家屋番号の調べ方!マンションを相続するための必要事項

家屋番号というのをご存知ですか?

家屋番号というのは、「不動産登記法」という不動産に関する法律の規定に基づいて、管轄法務局が同法上の建物に付する番号のことを言います。

家屋番号は本籍や住民票の住所とも違います。

家屋番号はその土地に建っている建物一つ一つに決められた番号です。

それでは、同じ土地に建つ集合住宅はどうなるのでしょうか?

また、家屋番号がわからないとどうなるのでしょう。

そこで、今回はマンションの家屋番号の調べ方についてご紹介します。

家屋番号って何?一戸建てやマンションの調べ方

家屋番号は、番地と同じ番号がつくのが一般的です。

同じ土地に複数の建物が建っている時は1番地の1、1番地の2というように住所が決められますが、家屋番号も1-1、1-2というように決められます。

そして、家屋番号は自分が持つ家屋の登記情報を取得する時に必要になります。

自分の家の登記情報を取得するために、家屋番号に番地を書こうとします。

しかし、同じ番地の土地に複数の建物が建っていることは珍しくありません。

中でも、分譲マンションのような集合住宅は、同じ番地に10や20もの家屋があります。

この場合、家屋番号の枝番号にはどんな数字が入るのでしょうか。

部屋番号で良いのでしょうか?

家屋番号は、建物が建つ土地の地番と同じ番号をつけることが原則になります。

基本的には地番と同じ番号になりますので、公図に基づいてつけられています。

一戸建て住宅でも、同じ番地に数件建っていると複雑になっていますが、分譲マンションの家屋番号はもっと複雑です。

マンションの部屋番号と家屋番号の枝番号は異なることが多く、その建物ごとに違っています。

例えば、階ごとにつけられていたり、購入された順番に家屋番号がついていることもあります。

そのため、隣の家ごとに家屋番号が順番になっているとは限りません。

そんなマンションの家屋番号の調べ方はどうやれば良いのでしょうか?

一戸建ての家屋番号の調べ方

一般的な一戸建て住宅の建物家屋番号は、原則、建物がある敷地の土地の番号に合わせて番号が決められます。

例えば◯区◯町25番地という土地に建っている建物の建物家屋番号は、25になります。

そして、同じ25番地に複数の家が建っていたら、25-1、25-2、25-3となります。

一戸建て住宅の場合は、このように番地が明確なところが多いため、住所の番地を書けば家屋番号になる、ということが多いようです。

しかし、地域によって番地までは決められていても、枝番号がふられていないところもありますね。

この場合は、本籍や住民票を見ても家屋番号の枝番号は出てきません。

「枝番号はないのでは?」と思ってしまいそうですが、それはありません。

家屋には一つ一つ番号があり、それは同じ敷地に二世帯住宅として別棟を建てた場合も同じです。

家屋番号は建物一つ一つに決められていて、販売をしている業者はそれを購入者に伝えています。

それによって、購入者は土地と建物を所有するための登記申請をします。

申請書類には家屋番号を書きますので、この時には、自分が購入した家の家屋番号が解っているはずですね。

その後、固定資産税や住宅ローンの借り換えの時に登記簿謄本は必要になりますので、その時にも家屋番号が必要になります。

一番、簡単で確かな家屋番号の調べ方は、購入した時の契約書や、それと一緒に受け取った登記簿謄本や写しを確認することです。

一戸建てはこういった方法で調べることができますが、マンションも購入時に必ず契約書や登記簿謄本は受け取っているはずです。

色々な調べ方を模索する前に、まずはこちらを確認してみて下さい。

マンションを相続する時の家屋番号の調べ方

分譲マンションを購入した後も、不動産の登記情報を取得するためには家屋番号が必要になります。

この時、自分自身が購入した家屋なら、一戸建て住宅と同じで固定資産税の課税証明書や、購入時の登記簿謄本などを調べれば良いですね。

しかし、人は色々な理由で自身が購入していない家屋に関わることもあります。

例えば、親が分譲マンションを所有していた場合、逝去した後に相続として受け取ることもあります。

親が病気のためマンションを売却し、施設に入居してもらうことになった、ということもあります。

そんな時、大切な書類などがどこにあるかわからない、というような経験はありませんか。

これは、兄弟姉妹や子どもが持っているマンションも同じです。

相続はもちろんですが、贈与で受け取ったマンションを売却する時にも、必ず登記簿謄本の交付申請書が必要です。

この時に必要な事項が「家屋番号」です。

普通の戸建ての家で隣接している他の家と住所が異なる場合は、住所と家屋番号はほぼ同じである可能性が高くなります。

しかし、マンションの場合は住所に、◯区◯町1-25-301などと枝番号の他に部屋番号が付きます。

家屋番号はこういった部屋番号や住所の枝番号と違うものがありますので、登記簿謄本を見なければわからないということがよくあります。

例えば、1-25の土地に30件分の分譲マンションがあれば、1-253などという家屋番号になっているかもしれません。

色々な手続きをする必要があるなら、最も正確で早い調べ方は法務局へ行って直接確認をすることです。

複雑な事例のマンションの家屋番号と登記内容の調べ方

相続などの必要な書類をそろえたり、わからない情報を調べたりする場合も、司法書士にお願いするのが簡単な方法です。

特に、財産を持っていた父親が逝去し母親は病気のため施設に入ることになった、といった事例は複雑になります。

また、2人が存命でも、認知症や寝たきりで介護が必要になり、施設に入居するため親名義のマンションを売却したいということもあります。

元気なうちに色々な手続きの調べ方や申請の仕方を確認できれば良いのですが、親が頑固であると、こういったことが後手後手に回るのはよくあることです。

いざという時、自分で頑張って家屋番号や登記内容を調べて書類を作成しようとしても、時間と手間がかかります。

せっかくそろえた書類も不十分で二度手間になってしまう、ということもあります。

調べ方によっては、必要書類の書き方が複雑で、結局無駄な書類までそろえてしまうこともあります。

そのため、こういった複雑で大掛かりな時は、専門家に任せましょう。

マンションの家屋番号がわからない時も、専門家にお願いして書類の作成と同時に調べてもらいましょう。

さらにもっと面倒なことは、マンションだけでなく、マンションが建っている土地の一部も所有している場合です。

マンションの中には土地所有権付きというのもあり、建物とは別に土地の所有権も親の名義の時があります。

もちろん、家族に相続されますので、ますます複雑になります。

マンションの家屋番号はインターネットで調べられる?

親が分譲マンションを持っていたけれど、土地付きかどうかわからない、という時はせめてその情報でも確認したいですね。

情報を確認するには、法務局のインターネットサービス「不動産登記情報サービス」を利用することができます。

しかし、登記情報を取得するためには、ここでも家屋番号が必要です。

家屋番号がわからないときは、結局法務局へ自ら足を運ぶことになり、調べるためには親の個人情報と家屋の個人情報に関する書類が必要になってしまいます。

おおよその家屋番号がわかれば、インターネットサービスの「マンション検索簿」というものを提供しているサイトで調べることもできます。

しかし、これには会員登録が必要で、かつ、法人のみが利用できるサービスとなっています。

個人の場合、申し込みできる職業が限られているため、専門家にお任せしましょう。

法務局でのマンションの家屋番号の調べ方

法務局は、各都道府県にあります。

家屋番号の場合は、電話の問い合わせでも教えてもらえることがあります。

自分での調べ方では限界があったり、お金がかかることもあります。

一番安心な調べ方はやはり公的な場所で教えてもらうことですね。

それでは、法務局ではどのようにして教えてもらえば良いでしょうか。

まず、知りたい家屋がある都道府県の法務局を調べましょう。

そこで、教えてもらう時に必要なことを調べてメモをしておきます。

必要なことは次の3つです。

まず、家屋番号を知りたい家屋の「地番」を正しく知っておきましょう。

次に知りたい家屋の名前について、詳しく知っておきましょう。

もちろん、正確なマンションの名前や部屋の名義人である、家族の名前も必要です。

最後に、マンションの部屋番号です。

例えば、10階5号室なのか、105号室なのかによっても違います。

同じマンションでも、建物一つ一つに花丸マンション一番館・弐番館と違う名前が付くこともあります。

正確に把握することが大切です。

できれば、住民票などがあると良いですね。

法務局では、この3つを受け付けで必ず聞かれます。

こちらを準備してから、問い合わせをして下さい。

マンションの家屋番号を知っておきましょう

一番大切なのは、事前にマンションの家屋番号を知っておくことですね。

特に、高齢の親がいる場合は、いつ何があってもいいように、さりげなく聞いておくのも良いかもしれません。

エンディングノートというものがありますが、こういったものに書いてもらうのも大切です。

高齢社会の現在、自分自身の家の家屋番号を知っておくことも大切ですが、親の家屋番号を知っておくことも重要になります。