アパート、マンションなどの賃貸物件に何年も住んでいると、大なり小なり設備の故障が起こります。
持ち家であれば自己責任で修理や交換をしますが、賃貸の場合は大家さんがいるので、どうすればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。
賃貸物件にお住まいの方に向けて、設備の中でも特に給湯器に不具合や異常があった場合の対応方法をまとめてみたのでご覧ください。
アパートの設備の修理や交換費用について
アパートにお住まいで、設備の故障が起こった際に気になるであろうことについて、以下の内容をご説明していきます。
・アパートの設備の修理や交換費用について
・アパートの設備の修理や交換代が自己負担になる場合
・アパートの設備に問題が起きた場合の交換対応について
・アパートの給湯器の修理や交換について
・アパートの給湯器の本体交換について
・アパートの給湯器が壊れている間の保障について
はじめに、アパートの設備の修理や交換費用についてご説明します。
アパート、マンションなどの賃貸物件で設備が故障した場合、修理費用や交換費用が自己負担になるかどうか気になる方が多いと思います。
自己負担の内訳に関しては賃貸契約の内容によって決まりますが、住宅設備は大家持ち、電球などの消耗品は入居者持ちというのが一般的な契約です。
住宅設備というのは入居者が暮らすために必要な設備のことで、端的に言えば入居時から付いている設備のことです。
自己負担の内容や住宅設備に関しては賃貸契約書に記載されていると思いますので、気になる方は確認してみましょう。
アパートの設備の修理や交換代が自己負担になる場合
この記事で取り上げるアパートの給湯器は住宅設備に該当しますので、基本的には大家さんが負担すると考えて良いのですが、自己負担になる場合もあります。
それは、設備の故障に対して入居者の過失が認められる場合で、以下のような例が該当します。
・冬季に外気温が氷点下まで下がるような地域で、長期の外出にあたりブレーカーを落として出かけてしまったことで、凍結防止ヒーターが作動せず水道管を破裂させてしまった
・単純にぶつけて破損させてしまった
そのほか、メーカーの説明書から逸脱した使い方をして故障させてしまった場合なども該当します。
このとき、大家さん側からみれば、「入居者が適切な使用をしていれば故障しなかっただろう」と考えますので、入居者に入居者負担で修理あるいは交換を求めるわけです。
また、給湯器の耐用年数はおおよそ10年なので、通常の使用をしていても10年経過すると壊れることもあります。
その場合は自然損耗と言って、経年劣化による故障なので自己負担で修理や交換をすることはありません。
故障の原因が何だったかは、ガス会社などの業者が見積もりを取りに来た際に分かると思いますので、気になるようであれば聞いてみると良いでしょう。
アパートの設備に問題が起きた場合の交換対応について
では次に、実際にアパート、マンションで給湯器などの設備が故障した際の対応方法についてご説明していきます。
先にご説明したとおり、自身に非がない場合は修理代金や交換代金は大家さん持ちというのが一般的です。
そのため注意する点として、給湯器が故障した際は必ず管理会社や大家さん経由で修理業者を手配してもらうようにしましょう。
なぜなら、アパート、マンションの管理会社や大家さん指定の業者がいることが多いからです。
業者にしてみれば一軒家であれアパートであれ、仕事1件には変わりがありません。
そのため大口の顧客であるアパート、マンションの大家さんと契約を結んでいることが多く、修理代金を割引する代わりに優先的に仕事を斡旋してもらう、というような共栄関係にあることが多いです。
自分で修理を手配して、後で請求書を送ったところ、「大家さんの懇意にしている業者のほうが値段が安かったため、差額を支払うことになった」というケースもあります。
なかには指定の業者がいない大家さんもいますが、自分で手配すると後々面倒になることがあります。
必ず管理会社か大家さんを通して修理、交換の手配をしてもらうようにしましょう。
アパートの給湯器の修理や交換について
アパート、マンションの給湯器の修理や交換は大まかに下記のような順序で行われます。
①管理会社、または大家に故障の連絡をする
②管理会社、または大家が業者を手配する
③業者から入居者に連絡が入るので、日程と時間を決める
④業者が見積もりに訪問、場合によっては立会いをする
⑤業者の部品取り寄せ、後日修理
修理部品が手元にあれば、修理自体は早ければ即日で終わることも多いです。
部品の取り寄せに時間がかかる場合は、メーカーの在庫次第ですが早くても2、3日はかかることがあります。
古い型番のものであれば取り寄せに一週間近くかかる場合もあるようです。
そのため、見積もりに来てもらうのが早ければ早いほど修理が早く済みますので、できるだけ早く連絡するようにしましょう。
アパートの給湯器の本体交換について
アパートの給湯器を交換する場合は、基本的に修理と同じ流れですが、交換の方が時間がかかる傾向にあります。
理由としては、本体の取り寄せに時間がかかることと、大家さんの都合によるものが考えられます。
賃貸アパートの特徴として、給湯器などの設備が経年劣化によって故障するようであれば、ほかの部屋の給湯器も交換することになりますよね。
自動車を10年経ったら買い換えることを勧められるように、給湯器も着々と部品の劣化が進んでしまい、メーカーが供給する部品の製造が終わってしまう場合もあります。
そのため、一部屋だけ行うのではなく、いっそすべて新しいものに交換してしまおうと大家さんは考えるのです。
実際に、一部屋の給湯器が壊れたその翌月に別の部屋も壊れる、というケースがよくあります。
大家としても長い目で見れば一度に交換したほうが、人件費や機材代など経費の削減に繋がるので検討することが多いそうです。
アパートの給湯器が壊れている間の保障について
アパートの給湯器が故障して修理や交換をすることになると、早ければ2、3日中に済む場合もありますが、部品や本体の取り寄せで長期間給湯器が使えなくなる場合もあります。
その間はお湯が使えないので、日常生活で様々な不便が出てきます。
電気ケトルやガスコンロを利用してお湯を沸かすこともできますが、何日も続くようでは不便と言わざるを得ません。
特に困るのはお風呂を使えなくなってしまうことで、銭湯に毎日通うとなると時間もお金もかかります。
ですから、風呂のありなしで家賃に差があるように、賃貸物件を借りるということは部屋を借りるだけではなく、その部屋にある設備に対しても家賃を払っているとも考えられるのです。
そのため、住宅設備が使用できない期間の保障もするべきという考え方もあります。
ですが、実際こうした設備の故障に対してその間の保証金や家賃の減額と言った対応をしている大家さんは少ないです。
きちんとアパート経営、メンテナンスをしていても故障は起こりうるもので、そのたびに保障していてはきりがありません。
何にせよ保障金に関しては、大家さんの考え次第で出るところと出ないところがありますので、気になる方は一度問い合わせてみると良いでしょう。
いつかは起こるアパートの給湯器交換
アパートの給湯器などの設備は、機械なのでいつかは壊れて交換することになります。
慣れないうちは修理費用など心配になることも多いと思いますが、落ち着いて対処すれば問題ありません。
特に自分に過失がない場合は、管理会社や大家さんに連絡さえすれば、修理もしくは交換の手配をすすめてくれます。
長く賃貸で暮らしていれば必ず起こることなので、冷静に対処していただければと思います。