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ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY│オルタナティブ投資の大学

税金で株に投資?生活保護を受けながら株式投資は出来る?

2018.8.18

生活保護を受給している人は、平成27年をピークに徐々に減少傾向にありますが、現在日本では約214万人が生活保護を受給していて、その総額は3兆8000億円になっています。

公的扶助を背景に、国と自治体が主体となり、生活困窮者の生活と就労の支援をする一環として取り組まれています。

生活保護者には毎月、生活費としてお金が支払われます。

では、そのお金を使って株に投資をすれば、ノーリスクで投資が出来る事になるのでしょうか?

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生活保護を受けると株を持てない?

生活保護の申請をする際には、福祉事務所に資産の状況を開示しなければなりません。

福祉事務所の調査で「売却出来る資産を保有している」と判断された人は、「その資産を売却して、生活費に充てるように」と指導され、生活保護の申請は却下されてしまいます。

ここで言う資産とは、貯金や株をはじめとした土地や車、概ね10万円の価値のある家財道具などを指します。

そして、生活保護の受給が始まっても、資産の保有は認められていません。

税金から捻出されている生活保護費で

・株をやって配当金を得る

・家や車のローンを払って資産を形成・保有する

ことは、常識的に考えて認められるはずがありません。

つまり、生活保護受給者は投資をする以前に、株式の保有が認められていないということです。

これは生活保護法の中で明確に定められています。

もし、資産を隠して生活保護を受給すれば「不正受給」になってしまいます。

生活保護を受けてても、こっそり株は買える?

理屈としては、口座の開設が出来れば株のやり取りは出来てしまいます。

また、「生活保護を受けている人は口座の開設が出来ない」という規定を具体的に設けている金融機関も、基本的にはありません。

ですが、自分名義で持っている口座は全て、自治体に開示しなければなりません。

また、1円でも収入や援助があれば、生活保護受給者はそれも福祉事務所に報告をしなければなりません。

そして、その収入の額によっては、生活保護費の返還が求められます。

そのため、万が一、生活保護受給者に株の保有が認められた場合でも、株で儲けた額は「収入」と見なされ、生活保護費を返還しなければならないので、実質的に手元にお金は残りません。

これでは、「リスクを抱えているのに、リターンは得られない」という、「投資」と呼ぶことすら疑問がある状態になってしまいます。

生活保護費を株への投資に使うのは、現実的ではないということが分かりますね。

生活保護を受けている人は株の保有がバレる?

先ほどは、生活保護を受けながら、株への投資は現実的ではないとお伝えしました。

しかし、「口座を持っていることも、株への投資を行っていることも、収入があることも隠せば、実質的に生活保護費を使って株で儲けることが出来るのではないか」と思う方もいらっしゃると思います。

ですが、収入があることを隠していても、ほとんどの場合、年に一度ある課税調査で収入があることは簡単にバレてしまいます。

株をやっている口座を隠そうとしても、福祉事務所は全ての金融機関と提携を持っています。

そのため、ネット銀行であっても、いつまでも隠し通すことは出来ません。

隠していたという事実が発覚し、自治体から「悪質」であると判断されれば、生活保護費の「不正受給」として刑罰の対象になることはもちろん、最悪、生活保護の停止や廃止の措置を取られます。

今、日本では、生活保護の不正受給や不適正需給が大きな社会問題となっています。

不正受給にもいくつかパターンがあり、主に

・故意による生活保護費の搾取などの「悪質」な場合

・単なる記入漏れなどで故意ではないため、「ミス」として注意を受けるだけで済む場合

の2つがあります。

また、悪質な不正受給者を無くすため、国の措置として不正受給の罰則を厳しくしたり、福祉事務所の権限が拡大されていたりします。

株で失敗したら生活保護は受けられる?

しかし、一方で、株で失敗して無一文になった人が生活保護を受けることは可能です。

生活保護は、「貯蓄や資産が無く、仕事をすることが困難な生活困窮者のためにあるもの」なので、株の失敗と生活保護の受給は全く関係がありません。

ただ、生活保護を申請する際に、株の運用履歴が口座にあると「隠し財産があるのではないか」と、福祉事務所の調査が厳しくなります。

また、「株式投資に失敗して借金を返せなくなったら、自己破産をして生活保護を受ければいい」と安易に考える人もいますが、これは危険です。

なぜなら、株で借金をした場合は、裁判所から「浪費」と判断されるので、自己破産などの免責事由には原則認められなくなるからです。

このことをよく覚えておく必要があります。

そのため、「生活に関わるほどのお金を投資しない」というのは、投資の世界では鉄則です。

しかし、リーマンショックをはじめとした近年の株の大暴落の際に生活保護の申請者が増えたのも事実であり、投資家にとっても生活保護は、「最後の頼みの綱」として認識されています。

一発逆転!生活保護を抜け出して株で儲ける!

生活保護は毎月お金が支給されて生活が出来ますが、資産の形成や貯蓄が出来ないという特徴があります。

そのため、生活保護を受給し続けて「現状維持」をすることは可能ですが、生活の水準を高めて「豊かになる」ことは出来ません。

一方、株で儲けて、資産を形成するのに必要なのは、「多少なりともリスクを背負う」ということです。

もっとも、そのリスクを軽減するためには、勉強したり、経験を積まなければなりません。

生活保護を受給しても、あるいは現在受給していても、「豊かになる」ことを放棄してはいけません。

時間を掛けて勉強をして経験を積み、「豊かになる」ための「投資」をする環境を整えなければならないのです。

また、生活保護を受給していた人は、失う資産がないのでリスクが低いという一面もあります。

そして生活保護に対して、受給者でも世間でも、大きな誤解を持っている人が多くいます。

それは「収入があると生活保護費を減らされるから、働くと損をする」ということです。

これには少し誤解があります。

確かに、「知り合いから3万円もらった」と援助の報告をすると、生活保護費から3万円引かれますが、「日雇いの仕事を10日して10万円の収入があった」という場合は、生活保護費から10万円引かれることはありません。

生活保護受給者が「労働」で得た収入に関しては、控除が適用され、生活保護費からそのままお金を引かれるということはないのです。

労働で得た収入が10万円あった場合は、概算ですが3万円ほど得をすることになります。

援助で得た収入と労働で得た収入では、生活保護費から引かれる金額が変わります。

そのため、生活保護受給者は労働をすると得をします。

生活保護はケースバイケース

生活保護に関して、ネットでは様々な情報が流れています。

それは、生活保護法で定められている事柄以外は、福祉事務所の担当者に判断が委ねられている場合が多いからです。

福祉事務所の担当者は、不正受給や自動車の保有を申請された場合には、過去の事例や、受給者の現在の状況や様々な要素を踏まえて判断します。

そのため、世間では情報が交錯して錯乱してしまうという状況があります。

また、多くの人が誤解していることとして、不正受給が発覚しても、問答無用で生活保護が廃止や停止になることはないということです。

つまり、不正受給もケースバイケースなのです。

不正受給に対して自治体が悪質であると判断し、「刑事告訴」をした場合に限り、生活保護は打ち切りになります。

財産があるのに、無いと申告をして生活保護費を受け取ると、自治体からお金を騙し取ったとして「詐欺罪」にあたります。

刑事告訴され、逮捕されて刑務所に入ると、食事などの最低限の生活が確保されているので、生活保護の受給資格がなくなります。

もっとも、生活保護受給者が罪を犯した際には、罰金を払う能力が無いので、刑務所や労務所などに入ることになります。

そして、生活保護費を自治体から騙し取り、競馬や株に使っていたという区の職員がニュースに取り上げられたりすると、生活保護受給者に対する世間の風当たりは益々強くなるでしょう。

また、2018年の10月から3年以内に生活保護費を160億円カットするという政策もあり、今後も生活保護費を頼りに「儲け」を出すというのは難しいです。

そのため、そういったお金を株などの投資に使おうと考えるよりも、仕事をして稼いだお金を投資に回す方が効率的であると言えます。

投資をするなら効率的に運用しよう

結論として、生活保護は「投資」のためにあるのではなく「生活」のためにあるということです。

生活保護費を株などの「投資」に使うことは、ハイリスクノーリターンであり、現実的ではありません。

生活保護費を使った投資で、犯罪者として捕まってしまうリスクを背負うべきではありません。

常に冷静に物事を判断して、賢く投資を出来るようにしましょう。

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