アパートの名前を新しく変更したい!変更前と後にすべきこと

収益物件の購入を果たし、これから経営していきたいとお考えになる方もいらっしゃるかもれません。

素敵な物件を買ったはいいけれど、アパートの名前がしっくりこない。

ご自身が経営するアパートですから、親しみのある名前にしたいですよね。

こういった場合、アパートの名前は、簡単に変更ができるのでしょうか。

アパートの名前を変更したほうが良い場合

いろいろな名前がついていて、名前のないアパートはありません。

今回、あなたが名前を変えたいと思ったように、そのアパート名には、以前保有していた人の思い入れもあるかもしれません。

しかし、その名前を変更したほうが良い場合もあります。

まず、現在の名前を変更したほうが良いケースを、ご説明します。

【イメージ】
築年数のある物件に多いケースです。

「荘」の付く名前などが、古いイメージを与えやすく、内見の数が極めて少なくなってしまうという傾向があります。

内見したい人が少ないと、どんなに素敵な物件でも、入居者の確保が難しくなってしまいます。

【読めない】
難しい漢字が使われていたり、すんなり読めないような名前の場合は、変更したほうが良い場合があります。

ややこしい名前は、「めんどくさい」といった印象が連想されがちです。

【長い】
結構多いのが、長すぎる名前です。

入居者は、あらゆる場所で住所を書く場面があります。

面倒と思われる物件は、これから入居者を確保する際に、とても不利になってしまいます。

アパートに名前が付くタイミング

入居者が良いイメージを抱く名前を付けることも、今後のアパート経営に関わってくるのではないでしょうか。

では、アパートなどに名前が付くのは、どのようなタイミングなのでしょうか。

ここでは、アパートに名前が付くまでの過程をお話します。

名前が付くタイミングとしては、建築確認をしたときです。

建築確認とは、建築基準法に沿って、アパートなどの建物が建てられているかどうかを、確認してもらうことです。

確認は、建築確認を行う担当者が市役所にいるので、その方に書類を見てもらい審査をしてもらいます。

その建築確認の書類の中に、物件名を書く欄があるのです。

しかし、この時点では物件に付ける名前は、仮名で構いません。

一般的には物件に名前を書いたうえで、市役所に書類を提出しますが、物件の名前を書かずに登録できるケースもあります。

こういったケースは、名前を記入していないので、違う名前に変更したとしても、役所に届け出る必要はないというわけです。

名前の変更手続きをしなくてもいいケース

アパートなど、物件の名前変更手続きが必要になってくるか否かは、どんな形で物件登録をしているかで変わってきます。

主に、役所や企業での登録です。

ですので、アパート名を記載しないで物件登録しているケースは、名前変更の手続きは必要ありません。

では、物件を登録している公共団体や企業はどういったところなのでしょうか。

登録している可能性があるものを、見てみましょう。

●電力会社

物件の住所は、電気代の請求書に書かれています。

アパートの名前が書かれているか確認し、カスタマーセンターなどに問い合わせましょう。

●水道局

水道局は企業ではなく、都道府県が管轄しています。

どのように登録されているか問い合わせをし、確認してみましょう。

●ガス会社

ガス代の請求書でアパートの名前が書かれているか確認し、問い合わせてみましょう。

●ゼンリン

ゼンリンは、住宅地図を作っている会社です。

物件名の変更をいち早く地図に反映してもらうことを含めて、確認しみましょう。

●NTT

タウンページを作っている関係もあるので、念のため確認しましょう。

名前を変更したら、どう入居者に通知するべき?

保有者が、これからのことを考えて、アパートの名前の変更に踏み切ったことと思います。

後ろ向きの気持ちで変えようとする人は、ほとんどいませんよね。

しかし、そういった想いは、必ずしも現在入居している人にとって、良いことばかりとは言えません。

アパートの名前が変更になるということは、今まで使っていた住所名が変更になるということだからです。

バイクや車を運転するために必要な運転免許証には、住所が記載されています。

物件名の入っている住所が記載されていれば、免許証の住所を変更する必要が出てきます。
入居者からしたら、手間になってしまいますよね。

運転免許所だけではありません。

現在のアパート名で登録していることがあればあるほど、入居者の手間も増えてきます。

十分な期間を設けず、突然アパート名の変更を通知してしまうと、入居者の不満となって返ってきます。

なるべく早く入居者に通知をし、最低でも1ヶ月以上前から、ゆとりを持って対応していきましょう。

アパート名が書かれたプレートなどを変更する

入居者の承諾を得て、必要書類を提出・確認をしたら、新しいアパートの名前に変更完了です。

しかし、まだやるべきことがあります。

それは、以前使われていたアパート名が書かれているプレートや塗装の撤去です。

名前の変更手続きが無事に済んだら行いましょう。

プレートなどは、デザインを含めて業者に頼むと、費用が高額になってしまう場合もあります。
ご自身が納得する費用なら良いですが、なるべくコストは掛けたくないですよね。

そんなときは、ご自身でデザインを考えてみてはいかがでしょうか。

プレートを作るときのちょっとしたアドバイスですが、プレートの大きさに対して文字を小さくすると、バランスが良く、格好良いイメージになります。

デザインが得意ではない人は、まわりに得意な人がいないか、探してみるのも良いでしょう。
プレートのデザインができたら、プレートの作成だけ業者に依頼しましょう。

あとは、出来上がるのを待つだけです。

名前を変更したら

ご自身が考えた新しいアパートの名前が書かれているプレートを見ると、「これからアパート経営を頑張っていくぞ」といった、前向きな気持ちになりますよね。

無事にアパートの名前が変更できたら、入居者や管理会社など、名前の変更に携わった人にお礼を言いましょう。

物件の名前を変えることは、保有者であるあなたの自由です。

しかし、変更したことで多かれ少なかれ、今住んでいる人に迷惑をかけてしまっているのも事実です。

アパートの名前を変更できたお礼の気持ちを込めて、直接訪問し、入居者に感謝の気持ちを伝えましょう。

また、アパートの名前変更の通知を行ったのがあなたではなく、管理会社にお願いした場合も、管理会社にお礼を言いましょう。

「みなさんの協力があって名前の変更ができた」という感謝の気持ちを伝えることによって、保有者だけでなく、入居者や管理会社の人も、新しい名前に愛着が持てるようになることでしょう。

こうしたコミュニケーションをとることも、とても大切なことです。

大家さんの人柄次第で、長い期間住んでくれるかどうか、影響してくることでしょう。

まわりの協力なしで進めない

実際にアパートの名前を変えること自体は、簡単なことです。

しかし、入居している人がいる限り、突然変更することはおすすめできません。

余裕を持った時間を設け、対応できる環境を整えながら、進めていきましょう。

そして、無事に変更できたら、お礼を言うのを忘れないようにしましょう。