アパートの空室対策に!部屋をおしゃれにリノベーションする

近年、少子高齢化が進み、人口減少でアパートの空室率が増えています。

新たな入居者を確保するためには、家賃の値下げも空室対策のひとつですが、家賃の値下げをせずに大家さんができることは、いくつかあります。

そのひとつに、部屋をおしゃれにリノベーションする方法があります。

家賃の値下げをせずに、やり方によっては、家賃の値上げも可能かもしれません。

アパートの周辺環境?おしゃれな部屋?部屋選びの条件とは

賃貸物件を探すときに重要視するポイントは、人それぞれ異なります。

学校や会社に通勤するのに、便利な物件を重要視する人。

アパート周辺の治安が良く、スーパーが近いなど、生活の利便性を求める人。

部屋がおしゃれといった、デザイン面を重要視する人。

挙げてみれば、きりがないほどです。

男性目線に立ってみると、会社までの通勤のしやすさや家賃、おしゃれでかっこいいなどのデザイン面を意識して、住まいを決める傾向があります。

一方、女性が住まいを決める条件は、明確な要望であることが多いです。

キッチンやトイレ、お風呂などの水周りの設備が充実しているかどうか。

収納が多く設けられているか。

また、近隣住居から、どのくらい部屋の中が見えているのかなど、セキュリティ面を気にするのも女性ならではです。

こうした借主の要望に近い物件であればあるほど、入居率は上がってくるのではないでしょうか。

もし、空室が多くあるようでしたら、思い切って部屋のリノベーションしてみませんか?

入居者確保に繋がる糸口になるかもしれません。

アパートリノベーションのデメリット

空室対策のひとつであり、大家さんとしてもメリットのあるアパートリノベーションですが、デメリットの部分も当然あります。

デメリットになる3点を見ていきましょう。

1つ目は、費用が掛かることです。

どのようにリノベーションするかでも値段は異なりますが、全てを取り替えるフルリノベーションの場合、平米10~15万円ほどと考えましょう。

おしゃれな壁紙や床を替える表層リフォームですと、平米2~3万円ほど掛かります。

まずは、どのくらいの範囲でリノベーションするのか、費用をどのくらいかけるのかなどを決めてから、業者に相談してみましょう。

そして2つ目は、リノベーションに掛かる期間中は、部屋を貸せないという点です。

小規模で約1~2週間。

大規模にリノベーションするとなると、約2ヶ月は掛かります。

最後の3つ目に、諸経費(減価償却費・固定資産税・管理費)は、必要経費とすることが認めらています。

しかし、リフォーム減税は自宅に限られており、投資用アパートでは適用できません。

部屋をリノベーションするときの予算はどう決める?

部屋をリノベーションするメリットと、デメリットを総合して、大家さんは決断していきましょう。

重要になってくるのは、リノベーションに掛かる費用です。

現在のアパートの家賃をもとに、費用を検討してみると良いですよ。

さまざまな意見はありますが、少なくて家賃の0.5年の費用。

多くても、家賃3年分を目安に算出してみましょう。

家賃5万円のアパートなら、30~180万円となります。

空室対策ならば、おしゃれな壁紙や床を替える小規模リノベーションに。

家賃の値上げはせずに、満室にしたければ中規模リノベーション。

部屋全てが埋まる満室経営を目指したり、家賃の値上げをお考えなら大規模に、リノベーションを考えましょう。

リノベーションに伴い、どのような物件が人気なのか、空室対策には、どうしたら良いかなどの情報収集も行いましょう。

また、リノベーションを請け負う会社も、賃貸に特化したところがあります。

会社によっては、得意とするジャンルと、不得意とするジャンルがあります。

いろいろな会社の話を聞いてみるもの、おすすめですよ。

アパートの借主に部屋をおしゃれにしてもらう

リノベーションしたアパートでしたら、家賃の値上げをすることも可能です。

また、アパートの空室状況を改善してくれる効果も期待できます。

最近では、DIYが流行っていることもあり、自分でリノベーションをする大家さんもいると聞きます。

しかし、部屋のリノベーションに関して得意な大家さんでしたら悩みませんが、「こういったことは得意ではない」といった大家さんは困ってしまいます。

そんなときは、リノベーションを借主にしてもらうという方法もあります。

現在、注目を集めている「DIY賃貸」です。

DIY賃貸として部屋の募集をかければ、借主負担でリノベーションをしてもらえます。

借主の好きなようにリノベーションした部屋なら、愛着もわくことでしょう。

愛着のある部屋ならば、長年住んでもらえる可能性もあります。

注意点としては、どこまでの改造範囲なのか、原状回復義務はあるのかなど、あらかじめ書面で決めておくことが大切です。

原状回復義務を要求しない場合でも、建物の枠組みや耐力壁に手を加えることは、建物が壊れる原因になりますので、注意書きをしましょう。

借主によって、おしゃれな部屋に生まれ変われば、大家さんとしても喜ばしいことですよね。

アパートの部屋をハイセンスにする壁紙

部屋のリノベーションを自らやってみたいという方は、挑戦してきましょう。

部屋をおしゃれにするための方法として、部屋の多くの面積を占めている床と壁のリノベーションが効果的です。

まず、アパートの部屋をおしゃれにする、壁紙の選び方を見ていきましょう。

現在の部屋の壁紙は、何色でしょうか。

多くの場合、無難なホワイトやオフホワイトなどを壁紙に使用していますよね。

もちろん、白系の壁紙をまた張っても部屋が明るくなりますし、綺麗になります。

しかし、今回の目的はおしゃれな部屋にすることです。

以前と同じように、白い壁紙を張ったとしても、リノベーション前と変わりません。

この機会を気に、思い切って白以外の壁紙を貼ってみませんか。

全体にカラーを入れず、白の壁紙の中に、薄グリーンを入れてみたとします。

白一色の部屋に比べると、自然を感じ、落ち着きのある印象を演出することができます。

ブラウンやグレーなどのカラーも、部屋全体に張ると暗くなってしまいますが、壁一面にだけ張ることで部屋が締まり、かっこいい雰囲気になります。

カラーだけでなく、一見どう壁紙に使ったらいいのかわからないような、ハイセンスな壁紙を一部取り入れることにより、部屋のアクセントにすることもできます。

ほかの物件とはちょっと違う、印象深い部屋にしてみてはいかがでしょうか。

床を張り替えて部屋をおしゃれにする

つぎに、床のリノベーションについてお話します。

まず、色味ですが、大きく分けると3つあります。

・ライト
・ミディアム
・ダーク

明るく優しい雰囲気のある部屋にしたいときはライトを。

重厚感があり、シックでおしゃれな印象の部屋にするのであれば、ダークがおすすめです。

どの床材を使うかでも、性能に違いが出てきます。

【フローリング】

☆無垢フローリング

・調湿作用がある
・断熱性が高い
・表面が削れるため、汚れや傷などの補修が簡単
・香りが良く、経年変化を楽しめる
・傷がつきやすい
・反りや割れなどが起こりやすい

☆複合フローリング

・傷やへこみ、汚れが付きにくい
・耐水性が高い
・床暖房対応や防音フローリングなどの機能が豊富
・反りや割れなどのトラブルが起こりにくい
・ものによってはチープに見えてしまう

【コルク】

・吸音や遮音、断熱性が高い
・弾力があり柔らかい
・ハウスダストが発生しにくい
・種類が少ない
・値段が高い

【フロアタイル】

・種類が豊富
・耐久性がある
・耐水性が高い
・汚れが付きにくい
・音が響きやすい
・硬くて冷たい

このように、床材を張り替えるだけで、アパートの部屋の印象や住み心地も変わりますよ。

空室対策にリノベーション

一般的なアパートの部屋が落ち着く人もいれば、一風変わった部屋のほうが、個性的で好きな人もいます。

リノベーションをするなら、以前とは違う部屋にしてみませんか?

自分では、どこから手をつけていいか分からないという方は、入居者にリノベーションをお願いする方法もあります。

どちらも空室対策になり得る方法ですから、一度検討してみてはいかがでしょうか。