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円安とは何?わかりやすく子供向けに解説!

2018.8.8

よく「日本は不況」と言われていますが、何故不況が続いているのか一言で説明するのは難しいと思います。

そんな経済のニュースでよく聞く言葉が、「円高」「円安」です。

ですがこの言葉、初めての人はあまり実感ができないのではないかと思います。

今回は、円高や円安とは何なのかをわかりやすく、子供向けに解説します。

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円高=ドル安と覚えるとわかりやすくなる

円高とはその名の通り、日本の通貨単位である「円」の価値が高い状態です。

そして円安とは、その逆に円の価値が安い状態を指します。

子供にもわかりやすく、一言で説明するとこうなります。

ですが、これだけだと少しイメージしにくいので、わかりやすい例を挙げます。

円の価値が高い、安いという考えは、「何に対して」という比較対象がなければ成立しません。

この場合の比較対象になる通貨は、大抵は「ドル」です(場合によってはユーロも比較に挙がります)。

仮に、1ドルを換金すると100円になると考えてください。

この「1ドル=100円」の関係が「1ドル=120円」になった時は、円高、円安、どちらでしょうか。

これは「円安」になります。

一見、円の価値が上がっているように見えるので、「円高なのでは」と思うのではないでしょうか。

ですが、「昨日まで100円で1ドルと交換できたのに、今日は120円でないと交換できない」と言い換えると、どう感じるでしょうか。

「昨日よりもドルが値上がりした」と思うことでしょう。

つまり、ドルが値上がりしたことで、相対的に円が値下がりしたのです。

これが円安です。

逆に「円高」は、「1ドル=100円」が「1ドル=80円」になるような状態のことです。

これはドルが値下がりし、円の価値が上がった、ということになります。

つまり、「円高」「円安」は、比較対象であるドルの視点で見る円相場の状態です。

ドルが高い時が「円安」、ドルが安い時が「円高」と言えますね。

俗に円安を「ドル高円安」、円高を「円高ドル安」などと言う場合もあります。

円安とは?子供でもわかりやすく解説

円高は、円安とは全く正反対の現象です。

そのため、世の中にもたらす現象も正反対になります。

最も大きく関わるものは、輸入と輸出です。

円高は輸入に有利、輸出に不利です。

例えば、お父さんが子供のおもちゃをアメリカから日本に50ドルで輸入するとします。

これが1ドル=120円の時に買うのと、1ドル=80円の時に買うのではどちらが得でしょうか?

わかりやすく計算式にするとこうなります。

・120×50=6,000

・80×50=4,000

1ドル80円の時に買えば、1ドル120円の時よりも2,000円も安く買えますね。

前の章で説明したとおり、1ドル80円の時は円高ドル安です。

そのため円高は、輸入には有利と言えます。

ですが、輸出になるとどうなるでしょうか。

例えば、日本円で6,000円で売っているおもちゃを日本がアメリカに輸出するとします。

この場合、1ドル=120円の時と1ドル=80円の時では、アメリカでどのような値段が付くでしょうか。

わかりやすい計算式にするとこうなります。

・6,000÷120=50

・6,000÷80=75

1ドル120円の時には1つ50ドルで売れるおもちゃも、1ドル80円の時には75ドルで売らなければ儲けが出せません。

ですが輸出の場合、値段が高ければお客様は買うのを控えます。

そうなると、1ドル120円の時の方が、外国では売れやすいということになります。

1ドル120円は円安ですが、円安の方が輸出には有利なのですね。

円高、円安とは何故起きるか、子供でもわかりやすく解説

円高、円安のそれぞれの特徴は大まかに掴めたでしょうか。

では続いて、円高、円安とは、何故起きるのか考えてみましょう。

これは経済ニュースでよく聞く用語「インフレ」「デフレ」とも密接に関わっています。

「インフレ」とは「インフレーション」の略で、物価が継続的に上昇する状況のことを言います。

「デフレ」は「デフレーション」の略で物価が継続的に下降する状況のことです。

これを踏まえて、円高と円安の関係を見ていきましょう。

例えば、1,000円のステーキ肉が1年後に1,200円になったらインフレ、800円になったらデフレです。

ではこれが円高、円安とどのように関わるのか、わかりやすくご説明します。

例えば、先月までは子供との外食で、1,000円のステーキを自分と子供で1枚ずつ食べていたとします。

ですが、今月そのステーキが500円になり、自分と子供が今までの1枚分の値段でステーキが食べられるようになりました。

これはステーキの価値が下がったということですが、逆に見るとお金の価値が上がったとも言えるわけです。

つまり、お金もこの場合のステーキと同じく、需要と供給があるのです。

実際はもっと複雑ですが、わかりやすく言えば、お金が国内に沢山出回ればお金の価値は下がり、少なくなればお金の価値は上がります。

円安とは変動為替相場で起きる。お金の価値が常に一定なら?

円高、円安とはお金の価値が変わるから起きる現象です。

このようにお金の価値が時間ごとに変わるルールを、「変動為替相場制」と言います。

では何故お金の価値が変わるのか、考えたことはあるでしょうか?

不景気がくるのがお金の価値が下がるからなら、お金の価値を変えなければ不景気は来ないのに、という考えです。

実は戦後しばらくは、日本の円の価値は常に一定だったのです。

この章では子供でも分かりやすく、お金の価値の変動について解説します。

アメリカの通貨「ドル」が、当時のイギリスの通貨「ポンド」に変わり、世界の基軸通貨になったのは戦後1945年のことです。

お金の価値が一定の状態を「固定相場制」と言い、戦後間もなくのドル基準の為替体制を「ブレトン=ウッズ体制」と言います。

このブレトン=ウッズ体制内でアメリカはドルに「金本位制」を採用していました。

金本位制とは、発行した紙幣をその紙幣の定める金と交換ができる制度です。

本来ただの紙である紙幣には何の価値もありません。

そんな紙幣が「実際に金と交換できる」という価値をつけたことで紙幣に信頼度が生まれます。

アメリカは保有する莫大な金によって紙幣の信頼度を勝ちとり、世界の基軸通貨としての地位を認められました。

この固定相場制、金本位制は非常に信頼度の高い通貨と安定感のある市場を生みます。

しかしデメリットもあります。

それは自国が所有している金以上のお金を発行できないということです。

アメリカは戦後この固定相場制度のブレトン=ウッズ体制の下、世界の金融を牛耳りました。

しかししばらくするとブレトン=ウッズ体制はアメリカの限界、衰退を招いたのです。

現在の円高、円安の起こる変動為替制度は、過去にアメリカが固定相場制度を捨てたために起きています。

では何故固定相場制は失敗、衰退したのでしょうか。

これは日本も非常に大きく関わっていました。

アメリカが固定相場制を捨てた理由を子供にもわかりやすく解説

何故、アメリカが固定相場制を捨てたのか、子供にもわかりやすくご説明いたします。

戦後すぐの日本は、復興が進まず貧しい状態でした。

しかし他の国も戦後でお金がなかったため、どこの国もドルを国内に入れる準備が整っていませんでした。

ですが、1950年代が過ぎ、日本含めて各国の復興が進むと、アメリカからの輸入が盛んになります。

そうなると世界中にドルが出回り、過剰にドルを持つ国も出てきます。

その後に起こるのは、ドルを大量に持った国の、ドルと金の交換要求の増加です。

特に日本は、この当時の1ドルのレートが360円でした。

2018年現在に比べると、今の円安とは何なのか、と思えるほどの超円安ドル高ですね。

この頃の日本は、アメリカからこの超円安状態を利用し、輸出でドルを貯め込みました。

そんな日本をはじめとして、ドルと金の交換依頼がアメリカに殺到しました。

当然アメリカが貯蓄していた金は、すごいスピードで国外に流れます。

金がアメリカ国内からなくなると、それで信頼を保っていたドルの権威、価値が下がってしまいます。

しかも、この頃のアメリカは、ソ連と冷戦の真っただ中であり、ベトナム戦争の出兵で多額の軍事費を投入していました。

そのため、アメリカの他国との貿易収益は、軍事費の出費を上回る赤字に突入しました。

この時のアメリカは、「ドルショック」と呼ばれる金融危機に直面していたのです。

固定相場制は、通貨の価値を維持することが非常に困難だったのですね。

そして、この体制は、当時のアメリカ大統領ニクソンの一方的宣告「ニクソン=ショック」により、1971年8月15日に終わりを迎えました。

この後、日本経済は、輸出での急速な経済成長の基盤がなくなり、緩やかな国内産業の発展に方向転換を余儀なくされました。

固定相場制での超円安を失った日本への影響

もちろん、この一方的な宣言は他国の反発もある上に、ドルの権威がすぐに回復するというものでもありません。

ではアメリカはどのようにして、ドルを世界の基本通貨と認めさせたのでしょうか。

それは、子供にもわかりやすく言うなら、アメリカが他国に「ドル安にしてください」とお願いしたからです。

他国もアメリカへの信頼が揺らいでいたものの、ドルが潰れると困るのでその条件を呑みました。

その理由は、ドルが潰れても、その代わりになる通貨がないからです。

こうして他国に認められ、アメリカはドル安になり、輸出産業が勢いを取り戻します。

この会合を「プラザ合意」と言います。

その直後、日本は円高ドル安にするために日銀保有のドルを大量に円に変えました。

つまりこの時、日本には大量の円をプールしたのです。

こうして円高が進み、輸出企業がピンチになると銀行は企業救済のため金利を下げ、お金の融資の条件を大きく緩和します。

元々国内に円があり、しかも銀行も低金利で円を貸すという状態が生まれ、こうして起こったのが、有名な「バブル経済」でした。

バブル経済とは、インフレが起こる前のお金の大量発生でした。

この時爆発的に資産価値を上げたのが、株と不動産でした。

安い土地を担保に土地の地価の倍のお金を借りて新しい土地を購入すると、その土地の値段は需要があるため必ず上がるというカラクリです。

しかし、日本はなかなかインフレにはならず、円安とは無縁でした。

これまで、円安による輸出で富を築いた日本は、円高のため輸入が好調だったので、株と不動産以外のものは安価に手に入り、物価が上がらなかったのです。

ですが、いつかは来るであろうインフレを見越し、政府は遂に対策を打ち出します。

それが「不動産融資総量規制」です。

これは、「不動産向け融資金額の伸び率を、総貸出金額の伸び率以下にしなければならない」という政策です。

これにより地価は安くなりましたが、銀行からたくさんお金を借りて土地を買っていた人は、安くしても土地が売れなくなりました。

地主は土地が売れないので借りたお金を返せず、銀行は貸したお金が返って来ないので新たに貸すお金ができません。

企業は、銀行からお金を借りられないので資金不足に陥ります。

そして会社員は企業の業績が悪いので給料が減り、お金を使わずに貯めるようになります。

これがバブルの崩壊ですが、注目したいのは最後の結果です。

前の章で説明しましたが、消費者がお金を使わずに貯めると、お金の価値が上がり、デフレが起こります。

日本は緩やかなデフレだと言われて久しいですが、それはこのバブル崩壊から始まっているのです。

お金の価値はお金を使う意識と、国内にあるお金の量で決まる

円高と円安は、お金の需要によって決まります。

そのお金の需要に大きく関わるのは、物価です。

物価が下がればお金の価値が上がって需要は増え、物価が上がればお金の価値は下がり、需要は減ります。

その関係の先に起こるのが円高や円安であり、インフレ、デフレなのですね。

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