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サイディングボードの賢い選び方は?厚みによる違いについて

2019.1.26

木造住宅の外壁素材として主流となったサイディングボードは、以前のモルタル材と比較しても安価で耐久性に優れるばかりでなく、軽量で施工しやすいといった利点があります。

しかしながら、サイディングボードの種類は豊富であり、厚みの違いによっても費用や特徴が異なります。

サイディングボードの厚みを選ぶ時には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

今回は、サイディングボードの厚みによる違いについて解説してきます。

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厚みによる費用単価の違い

サイディングボードの厚みを選択する際、まず費用が異なる点に注目してみましょう。

2008年から厚みの最低基準は14mmとなっており、そこから15mm、16mm、18mm以上と厚みが増していきます。

サイディングボードの材質による違いはありますが、張る面積(㎡)ごとの費用価格帯は概ね以下のようなイメージになります。

【厚みによる㎡単価】

・14mm「2,500円前後」
・15mm「4,500円前後」
・16mm「6,000円前後」
・18mm以上「7,000円前後~」

費用単価を比べてみると、たった1mmの違いでも「14mmと15mm以上」「15mmと16mm以上」で費用的に大きな金額の開きがあることがわかります。

これは、サイディングボードの厚みを選択する際に大切な検討要素となる、2つの違いによるものです。

1つ目は「14mmと15mm以上」とで異なる施工方法の違いによるもので、2つ目は「15mmと16mm以上」とで異なる耐火性能の違いです。

これらの2つの違いを基準に検討し、サイディングボードの厚みを選択する必要があります。

サイディングボードの厚みは15mmから施工方法が変わる

サイディングボードの厚み「14mm」と「15mm以上」とで異なる施工方法の違いは、「釘打ち工法」か「金具留め工法」かによります。

厚み14mmは釘打ち工法となり、サイディングボードを下地に釘で固定することとなりますので、釘頭が外壁部分に露出します。

仕上げ時には釘頭へ塗装を施し、目隠ししますが、施工後1年も経過すればかなり目立ってきます。

また、施工後の経年変化では、打ち付けた釘廻りを中心に錆が腐食し、サイディングボードに亀裂などが発生ししやすくなります。

特に地震などによる応力の影響で、釘廻りの劣化が懸念されます。

厚み15mm以上で採用される金具留め工法は、下地に対してサイディングボードを引っかけて固定させることにより、釘頭の露出もなく、釘打ち工法と比べて綺麗な仕上がりとなります。

地震の応力にも強く、サイディングボードの継ぎ目シーリングへの影響も少ないことから、施工後のメンテナンスを考慮しても、釘打ち工法より金具留め工法の方が優れているといえます。

耐火等級が最高レベルとなる厚みの違い

サイディングボードには、日本住宅性能表示基準による耐火等級が設定されています。

材質により一部異なる部分もありますが、厚み15mmまでは耐火等級が「3」であり、厚み16mm以上となると耐火等級の最高レベル「4」の材料が出てきます。

この等級は、サイディングボードが火災時に炎熱に耐えることができる「時間」を表しており、耐火等級「3」は45分、耐火等級「4」は60分とされています。

外壁部分となるサイディングボードだけを耐火等級「4」としても、木造住宅の場合は火災保険料の大きな減額など特段のメリットがあるわけではありません。

しかしながら、近隣火災からの延焼防止など、外壁部分の耐火性能が最高等級である「4」を選択可能となることを考慮すれば、厚み15mmと厚み16mm以上との違いは大きいといえます。

このため、サイディングボード自体の費用も、厚み16mm以上を境界として高単価となっていきます。

また、厚み16mmからはサイディングボードの表層部分のテクスチャ(質感や触り心地など)に深みが増し、より高級感や重厚感が感じられるデザインが多くなるのも特徴です。

サイディングボードの基本的なメンテナンスとは

サイディングボードのメンテナンス方法としては、厚みによって特段の違いはありません。

サイディングボードの耐用年数は10年ほどですが、適切に補修することにより、最大約30年は性能を維持することが可能となります。

修繕項目としては主に、「シーリングの打ち替え」と「表層の保護塗装」が必要となります。

シーリングは、サイディングボード同士の継ぎ目部分などに打たれるゴム状の材質で、柔らかく弾力性があります。

シーリングには防水機能のほか、地震などの応力に対してサイディングボードへの衝撃を和らげる役割があり、劣化すると漏水や亀裂などの原因となります。

概ね施工後5年経過から点検し、10年目までに定期的な打ち替えが必要となります。

表層の保護塗装は、塗膜の材質によって修繕周期が異なり、ウレタンやシリコン塗料の場合は5年~10年、フッ素系塗料など高性能なものでは15年となります。

サイディングボード自体の防水機能は塗膜によるところが大きいため、保護塗装をしないと急速に劣化しますので注意が必要です。

サイディングボードは下地が重要!要チェックな下地の違い

サイディングボードを施工する際、重要となる点は下地の構造にあります。

大きく分けて2種類あり「通気工法」か「直張り工法」であるかに注意しましょう。

現在は、通気工法を採用しなければなりません。

これは従来の直張り工法が湿気によるカビの問題や塗膜の膨れ、サイディングボードの歪みなど品質的に問題が多いことから、国土交通省が品質確保のために規定したものです。

既に建物があり、経年劣化したサイディングボードの張替えを検討されている方は、必ず下地が通気工法となっているか確認が必要です。

特に、2000年以前に施工されたものは直張り工法が大半を占めており、サイディングボードの厚みが14mm以下の場合は釘打ち工法であることから、保護塗装を施しても適切な品質が期待できません。

また、通気工法にはサイディングボードと下地の間に胴縁と呼ばれる通気層があります。

通気工法を採用していたとしても、未熟な業者が胴縁を塞いでしまっていると機能を果たせず、湿気が溜まりカビによる劣化が著しくなります。

新築する場合も既存建物を補修する場合も、下地の違いによってサイディングボードへの影響が変わります。

適切な通気工法となっているか注意が必要です。

厚み14mmのサイディングボードは選択しない方が良いのか

釘打ち工法となる厚み14mmのサイディングボードは、もはや選択肢から除外した方が良いのでしょうか?

しかしながら、厚み14mmは費用的に最も安価であることが魅力的でもあります。

浮いた費用を他に回せますし、状況によっては良い面もあります。

例えば、厚み14mmの釘打ちを選択した分、保護塗装の塗膜をフッ素系塗料として修繕周期を15年とすることも可能です。

また、サイディングボードの素材の違いを活かして検討する方法も有効です。

高価な木質系サイディングを採用して、シーリングと保護塗装を定期的に実施すれば、外壁としての機能は充分維持できます。

樹脂系のサイディングボードであれば、部分的な補修も比較的簡単にできますので、厚み14mmとの相性も良いといえます。

厚み14mmであれば張替え費用自体も安価となりますので、予め張替えありきで計画を立てることも、悪い選択ではありません。

このように、費用対効果と建物の素材に合わせて、厚み14mmも検討することをお薦めします。

建物の状態に合わせた厚みを選択することが大切

建物を新築する際は、サイディングボードの厚みは最低15mm以上の金具留め工法を採用し、下地は通気工法であることが理想的であることがわかります。

また、既存建物で近い将来には建て替えも意識する築年数であれば、厚み14mmのサイディングボードで10年前後もたせることも効果的です。

釘打ち工法となる厚み14mmでも、費用面では最も安価であることが最大のメリットです。

建物の状態に合わせて、最適な厚みを選択することが大切です。

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