スプレッドはFXで重要!意味を理解してから取引をはじめよう

  • 2018年10月1日
  • 2019年5月31日
  • FX, 投資

FX取引をはじめようと考えている方は、知っておくべき大切な用語がたくさんあります。

その一つには「スプレッド」が挙げられます。

これを知っていないと、FXで利益を出すどころか損失を出してしまうこともあり得ます。

この記事でその意味について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

FXにおけるスプレッドの意味とは?

スプレッドは英単語の「spread」から来ています。

この単語自体は、「広がり・幅・広さ」といった意味を持ちます。

それでは、FXにおけるスプレッドはどのような意味があるのでしょうか。

FXで使われるスプレッドは、「買値と売値の差額」を意味しています。

FXは為替レートを表示するとき、買値(=askレート)と売値(=bidレート)の2つの価格を一緒に提示します。

このときに提示される買値と売値の差額(=買値-売値)のことをスプレッドというのです。

つまり、FX取引を行ったとき生じるコストを指しています。

例えば、買値が114.253円で売値が114.250円だったとします。

このときのスプレッドは、買値114.253-売値114.250=0.003円(0.3pips)です。

スプレッドにはもう1つの意味も!

FXにおけるスプレッドには、「買値と売値の差額」以外にもう1つの意味があります。

もう1つの意味とは、「売値と買値の差は伸縮する」という意味です。

はじめて聞く方ですと、「?」が頭の中で思い浮かんでいるかもしれませんね。

どのようなことを意味しているかというと、売値と買値の差額のスプレッドは一定ではないことを表しているのです。

為替レートは様々な理由で高くなるときもあれば、安くなるときもあったりと日々変動しています。

先ほどの項で挙げた例では、スプレッドは0.003円でしたよね。

しかし、もし買値が114.300円で売値が114.250円の場合、スプレッドは0.05円(5pips)となります。

このように、買値と売値が変動すればスプレッドも一定にはなりにくいのです。

ですから、売値と買値の差は伸縮するということがいえるわけです。

そして、米国雇用統計などの重要な経済指標の前は全体的に取引の数が減少してしまいますので、流動性が小さくなってしまいます。

流動性が小さくなると、スプレッドが広がることもあり得ます。

FXに出てくる「pips」とは?この意味も知ろう

先ほどまでにも少しお伝えしましたが、FXではpipsも重要なワードといえます。

FXを行っていくと、「50pipsの利益が取れた」や「損切りは30pips以内で設定しよう」などといった言葉を目や耳にすることが多くなります。

このpipsにはどんな意味があるのでしょうか。

pipsは「Percentage in points」のことで、最小の通貨単位の1%(1/100)分のことをいいます。

つまり、日本円で考えれば最小通貨単位は1円ですから、1円の1%つまり0.01円(=1銭)ですね。

pipsは最小の通貨単位の1%分ですので、0.01円(1銭)=1pipsであることがいえます。

米ドルについても考えてみますが、米ドルの最小通貨単位は1セントのため、1セントの1%は0.01セントとなることがわかります。

これをドルで表現すれば、1ドル=0.01セントですから、1pips=0.0001ドルということになります。

FXにおけるスプレッドやpipsについてお話をしたところで、スプレッドの仕組みについてもみていきましょう。

スプレッドでは重要!原則固定とはどんなシステム?

スプレッドなどの意味についてお話をしてきましたので、もう1つ重要な用語「原則固定」についてお話をしましょう。

原則固定スプレッドとは、原則変動しない固定のスプレッドの幅を採用していることを示しています。

しかし、あくまでも「原則」であるため、何らかの理由によってはスプレッドの幅が広がることもあり得ます。

「完全固定」ではないことを頭に入れておかねばなりません。

週はじめの月曜日は特に、為替相場の流動性がかなり低下するようですので、スプレッド幅が広がる可能性も十分に考えられます。

スプレッドが広がってしまうとその分コストも増え、利益が出にくくなってしまいますので注意が必要です。

ちなみに、将来的にはスプレッドが0銭になるともいわれています。

FX会社は顧客からの受注をカバーするために、また別の会社とも売買を行っているのですが、このカバーのための取引先を1社ではなく複数持つようになりました。

複数の取引先を持つことで、「売りの為替レートが良い取引先」と「買いの為替レートが良い取引先」を組み合わせることができます。

そうなれば、実質的にカバーのための取引先からのスプレッドが0銭になることが考えられるため、もしスプレッドが0銭になればコストをかけずにFX取引をすることが可能となるのです。

流動性が低下するとき!コストはどれくらいになる?

FXにおけるスプレッドの意味や原則固定を採用していることをお話ししましたが、為替レートの変動次第ではコストの数値も変わります。

週はじめの月曜日では、為替レートの流動性が低下することでスプレッドの幅が広がることもお話ししましたね。

それではスプレッドの幅が広がってしまうと、コストがどのように増えるのかを見ていきましょう。

まずはスプレッドが0.005円(0.5pips)で取引数量が1000通貨の場合で考えてみましょう。

このときにかかるコストは、スプレッド×取引数量ですので、0.005円×1000通貨=5円となります。

スプレッドが0.03円(3pips)の場合でも考えてみます。

取引数量も同じ1000通貨の場合、かかるコストは0.03円×1000通貨=30円です。

スプレッドの幅が少し広がっただけで、コストも高くなっているのがおわかりになったかと思います。

取引数量が何十万、何百万もの数になれば、スプレッドの広がり次第でその分のコストも高くなることも考えられます。

反対に、スプレッドが狭くなればコストを安く抑えることが可能です。

スプレッドが狭ければFXで勝てるというわけではない!

スプレッドが狭くなればコストを安く抑えることができるので、利益を出しやすくなると思うでしょうが、これだけでFXに成功するというわけではありません。

FXがはじまったばかりの頃のスプレッドは、5pips~8pipsに設定されていました。

のち、オンラインFX会社が台頭してくると、各社がスプレッドを狭くすることを争う「スプレッド競争」がはじまったのです。

これにより、今では当たり前の0.3pips程度の原則固定まで狭くなったとされています。

そして、この頃はスプレッドのほかに別途で取引手数料もかかっていました。

会社ごとに差はあるでしょうが、だいたい10万通貨で8,000円、30万通貨ですと24,000円の取引手数料がかかっていたようです。

ちなみにこの取引手数料をスプレッドに換算してみると8pips程になりますので、膨大なコストがかかっていたことが想像つくかと思います。

今では多くの会社の努力によって、スプレッドが狭くなったので利益を出しやすいと考えられますが、必ずしも利益に結びつくとは限りません。

よく勝てるトレーダーは1割程度しかいないといわれていますが、この比率は今も昔も変わらないのです。

スプレッドが広くても勝てる人は勝ち続け、反対にスプレッドが狭いのに負ける人は負け続けます。

コストを抑えることはもちろん大切ですが、スプレッドを狭くしただけで勝てることにつながるわけではありませんので、スプレッドの意味と合わせて、FX取引をはじめる際は頭に入れておくようにしてください。

FXをはじめるにあたって!まずは用語を理解しよう

FXで重要なスプレッドですが、この広がり次第で勝敗が決まるというわけではありません。

勝てる人はスプレッドが広がっていても勝てますし、負ける人は例えスプレッドが0銭であっても負けてしまいます。

FXで成功するためにはまず、スプレッドをはじめとする用語を理解することからはじめてみてください。

どんなリスクがあるのかなども合わせて知っておくと、FXで成功するための道が見えてくることでしょう。