これから家の新築を考えている方は、窓にシャッターをつけるかどうかで迷われることでしょう。
すでにお家を用意し終えた方の中には、窓シャッターが設置されているお家もあるかと思いますが、シャッターが無いお家の場合は「カーテンだけでも十分なのか?」といった疑問を持つかもしれません。
この記事では、そんなお悩みを解決する方法をお伝えします。
窓にシャッターがある利点
窓にシャッターがある利点の一つは、その遮光性です。
微妙な隙間ができてしまうカーテンとは違い、窓を外から完全に覆って家の中を真っ暗にしてくれるため、熟睡を誘います。
あまりの遮光力のために、朝がきていることにも気付かずに寝過ごしてしまうことがあるほどです。
近年の夏の暑さからくる寝不足を、日中のお昼寝などで補う場合には、シャッターはカーテン以上に睡眠への効果を発揮します。
もう一つ、カーテンにはない大きな利点は、災害の被害軽減です。
最近では、毎年のように大型の台風、竜巻、雹などが発生し、飛来物が室内に侵入してくるまで大きな被害が多発しています。
これまでそんな災害を聞いたこともなかったような地域でも、災害が発生するようになっています。
そのため、災害頻発地域はもちろん、そうでない地域の方々も、事前の対策として各窓にシャッターの設置を検討するようになっています。
もちろん従来通り、シャッターではなく雨戸という選択肢もあります。
雨戸も部屋を暗くし、災害被害を抑える点でシャッター同様の効果を発揮します。
もしこの二択で迷われた場合、シャッターの利点として「開閉のしやすさ」、そしてオプションで付けられる「電動化」ができるということにご注目ください。
シャッターを開け閉めする必要性
シャッターにしても雨戸にしても、カーテンでさえ開け閉めの煩わしさは多くの方が感じているポイントです。
そのため、特に使用頻度の少ない部屋ではそれほど開ける必要を感じないと、カーテンやシャッターの「締めっぱなし」が起こりがちです。
「シャッターの利点」でも触れましたが、シャッターには強力な遮光効果があります。
もし、植物が室内にあれば窓からの太陽光を入れてあげる必要がありますし、人体も太陽光を必要としますので、定期的にシャッターを開ける必要性が生じます。
常にシャッターが閉まっているのは、外観的にもあまり美しいものではありませんし、ご近所からのイメージもあまりよくありません。
これらの理由から、適度にシャッターを開けることが好ましいわけですが、反対にシャッターを定期的に閉める利点についても挙げます。
睡眠時や災害時以外でもシャッターを定期的に閉めた方が良い理由として、窓の外からの「遮熱」があります。
夏は室内温度が高まるのを抑えてくれて、冬では冷えるのを抑えてくれるのです。
これが、カーテンとシャッターの比較に欠かせないポイントとなります。
窓にカーテンがあるメリット・デメリット
シャッターの利点の一つである、「遮熱」は窓の外からの熱を遮ってくれることです。
一方で、カーテンには窓の内側の温度を保つ効果が期待できます。
エアコンなどで温めた暖気、あるいは冷やした部屋の冷気を逃しにくくしてくれます。
この保温効果は、カーテンの生地が厚くなるほど高まります。
とはいえ、生地が厚くなるほど、カーテンのデザインの選択肢は減る傾向にあります。
カーテンは室内で占める面積も多く、インテリア性の高いアイテムですので、美観を求めたい方にはジレンマが生じます。
もしカーテンにインテリア性を求めるのであれば、熱対策はシャッターや別の方法に頼ることになるでしょう。
万が一、毎月の光熱費で悩んでいる方や、室内の冬の寒さや夏の暑さがかなり厳しいのであれば、窓にシャッターを付け、さらにカーテンも保温効果の高いものにすることで、軽減されるかもしれません。
この場合、カーテンのインテリア性は劣ることが考えられますので、頭に入れておいてください。
シャッターがなくてもカーテンで補う方法
もしお家に窓シャッターがないとしても、カーテンである程度は補うことが可能ですので、ここでご紹介します。
室内の温度の保温は、カーテンと窓の隙間にできる空気の層が行います。
最近では、カーテンを二重構造で縫製することにより「カーテンの中に空気の層を作る」ことが可能になっています。
二重構造にすると言っても、カーテン自体はそれほど厚手にはなりません。
各社とも、最新技術を駆使して「保温効果」と「インテリア性」の両立を図っています。
そのため、保温効果のあるカーテンの中からも、かなりのカラーバリエーションから選べるようになっています。
さらには、レース生地であるにも関わらず、保温効果があるものまでリリースされています。
これらの商品は、熱対策ができるだけでなく、窓から入る光のUVカットの効果にも期待できます。
しかも、これだけマルチな効果があるにも関わらず、従来のカーテンと同程度の予算で検討可能です。
このように最近のカーテンのクオリティーは高いですが、シャッターで得られる効果全てをカーテンでは補うことは難しいです。
家のお悩み対策!シャッターやカーテン以外でできること
ご紹介した通り、シャッターにもカーテンにも利点があります。
そのため、シャッターもカーテンも、全部取り付けてしまうのが家の一番のお悩み解決となります。
とはいえ、様々な理由で妥協が必要になりますので、ここでもう一つ対処策をご紹介します。
シャッターもカーテンも付けられない、あるいは付けたくない、という方のための方法です。
それが、窓自体に「遮熱」「保温」「UVカット」などの効果を求める方法です。
方法はいろいろあります。
例えば、窓に「窓フィルム」を貼る方法です。
様々な大きさが用意されていますし、貼り合わせによりどんな大きさの窓にも施工可能です。
しかも少し頑張ればDIYで可能です。
効果に関しての評判も良く、施工後の室内温度の変化ははっきり体感できるほどのものです。
ただフィルムを貼るだけなのに、熱対策と紫外線対策がしっかりできます。
紫外線対策だけに関していえば、UVカットカーテンよりもカット率が高い傾向にあります。
別の方法としては、窓にPPボードや緩衝材(プチプチ)などを貼り付けることも可能です。
少し美観が損なわれますが、こちらの方法の「保温効果」は、フィルムを貼る以上の効果も期待できます。
これらの窓自体に施工する方法の利点は「開閉の煩わしさ」が無いことです。
「シャッター」「カーテン」「窓」でできる他者の視線対策
窓にまつわるお悩みの多くはこれまで取り上げたような「熱」「風」「雨」「光」といった自然に関するものでしょう。
しかし、もしも隣家との距離が近かったり、道が窓の前にある場合は「他者の視線」も悩みの一つになります。
シャッターは防犯の面でも大きな効果があります。
締めっぱなしや開け放しではなく、シャッターが定期的に開閉されていればそれだけで長期不在でないことを周りに示せて防犯につながります。
シャッターさえ締めてしまえば、室内は完全に外から遮断されるという安心が得られます。
カーテンも、しっかり締めれば「他者の視線」の遮断が可能です。
この問題に関しては、近年のカーテンには「ミラー機能」のあるものが出ています。
カーテンの生地にミラー効果を発揮する素材が使われているため、日中は窓の外からは中の様子が見えません。
しかし、内側からは「レースのカーテン越し」のように外の様子がよく見えます。
つまり、室内側には開放感と十分な採光がありつつ、外部からの視線はしっかりカットしてくれるのです。
この効果は窓にフィルムを貼る方法でも得られます。
ミラータイプのフィルムを選べば、窓はミラーとなり、外からは室内はほとんど見えませんが、窓の内側からは外がはっきり見えます。
同じミラー化でも、カーテンよりフィルムの方が、内側からの視界はよりクリアーです。
「ミラー化」で一つご注意いただきたいのは、窓の内側が窓の外側よりも明るい場合(夜間や雨天)は室内が見えてしまいますので、シャッターやカーテンなどとの併用が必要になることでしょう。
夏も冬も快適に過ごしたいなら!窓シャッターをつけよう!
「シャッター」「カーテン」「窓自体に対策を施す」など、いろいろなお悩み解決方法をご紹介しましたが、それぞれに特徴があり、利点も欠点もあります。
ご自身にあったものを選ぶことが一番ですが、やはり夏も冬も快適に室内で過ごしたいのであれば、シャッターをつけることがおすすめです。
まだお家を建てていないという方は、今回ご紹介した情報を参考に、窓シャッターをご検討してみてください。