自宅に家電製品を配置する場合、それぞれ一番使い易い場所に置こうと考えますね。
しかし物件の造りから、どうしても洗濯機をベランダに置くしかない場合もあります。
その様にベランダで洗濯機を使う時、屋内とは違って気をつけなければならない事が色々とあるのです。
そして、それらの問題をdiyで解決する方法があります。
ベランダで洗濯機を使う際の問題点と、diyでの対処法をご紹介していきます。
ベランダで洗濯機を使うケースとは?
洗濯機の様な家電製品を使う場合、もちろん屋内での利用が望ましいのはいうまでもありません。
しかし、そもそもベランダで洗濯機を使わなければならない状況といえば、屋内に洗濯機を置くスペースがなく、洗濯機用の排水溝もベランダにしかない場合です。
物件の間取りスペースによっては、どうしてもその様なケースがでてきます。
そんな時、屋内で使うのと同じに、何も考えずに洗濯機をそのままベランダに出してしまって良いのでしょうか。
屋外であれば当然、直射日光や雨風にさらされます。
基本的に屋外専用に製造される洗濯機という物はなく、その様な環境での利用は故障に直結する為、使用者側で何とか故障しない為の手立てを講じるしかないのです。
その為の有効な方法に、diyがあります。
屋内とは違うベランダの環境と洗濯機の故障原因
まず、ベランダで洗濯機を使う場合、一番に問題になってくるのが、やはり雨風ですね。
直接横殴りに雨に打たれ続ける事で、錆びが出てくる他に、内部基盤にまで水が入るとショートする可能性があり大変危険です。
また、埃が外面以外に内部の洗濯槽にも入り込み、汚れが溜まってしまう場合もあります。
紫外線を浴び続けることで操作パネル部分を含め外側が劣化し、パネルの文字が読めなくなったり、最終的に割れが生じてきたりもします。
また、冬の寒さによって水道が凍って水が出ない事もあれば、洗濯機自体が凍結してしまう事もあるのです。
屋内でしか洗濯機を使った事がない場合、ベランダでの利用に、まさかこれ程色々な問題が起きるとは思わなかったのではないでしょうか。
元々家電製品は、これらの厳しい環境にさらされる事を想定して造られていません。
故障を起こさせず長く安全に使う事ができる様に、diyで行う具体的な方法や、その問題点を考えていきましょう。
diyで対処する場合の問題点をチェック!
現在一般的によく知られているdiy(Do It Yourselfの略)ですが、自分でやった事はないという人も多いのではないでしょうか。
自分で家具を作ったり、また様々な補修・改修作業を業者に頼まず自分自身で行うというのは、全くの初心者にとっては若干ハードルが高く感じますよね。
しかし実は、洗濯機を保護する為の具体的な作業を色々と考える前に、まずチェックしなければならない点があります。
ベランダでdiyを行うにあたり、最も気を遣わなければならないのは、建物に傷をつけないという事です。
特に賃貸であればいうまでもありませんが、建物の壁に釘を打ったりする作業はもっての外です。
さらにベランダは、災害時の避難経路になっている場合もあります。
隣との境を隔てる「仕切り板」や、上階から階下へ逃げる為の「非難用ハッチ」「避難用はしご」等、塞いだり使えない状態にしてはいけない場所や器具があるのです。
防災点検時にチェックも入る為、それらは必ず事前確認が必要です。
よく分からないという場合、オーナーや管理会社等に確認をとるのが間違いないですね。
初めてのdiyで慌てない為にしっかり準備をしよう!
これからdiyを行おうという時に一番困るのが、行き当たりばったりということです。
適当に考えて用意した材料で作業を始めたものの、作業途中で思ったのと違うと感じたり、材料が足りないのに気づいたりすると、せっかくの作業も台無しです。
まず肝心なのが、最初にしっかり出来上がりの全体像を図等で形にする事です。
洗濯機を風雨等から守る為に、どんな素材をどう組み立て完成させるのかを、きちんと図に描き出してイメージするのです。
綺麗に描こうと思わなくて構いませんが、出来上がりのイメージが中途半端では、準備もしっかり行えません。
出来上がり図が完成したら、次はサイズをしっかり計りましょう。
材料を無駄なく用意する為にも、正確な寸法が必要です。
これらがしっかり決まった後は、何が必要か細かく材料を書き出します。
作業をする為に必要なメジャー、差し金、金槌、ノコギリ、場合によっては電動ドリルや電動ドライバー等の道具も漏れのない様に準備しましょう。
また作業時にベランダを汚さない様に、養生の為のビニールシート等を敷いて作業をすることを忘れないようにしたいですね。
diyで色々できる洗濯機を故障から守る方法
さて、実際にdiyを行う場合、完全に全て手作りでなくても構いません。
安くて利用しやすい物は、併用して使っていくのが効率的です。
まず一番利用したいのが洗濯機カバーです。
防水生地で防日焼け機能もあり、本体と蓋の部分がセパレートタイプでカバーを付けたまま洗濯できるものだと便利ですね。
このカバーで本体を極力カバーしつつ、さらに縦横からくる風雨、叩きつけてくる塵埃、積もる雪、底面に流れる水、日光からの保護を考えましょう。
底面は床を傷めない様にスノコ等を置き、その上に洗濯機を上げておくと、下からの水、埃、汚れ等から守れます。
側面や上面はベランダの造りにもよりますが、しっかり雨や雪から守りたい場合は、板を組み洗濯機を全面すっぽり覆う構造にするのが間違いありません。
しかし、全て組み上げての作業はやはり大変という場合は、こちらもスノコを組み合わせて側面だけ、もしくは側面+上面を覆う様にするとかなり楽になります。
ただスノコは水はけをよくするため、板や竹を少しずつ間をあけて並べ、横板に打ちつけた物なので、当然隙間はできます。
雨風だけでなく、日光からも守りたいという人もいるでしょう。
今はベランダ便利シート、エコガード等、色々な名称の保護用シート類が売られているので、それらで覆う事で隙間を防ぐ事もでき、よりしっかり洗濯機を守る事ができますね。
また板やスノコに好きな色を塗り、カラフルに仕上げると見栄えも良くなります。
退去時に重要なベランダの原状回復
そうやって頑張って行ったdiyで、しっかりベランダの洗濯機を保護することもできたとします。
では先々住まいを引っ越す事になった場合、洗濯機周りの囲いの撤去は問題なくできるでしょうか?
作業をする時は、ただ頑丈にしっかりと、ということだけ考えて作り上げた結果、いざ撤去という時に想像以上に大変な思いをするかもしれません。
ベランダを傷つけないという事が大前提なので、ベランダ自体に釘や板を打ち込むという事はまさかないでしょう。
しかし、テープでスノコとベランダの壁をがんじがらめに貼り付けてしまったりすると問題です。
貼った部分のベランダの外壁や、壁のペンキが剥がれてしまう可能性もあるのです。
スノコ同士やカバー等自分が買った物で、壊したり廃棄してもよい材料については問題ありませんが、建物に影響が出る部分については結束バンドなどの、後で取り外しがしやすい物を使うのがおすすめです。
興味があるという方は是非diyにチャレンジを!
普段、手作りなんて全くしないという方がdiyをする機会はほとんどないでしょう。
しかしいざ必要となれば、興味も沸いてくると思います。
ベランダの洗濯機を壊したくないという思わぬきっかけが、これからのdiy生活の第一歩となるかもしれません。
もし「試してみようかな」という気に少しでもなったのであれば、この機会に是非チャレンジしてみてください。