DIY中級者以上の方々の中には、経験や知識がかなり蓄積され、自宅敷地内に離れの小屋を作ってみようとお考えの方もいらっしゃることでしょう。
この記事ではそんな方々のために、小屋をDIYする際に選べる窓の種類やその特性をご紹介します!
小屋をどのような用途で建てるかがポイントになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
DIYで小屋を建てる際に取り付けられる窓の種類
小屋をDIYするというのは、ある意味では自分の家を最初から最後まで自分の手で作るということです。
もちろん小屋ですから、マイホームと呼べるほどの規模のものではありません。
それでも全てをDIYで好み通りに作ることができるわけですから、各部にこだわりたいと思っておられることでしょう。
この記事では、DIYで自宅敷地内に小屋を作る際に役立てていただける、窓の種類や取り付けに関する情報をご紹介します。
選べる種類として一般的なものは、FIX窓、引き違い窓、上げ下げ窓、滑り出し窓などがあります。
それぞれの特徴と取り付け方法を細かくご紹介していきますが、それぞれにメリット、デメリットがあります。
まずは、ご自身がDIYで作りたい小屋がどんなものなのかをはっきりさせましょう。
プライベートルームとしての小屋なのか、物置小屋なのか、置くのは物だけなのか、植物や生き物も置くのかなどをはっきりさせておくと、窓の選択もより容易になります。
DIYで小屋を作る際の窓取り付け基本手順
敷地内に小屋をDIYする際の窓を取り付ける方法は、これからご紹介するどの窓も基本的には同じです。
小屋を作る際に予め開けておいた窓枠スペースに、防水処理を施した窓枠をはめ込むだけでOKです。
異なる点を挙げるとすれば、はめ込む窓の種類のみです。
防水処理としては、小屋を建てる際に壁に貼る防水シートを室内側へ巻き込む形にすれば簡単にできます。
その後窓枠をはめ、外側からコーキングを打てば最低限の防水対策ができます。
そこに防音もしたい、断熱もしたいなどの希望が増えていくと、窓から侵入する風、熱、音などへの対策がさらに必要になります。
ホームセンターのDIYコーナーや通販サイトなどには、遮断したい対象に応じたアイテムがたくさん用意されているので、その中から選べます。
ほとんどのアイテムが、DIY初心者でも取り付けできるように開発されているので、施工はそれほど難しくないでしょう。
ここで大事になるのが、小屋の環境をはっきり理解して対策することです。
騒音が激しい場所なのか、寒暖の厳しい場所なのか、小屋内に長居する場所として建てるのか、それとも倉庫のように使うのか、中に置くのはどんなものなのかなどです。
休日やリラックスタイムにそこで過ごすための小屋なのであれば、より綿密な音や温度への対策が必要になるでしょう。
倉庫として使うのであれば、ある程度手を抜くこともでき、置くものによっては通気性が必要になり、あえて密閉対策を施さないという選択も必要になり得ます。
DIYで建てる小屋にFIX窓を取り付ける
DIYで自宅敷地内に小屋を建てる際に選べる窓の1つ目は、FIX窓です。
「はめ殺し窓」とも呼ばれるこの窓は、開閉を目的としない窓のことで、主に採光のために取り付けられる窓です。
また、採光ができれば良いため、自由に窓の色を選ぶことができます。
カラフルなFIX窓を複数取り付ければ、夜間に漏れるカラフルな明かりは小屋の外観の美しさを際立たせます。
この窓は開閉の必要がないため、窓自体も比較的容易にDIYが可能です。
DIYで窓自体を作る場合は、採光部になる素材選びがポイントになります。
ただ光が取り込めれば良いのであれば、プラダンとも呼ばれるポリプロピレンダンボールが安価で施工しやすい素材です。
小屋の中から外の景色が見たいのであれば、アクリル板やガラスを選びますが、価格的にはプラダンの10倍近くかかることもあります。
もしもガラスを選ぶ場合は、簡単に割られてしまうので、取り付ける小屋の用途によってはさらなる防犯対策が必要になります。
素材が決まれば、窓枠のDIY自体は比較的容易です。
小屋の壁の厚みにあった角材で室内側用、屋外側用の窓枠1組みを作成し、その間に予め用意しておいた窓素材を挟めば完成です。
DIYで建てる小屋に引き違い窓を取り付ける
DIYで小屋を建てる際に選べる2つ目の窓は引き違い窓です。
一般的な住宅でよく用いられている、横にスライドさせるタイプの窓です。
スライドさせて使用する分、窓スペースが比較的大きめの小屋設計に向いています。
多く出回っている窓なので、デザインや大きさの種類も方法で、小屋の大きさやデザインに合わせて選べます。
窓自体の素材がガラスであることが多いため、取り付ける小屋の用途が貴重品などを収納する倉庫である場合は、窓に防犯対策しておくことが重要です。
商品として、窓の素材が強化ガラスでできているものが売られていますし、ガラスに貼れる防犯フィルムなどもあるので、そうしたものでより一層の防犯対策ができます。
あるいは窓枠をDIYする際に、一緒に窓格子や防犯柵をDIYしてしまうのも一つの方法です。
DIYで建てる小屋に上げ下げ窓を取り付ける
DIYで小屋を建てる際に選べる3つ目の窓は上げ下げ窓です。
引き違い窓は横にスライドさせますが、この窓は上下にスライドさせます。
構造上引き違い窓が平屋タイプの小屋に適する一方、上下窓は縦長の小屋に適しています。
一般的な用途としては、換気や風の取り込みとして用いられ、大きさもそれほど大きくありません。
そのため、小屋自体の大きさがあまり大きくない、あるいは窓に充てる面積があまり大きくない場合に選ばれている窓です。
小屋をDIYする際にこの窓を選ぶメリットは、省スペースで済むということ以外にもあります。
例えば、開けにくさ、窓そのものの小ささからくる防犯性の高さです。
また、引き違い窓とは異なり、窓の開閉に滑車を使わないため気密性に優れています。
これは、防音に優れるという意味でもあります。
そのため、小屋をDIYする目的が静かに過ごす場所作りであったり、音漏れが気になる作業、例えば楽器の練習だったりする場合に適している窓です。
しかしこれは、この窓のデメリットでもあり、開け閉めが他の窓ほどスムーズではありません。
換気したいときに窓が開けにくいこともありますので、ご注意ください。
DIYで建てる小屋に滑り出し窓を取り付ける
DIYで小屋を建てる際に選べる4つ目の窓は滑り出し窓です。
滑り出し窓には、大きく分けて横滑り出し式と、縦滑り出し式があります。
横滑り出し式は、縦の柱を軸に窓の左あるいは右側が開閉するものです。
一方の縦滑り出し式は、窓の上部を軸に下側が開くか、下部を軸に上部を開くかが選べるものです。
滑り出し窓の利点の一つが省スペースで設置可能ということです。
それは、この窓の構造が、屋外側に向けて窓を滑り出させて開放するからです。
そのため、DIYする小屋が比較的小ぶりのものであったり、窓のために取れるスペースが少ない場合に適した窓です。
縦滑り出し式には、上開き式と下開き式がありますが、どちらにも特徴があります。
上開き式は外部からの視界を遮る防犯性の高さがメリットです。
しかし、雨やゴミの侵入を防ぐために窓上部に庇をつける手間が必要になります。
一方の下開き式は、開けた窓自体が庇になるため、雨の日にも換気ができることが大きなメリットですが、防犯性に欠けるという難点があります。
横開き式の場合は、風の取り込みに注意が必要です。
小屋をDIYするのが自宅敷地内であれば、日頃の風向きはだいたい心得ておられると思うので、風向きに合わせて右開き式か左開き式かを選べば問題ありません。
この記事でお話ししてきたことを参考に、小屋につける窓を選んでみてください。
窓選びは小屋の目的をはっきりさせてから!
DIYで小屋を建てる際の窓選びに大切なのは、DIYする小屋の大きさ、立地、そして用途を予めはっきりとさせておくことです。
物置として小屋をDIYする場合でしたら、窓のスペースによってつける窓の選択肢が変わります。
用途が決まっていれば、ここでご紹介したような窓から、ベストな窓を選択するようにしましょう。