値が強調されているので、相場の動きに対応しやすいと言われています。

その分、始値と終値が少し見づらくなり、相場の流れが少しわかりにくいという難点もあります。

4本値のバーチャートは、高値を上、安値を下にしたバーに、左に始値、右に終値のバーを加えたもので、3本値ですと、左の始値がないものになります。

アメリカでは、終値を重視する傾向があるので、3本値のバーチャートが多く使われています。

金ETFをはじめる前に知っておこう!「ローソク足チャート」

金ETFなどの投資でよく使われているのが「ローソク足チャート」です。

「ローソク足チャート」

今や世界中で使われている「ローソク足チャート」ですが、もともとは日本で生まれたものです。

江戸時代に本間宗久が発案し、米取引に使ったと言われています。

これは「高値」「安値」「始値」「終値」を表す「4本値」を1本のローソクに見立てて図形化し、時系列に並べ、相場の動きをグラフ化したものです。

ローソク足チャートの特徴は、「陽線(ようせん)」と「陰線(いんせん)」があることです。

陽線は始値よりも終値が高い場合、陰線は始値よりも終値が安い場合、としています。

チャートを作るときは、「始値」と「終値」をローソクのように四角く囲みます。

これを実体と呼び、相場の動きを陰陽道に当てはめて、陽線の場合は白か赤、陰線の場合は黒で塗りつぶします。

この実体に「高値」は上に、「安値」は下に線を引きます。

上を上ヒゲ、または上影、下を下ヒゲ、または下影と言います。

このように、ローソクに見立てた実体を並べていくと、白や赤で明るいチャートは相場が上昇していると見ます。

反対に黒っぽくて暗いチャートは下降していると見ます。

ローソク足チャートの最も一般的なものは、1日を一定の時間で区切った足で、「日足(ひあし)」と言います。

また、1分、5分、30分など分刻みのものを「分足(ふんあし)」、1時間、2時間などの時間単位で区切ったものは「時間足(じかんあし)」と呼びます。

同じように、1週間で区切れば「週足(しゅうあし)」、1ヵ月で区切れば「月足(つきあし)」と呼ばれています。

金ETFをはじめる前に知っておこう!「平均足チャート」

次は、金ETFなどで資産運用をしている個人投資家に、最も人気のある「平均足チャート」を見てみましょう。

「平均足チャート」

平均足チャートは、その図形のから別名「コマ足」とも呼ばれています。

ローソク足チャートの図形が4本値を表すのに対して、平均足チャートは「1つ前の始値と終値の平均」と「期間中の4本値の平均」の2つの平均値を使って実体を表します。

「期間中の4本値の平均」が「1つ前の始値と終値の平均」を上回れば陽線、反対に下回れば陰線です。

高い人気の理由は、売買シグナルがとても分かりやすい点でしょう。

陰線が続いたあとに陽線が出れば「買い」ですし、反対に陽線が続いたあとに陰線が出れば「売り」と、平均足チャートを見るだけで、売買判断ができるのが魅力です。

つまり、現在の値動きの平均値を前の期間の平均値と比べることで、陽線と陰線が決まり、為替レートの値動きだけではなく、トレンドの判断もできるのです。

ここで問題なのは、ローソク足チャートとは判断が異なる点です。

ヒゲは、「上ヒゲ=高値」「下ヒゲ=安値」と、これはローソク足チャートと同じです。

しかし、ローソク足チャートと違うのは、上昇傾向のときは下ヒゲがなく、上ヒゲの陽線が続くことになり、反対に下降傾向のときは上ヒゲがなく、下ヒゲの陰線が続くのです。

また、陽線でも下ヒゲが伸びてくると上昇していても失速する兆しですし、陰線でも上ヒゲが伸びると下降力衰退の前兆になります。

これも抑えておきたい!「トレンド診断指標」

主要なチャートを押さえたところで、もうひとつ組み合わせて使うと良い指標をご紹介しましょう。

それは日本語で「方向性指数」と言われ、通常「DMI」と呼ばれています。

このDMIは、トレンド相場の動向を把握するための指標です。

DMIは、前の日の高値、あるいは安値と、その日の高値、あるいは安値の差を見ます。

その日の高値が、前の日の高値より上回っていれば上昇力あり、その日の安値が前の日の安値より下回っていれば下降力があることになります。

その日の高値から、安値を引いた値幅に占める割合で、相場の上昇力や下降力を出したのがDMIです。

DMIは、上場力を表す「+DI」、下降力を表す「-DI」、そしてトレンドの強さを表す「ADX」の3本で表されます。

ただ、金ETFは比較的安定した投資信託ですから、ここまで読めるようになる必要はないかもしれません。

しかし、先を読む力があれば、もっと効率よく資産運用ができますし、リスクを回避することもできるでしょう。

自分に必要なチャートを見つけよう

今回は代表的なチャートをご紹介しましたが、チャートとひと口に言っても、さまざまな種類があることが分かりました。

金ETFは比較的安定した投資信託ですが、チャートの見方がわかっていれば、より深く相場の流れがわかってくるでしょう。

また、情報過多の時代ですから、自分にとって必要な情報を取捨選択する必要があります。

チャートの見方がわかれば、自分に必要な情報も自ずとわかってくるのではないでしょうか。