アパートの入居者が車庫証明を取得する際の手数料や注意点

車を購入する際には、車をどこに保管するのかを証明しなければいけません。

自宅に駐車場を持っている場合は自分が書けば問題ないのですが、アパート等の賃貸住宅に住んでいる人は車庫証明を取得する手続きが異なってきます。

ここでは、車庫証明の取得の流れや手数料、注意点をご紹介します。

車庫証明とは

自分の車をどこに駐車するかを証明するのが車庫証明です。

駐車する場所にもいくつかの条件があります。

1.駐車場や空地等、道路以外の場所であり、保管場所として使用できる権限を有すること

2.駐車する場所が自宅の2㎞以内であること

3.車体全体が車庫にきちんと入り、通行に支障がない場所であること

この条件を満たしていないと、車を保管できる場所として認定されません。

正式名称は「自動車保管場所証明書」と言います。

大抵は車を購入する際に提出しますが、引っ越しして所在地が変わった場合にも提出しないといけません。

車庫証明は地域によって取り扱いが異なっており、車庫証明の提出が必要ない自治体もあります。

また、車庫証明に対する取り扱いは地域によって違いがありますので、注意が必要です。

手数料は、申請時に必要な手数料が2,000円ほど、標章交付手数料が500円ほどかかりますので、おおよそ3,000円前後が必要になります。

車庫証明は大抵、購入される自動車会社の方が行いますので、一般の人は直接警察署に提出する作業を行わないことが多く、それについての認識が薄い所もあります。

しかし、住所変更などの場合は自分で行わないといけませんし、アパートにお住まいの方は家主、若しくは不動産会社にお願いしないといけない書類がありますので、認識しておきましょう。

アパート入居者の車庫証明申請の方法

車庫証明の申請を行う際に、必要な書類がいくつかあります。

1.自動車保管場所証明申請書(保管場所や車の情報を記入している書類)

2.保管場所標章交付申請書(車に貼るステッカーを交付する為の書類)

3.保管場所使用承諾証明書若しくは自認書

後は駐車場の配置図や地図が必要になります。

ここで注意する点は、保管場所使用承諾証明書若しくは自認書の使い分けです。

車を駐車する所がご自分の所有地でしたら、自認書への記入が必要になります。

賃貸アパートに住んでいる方は、保管場所使用承諾証明書を大家さん若しくは不動産会社からもらわないといけません。

所有者と使用者が異なる場合は、所有者の承諾が必要になるので、それを確認するための書類です。

この書類には、駐車場の住所、使用者の住所、氏名、使用期間(駐車場の契約期間等)の項目がありますので、使用者が記入します。

また、右下部分に「上記の通り自動車の保管場所としての使用を承諾したことを証明する。」といった一文があって、その下欄に住所、氏名、捺印欄がありますので、所有者に記入・押印してもらいます。

上記の書類を申請すると、1週間前後で承認されますので、所定の手数料を支払い、申請完了となります。

アパート入居者が車庫証明を取る時に手数料は発生する?

アパートに住んでいて車庫証明が必要になった場合、保管場所使用承諾証明書が必要になりますので、アパートを管理している不動産会社に問い合わせをします。

問い合わせした際に、手数料がかかる旨の返答があるケースが多いようです。

一般的に、賃貸アパートを不動産会社が管理している場合、保管場所使用承諾証明書の発行に伴い、手数料がかかる所がほとんどです。

しかし、手数料の金額に関しては不動産会社で様々です。

3,000円だったり、駐車料金の1ヶ月分だったり不動産会社の判断で手数料は異なります。

アパートの入居者としては、「保管場所使用承諾証明書の所有者欄に記入、押印してもらうだけだ」との認識が強いので、手数料でトラブルになるケースも少なくありません。

しかしながら、保管場所使用承諾証明書がないと車庫証明が発行できない為、手数料を支払い発行してもらうケースが多いようです。

また、アパートの場合、駐車スペースが何台もあることから、どこに駐車しているかの配置図と地図も必要になります。

不動産会社によっては、配置図や地図まで準備して渡してくれることもありますが、その対応は本当に様々です。

アパート住まいの人が車庫証明の手数料を払いたくない時は?

ところで、保管場所使用承諾証明を発行してもらう際の手数料を、どうしても払いたくない場合は、駐車場の契約書で対応してもらえる場合もあります。

契約書は契約時にもらっているはずですので、無料で保管場所使用承諾証明書の代わりになり得る可能性が高いです。

例えば、アパートの駐車場を借りているのがご主人で、奥様が車を購入して車庫証明を得たい場合、契約書はご主人ですので、契約書の欄にご主人の名前が記入してあるかと思います。

しかし、このケースでは、車の購入者と駐車場の契約者が異なっておりますので契約書が代用できません。

また、これを認めるかどうかは自治体によっても異なり、保管場所使用承諾証明書がないと絶対にダメな自治体もあります。

必ずしも契約書で対応できるわけではないので、まずは自治体へ確認することをお薦めします。

アパート住まいの場合は直接交渉で車庫証明の手数料を免除!

車庫証明取得の際にかかる手数料をするもう一つの方法としては、直接、アパートのオーナーさんへ交渉して無料で記入・押印してもらう方法があります。

不動産会社に頼むと手数料がかかってしまいますが、普段から大家さんとの関係が強い方にはお薦めの方法です。

基本的に大家さんは、アパートの管理関係が煩わしいので、不動産会社に全てを委託しています。

アパートに入居している人は、大家さんが誰かもわからずに契約している人も多いかと思いますが、大家さんと繋がりがあれば、車庫証明を取る際に、無料で書類に記入・押印してもらうことが可能です。

大家さんにとってみれば、アパートの入居者は大事なお客さんです。

さらに、不動産会社に頼む際にかかる手数料はほぼ大家さんに支払われることはなく不動産会社の収益になります。

どちらにしても大家さんには実入りはありませんので、「車庫証明に必要な書類です」と大家さんにお願いすれば、すんなり記入・押印してくることもあります。

こうした時の為にも、普段から大家さんと関わる機会がある人は、なるべく大家さんと仲良くしておきましょう。

車庫証明を申請する際の注意点

いざ車を買おうと思っても、駐車場がなかったりアパートの駐車場を借りていなかったりする場合はどうすればよいのでしょうか。

車庫証明書の取得には、駐車する場所が必要です。

ここでは、車の購入と同時に駐車場を借りると仮定しましょう。

車の購入に際し、併せて保管場所使用承諾証明書の発行も依頼すると、手数料の他に賃料を6ヶ月分とか3ヶ月分とか前払いで要求されることが多いようです。

そのため、車庫承諾証明書の発行だけの目的で駐車場を1ヶ月だけ借りて解約する人もいますが、これは「車庫飛ばし」という違反行為にあたります。

また、月極駐車場は発行から3ヶ月は次の保管場所使用承諾証明書を発行できないという制限もありますので、やはり賃料の前払いを要求されます。

車庫証明の申請にあたってはいくつかの書類が必要になり、計算外の支出が発生することも多々ありますので、注意が必要です。

車庫証明に対してしっかりと知識を身に着けよう

このように、知識がなければ車庫証明の発行に余分な手数料を払わなければならなくなるケースも出てきます。

また、通常以上の手間も出てきます。

車庫証明は車の所有に関して必ず知っておかなければならないことですので、十分に理解して車の購入時あわてないようにしたいですね。