部屋の内装の大部分を占めるクロスには、お部屋の印象を決める大事な役割があります。
クロスが貼り替えられたばかりの新築の部屋は洗練されていますが、どんなに丁寧に暮らしても長年住んでいるとどうしても汚れや黄ばみが目立ってきます。
このように、お部屋のクロスの汚れが気になった時が貼り替えのタイミングです。
今回は、内装の印象に大きな影響を与えるクロスについて基本な貼り方も含めてご紹介します。
クロスの役割は?貼り方を工夫して部屋を広く見せよう
クロスには壁の下地を守り、部屋のイメージを決めるという役割があります。
部屋の中でも大きな面積を占めているクロスは、人が部屋に入った時の第一印象を左右すると言えるでしょう。
綺麗なクロスが貼られた部屋は、清潔感のある居心地がいい空間であると感じさせることができます。
また、クロスは色や貼り方によって部屋を広くみせることもできます。
例えば、部屋を広くみせるためには白などの明るい色を使うことがおすすめです。
また、明るいカラーのクロス以外で部屋を広くみせるためには、アクセントクロスを使うという方法もあります。
アクセントクロスは部屋の1部分だけを違う色や柄のクロスを貼るなど、貼り方によってメリハリをつける方法です。
例えば、部屋の奥側だけに濃い色のクロスを貼ると、奥行きをみせることができ実際より部屋を広くみせることができます。
クロスを貼るときは色彩から得られる錯覚効果も利用し、理想の内装をつくってみてください。
内装に使われているビニールクロスは種類が豊富!
クロスには紙クロスや布クロスなどたくさんの種類がありますが、中でも一般的なクロスとしてよく使われているものがビニールクロスです。
壁紙の内装に使われているほとんどのクロスがビニールクロスで、比較的安くて種類も豊富ということもあり根強く支持されています。
ビニールクロスは、キッチンなどの料理の際に汚れた場合も、濡らした雑巾でサッと拭いてお手入れすることができることも人気の一つになっています。
また、白や黄色、ピンクなどの様々な色や柄の種類がある他、機能性のあるタイプのものまで多く取り揃えられています。
柄のクロスは、貼る時に絵柄が途切れないようにするために貼り方にコツが必要です。
機能性があるクロスには、消臭や花粉対策に有効な抗アレルゲンタイプのものなどがあり、家族全員に優しい部屋づくりを実現させてくれます。
内装に使われる「生のり付きクロス」と「のりなしクロス」の貼り方
内装に使われるクロスには生のり付きクロスとのりなしクロスがあります。
生のりつきのクロスは、はじめからのりがついていて貼り方が簡単なクロスです。
フィルムを剥がせばすぐに貼ることができるため、その分作業をスピーディーに進めることができます。
さらに、のりが乾くまで何度でも貼る位置を微調整することができるため、初めての人でも使いやすいです。
しかし、クロスにのりがついた状態で販売されているため、保存期間はのりなしクロスに比べて短めです。
一度開封してしまうとのりが乾いてしまうため、すぐに使い切るようにしてください。
のりなしのクロスは、クロスにはじめからのりがついていないタイプのものです。
のりなしのクロスを使用する場合は、トレイにのりを入れて、ローラーでのりをクロスに貼っていく作業が必要です。
そのため、生のりつきクロスに比べて作業工程が多く、時間がかかります。
のりなしクロスの場合は、のり付きクロスより価格が安く、長期保存が可能です。
そのため、時間がある時に少しずつクロスの貼り替えを進めたい方にもおすすめです。
内装にはどれくらいのクロスが必要なのか
内装のクロスを貼り替える場合、どのぐらいの量が必要になるのでしょうか。
貼り替える場所が決まったら、まず貼りたい場所のサイズを測る必要があります。
例えば、貼り替えたい場所が6畳の部屋の壁一面だとしたら、まずは床から天井までどれぐらいの高さがあるか測りましょう。
窓がある場合は窓の上、窓の下とそれぞれ分けて測るようにしましょう。
高さを測ることができたら、次は横幅がどれぐらい必要なのか測っていきます。
こちらも高さと同様に窓の右側と左側にそれぞれ分けて測るようにしましょう。
測り終わったら何センチの長さのクロスが何枚必要かを紙に書いて置くと作業効率がアップします。
次は新しく貼り替えたいクロスを購入しましょう。
初心者の方は無地のクロスを選ぶと柄のクロスに比べて貼り方が簡単のためおすすめです。
また、新しいクロスは作業の際に失敗してしまった時のためにも、少し長めに準備をしておくと安心です。
内装クロスを綺麗に貼るための下準備
内装クロスの貼り方をご説明する前に、綺麗に貼るための準備についてお伝えします。
まずは、新しいクロスを貼る前に古いクロスを綺麗に剥がしていきます。
古いクロスの上に新しいクロスを貼る方法もありますが、古いクロスに凹凸がある場合、新しいクロスが剥がれやすくなる場合があります。
そのため、古いクロスを丁寧に剥がすことはクロスの貼り替えを失敗なくするための大事な工程になります。
古いクロスを剥がす際は、よく見てみるとクロスに継ぎ目があるため、継ぎ目にカッターを入れながら壁紙を剥がすようにしましょう。
その際、古いクロスの裏紙は残すようにして剥がすことがポイントです。
裏紙を残しておくと、新しいクロスを貼る時にしっかり貼ることができます。
また、古いクロスを剥がす時に裏紙と一緒に剥がしてしまい、裏紙が残る場所と残らない場所がまだらになってしまう場合もあります。
その場合はパテで裏紙があるところとないところの段差を滑らかにすると、綺麗にクロスを貼り替えることができます。
このように下準備を丁寧に行うと貼り替えの仕上がりに差が出るので、ぜひ挑戦みてくださいね。
内装クロスの貼り方は?
古いクロスを剥がし終わったら、次は新しい内装クロスを貼っていきましょう。
ここでは初心者の方にも貼りやすい生のり付きクロスを使う貼り方についてご説明します。
まずは、新しい生のり付きクロスを必要な長さより少し大きめにはさみでカットしていきます。
初心者の方にもおすすめの裏側に方眼メモリが書いてある、カットしやすいクロスも販売されていますので、活用しましょう。
生のり付きクロスを壁の上の方から壁に貼っていきます。
その際、壁の角にあたる部分から順番に貼っていくようにしましょう。
貼る位置を調整し終わったら、撫で刷毛で空気を抜いてさらに壁と密着させていきます。
撫で刷毛の位置を変えながら少しずつクロスを全体的に貼っていきます。
次に天井や床などの淵にある余分なクロスをカットします。
ヘラでカットする部分にあとをつけていくと、カットしやすくなります。
カットが終わったらローラーでクロスが壁から浮き出てこないようになじませていきます。
その際、作業工程の途中に壁についてしまった生のりの汚れをしっかり拭き取ることにより、仕上がりに差が出てきます。
生のりが乾く前に汚れがないかチェックをして、綺麗な仕上がりにするようにしましょう。
内装クロスを綺麗にして部屋の雰囲気が変えてみよう
内装クロスはどんなに丁寧に暮らしていても生活していくうちに汚れがたまっていきます。
部屋に入った時の印象を大きく関わるため、汚れが気になった場合はクロスの貼り替えを検討してみてください。
クロスは綺麗なものに一層させることだけでなく、色彩の錯覚効果をうまく利用して部屋も広々とした印象にすることもできます。
クロスの効果を使って家族全員が快適に暮らせる部屋づくりをしてくださいね。