お部屋の中で最も大きい開口部である窓からは、隙間風や虫、花粉、音などが入ってきます。
これらの侵入を防ぐために用いられるのが隙間テープです。
隙間テープは、種類や貼る位置を正しく選び、きちんと貼ることで、より大きな効果を得られます。
ここでは、隙間テープの効果をより高めるための選び方や、適切な貼る位置についてご紹介します。
窓の隙間を埋めるのに隙間テープを使うメリット
窓ガラスはきちんと閉まっているように見えても、実は僅かに隙間が開いています。
更にしっかりした作りに見えるサッシであっても、長い間使用しているうちに歪みが起きてしまう場合や、サッシに使われている部品が消耗することにより、隙間が広がり、隙間風が入り始めるのです。
また、新しい物件であっても、建具のデザインや構造によって、隙間風を感じる場合もあります。
こうした何らかの原因でできた隙間を埋めるのに、用いられることが多いものが隙間テープです。
ここでは窓の隙間を埋めるのに、隙間テープが選ばれている理由、メリットをご紹介します。
・100円ショップでも購入できるほど安価で販売されているので、家計に優しい。
・粘着テープで貼るだけの商品が多いので、特に技術がいらず、誰でも作業できる。
・貼る位置や寸法を間違えなければ、体感できるほどの効果が得られる。
・用途に合わせて、素材や厚みを選ぶことができる。
手頃な価格で手に入れられ、誰でも扱いやすいのに十分な効果を得られることが、隙間テープが選ばれている要因と言えるでしょう。
一般的な隙間を埋めるための隙間テープの選び方と貼る位置
お手頃価格で様々なメリットがある隙間テープですが、「どこに貼ればいいのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
窓に隙間テープを貼る場合、隙間のある場所や欲しい効果によって、最適な貼る位置やテープの種類の選び方が変わります。
ここでは一般的な隙間を埋めるための隙間テープの選び方と、貼る位置をご紹介します。
窓枠についたサッシ枠と、窓ガラスの間に隙間ができている場合、窓ガラスを閉めたときに接するサッシ枠の溝に隙間テープを貼ります。
窓ガラスを閉めたときに、窓ガラスがサッシ枠にぶつかる部分に貼るので、クッション性のある素材の隙間テープが適しています。
隙間テープは、色も種類がありますので、サッシ枠の色や窓枠と似た色の商品を選ぶと、見た目も良いです。
サッシ枠の溝にはめ込むようにして使用するため、溝の幅に対して隙間テープの幅が大きすぎると溝からはみ出してしまいます。
逆に隙間テープの幅が狭すぎても、十分にサッシの隙間を埋められず、効果が感じられないこともあるので気を付けましょう。
隙間の度合いによっては、隙間テープに厚みがあり過ぎると、窓ガラスや鍵がきちんと閉まらなくなる場合があります。
全体に貼る前に、小さく切った隙間テープを溝に貼ってみて、窓ガラスがきちんと閉まるか確認しましょう。
貼る位置を変えて虫や花粉の侵入を防ごう!
隙間テープが防いでくれるのは隙間風だけではありません。
数多くある隙間テープの中には、防音効果のあるものや、モヘアが付いたタイプのものがあり、貼る位置を変えて用いることで、高い効果が得られる場合もあります。
一例としてご紹介したいのは、モヘアタイプの隙間テープで、虫や花粉の侵入を防ぐ貼り方です。
先にご紹介した貼る位置は、窓ガラスを閉めたときに接するサッシ枠の溝でしたが、今回はサッシ枠の溝のお部屋側の側面に貼ります。
窓を閉めたときに、サッシのふちが接する部分です。
この位置にモヘアタイプの隙間テープを貼ると、隙間風を防ぐだけでなく、隙間から侵入する虫や花粉もモヘアが壁となり防いでくれます。
また、引き違い窓の窓ガラス同士が接する部分や、窓ガラスの上下のように、厚みのある隙間テープを貼ると開閉が困難になる場所に貼る場合は、モヘアタイプの隙間テープがおすすめです。
貼る位置を決めたら早速準備を整えて貼ろう!
隙間テープの貼る位置を決めたら、まずはその場所の寸法を正確に測りましょう。
貼る場所の長さはもちろん、幅も大切です。
寸法が正確でないと、せっかく隙間テープを貼っても隙間を埋めきれない、ということになりかねません。
適切な商品を購入したら、寸法を元にカットします。
このとき切り口を真っ直ぐに切ることを心がけましょう。
切り口が斜めになってしまうと、隙間を作る原因になってしまいます。
隙間テープの準備ができたら、窓ガラスやサッシ枠の掃除を行います。
ホコリや水分が残っていると、隙間テープの粘着力が弱まり、剥がれやすくなるので、丁寧に掃除を行なってください。
窓ガラスやサッシ枠がきれいになったら、隙間テープを貼っていきます。
剥離紙を一気に剥がさず、少しずつ剥がしながら真っ直ぐに貼りましょう。
貼り終わった後は圧着すると、隙間テープの粘着力が長持ちします。
厚みのある隙間テープや毛足の長いモヘアタイプを使用する場合は、少しだけ切ったものを貼ってみて、窓の開閉の邪魔にならないか確認してください。
賃貸物件の窓に隙間テープを貼るときの注意点
賃貸物件に住んでいる方は、「隙間風は防ぎたいけど、隙間テープを貼って原状回復できるのか?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
隙間テープは両面テープで接着します。
貼る位置がアルミサッシや樹脂サッシであれば、剥がすときに多少糊残りしても、シール剥がしやドライヤーを使って、きれいに剥がすことができます。
しかし塗装されたドアや、木目の窓枠といった場所に貼る場合は注意が必要です。
原状回復を意識するのであれば、あらかじめマスキングテープを貼り、その上に隙間テープを貼る方法もあります。
けれども、マスキングテープを貼っていれば確実にきれいに剥がせるというわけではありません。
隙間テープの両面テープやマスキングテープも、長期間貼りっぱなしにしていると劣化してきます。
劣化が進むことで剥がしにくくなったり、糊残りしやすくなることがあるのです。
ある程度の期間が経ったら貼り替えるようにし、同じ場所にずっと貼りっぱなしにすることは避けましょう。
特に直射日光が当たる場所は注意が必要です。
なぜなら、直射日光が当たることで、隙間テープの劣化を早めてしまう可能性があるからです。
窓ガラスフィルムも併用してより省エネ効果を高めよう!
隙間テープを窓の正しい貼る位置に貼ることで、隙間風を防ぎ、室内の空気が外に逃げるのも防ぐことができます。
気密性が高まることでエアコン効率が良くなり、省エネ効果も期待できるでしょう。
しかしながら、エアコン効率を左右するのは隙間風だけではなく、お部屋に当たる直射日光も大きな影響を与えます。
そこで隙間テープと併せて取り入れることをおすすめしたいのが、窓ガラスフィルムです。
透明なガラスと変わらない商品もあれば、デザイン性の高い商品や、外から見えないタイプのものも販売されているので、窓ガラスフィルムはDIYで挑戦しやすいこともあり大変人気です。
遮熱性、断熱性の高い窓ガラスフィルムを取り入れることで、日照量をコントロールし、室内に入る直射日光を和らげてくれます。
窓に隙間テープを用いて隙間を塞ぎ、窓ガラスフィルムを貼って効果をプラスすることで、省エネで快適な住まい作りに役立ってくれるでしょう。
隙間テープを活用して快適なお部屋を手に入れよう!
隙間テープを貼る位置はサッシ枠の溝だけでなく、引き違い窓の窓ガラス同士が接する部分や、サッシ枠の上下などでも良いでしょう。
窓ガラス付近に立って、手をかざし、どこから隙間風が入っているのか確認することから始めてみましょう。
隙間テープで隙間を塞ぎ、より暖かく、快適なお部屋にしましょう。