スプレッド比較する際に気を付けたい!海外fx業者の注意点!

fxで業者を選ぶ上では、できるだけスプレッドが狭い業者を選びたいものです。

近年では、スプレッドの狭さに優れた海外のfx業者も注目されており、海外業者を利用するトレーダーも少なくありません。

しかし、海外業者をスプレッド比較するにあたっては、覚えておきたい注意点がいくつかあります。

そこで、この記事では、スプレッドにおける国内・海外業者の違いや、スプレッド比較をするための注意点についてご説明していきます。

国内と海外のスプレッドの違いとは?国内業者は「原則固定」

fxでより利益を得るためには、低スプレッドのfx業者を選ぶことが鉄則です。

そのために、国内や海外のfx業者を入念に比較し、できるだけスプレッドが低い業者を見極めていくことが大切です。

では、海外と国内のfx業者が設けているスプレッドには、どのような違いがあるのでしょうか?

まずは、国内fx業者から見ていきましょう。

国内fx業者が採用しているスプレッドは、「原則固定スプレッド」が大半です。

「原則固定スプレッド」とは、「原則的には一定に固定されたスプレッド」を指します。

そのため、要人発言や経済指標の発表前後などをきっかけに相場が急変する場合がありますが、原則的にスプレッドは固定されています。

と言うのも、一般的に、国内業者は「DD方式」である「相対取引」で行っているため、インターバンクを仲介せずに、顧客とfx業者が直接取引することができます。

つまり、当事者間の「呑み取引」とも言えるので、厳密に言えば売買が発生しません。

売買が生じないということは、スプレッドはそのままfx業者の利益にできるので、これが「原則スプレッド」の実現に繋がるわけです。

海外fx業者のスプレッドの仕組みは?変動制スプレッドについて

次に、海外fx業者のスプレッド事情を見ていきましょう。

海外fx業者の場合、そのほとんどが「変動制スプレッド」を採用しています。

「変動制スプレッド」とは、常にスプレッドが変動する可能性があるため、特に取引量の少ない時間帯には広がりやすい傾向にあります。

そのため、fx業者が低スプレッドを謳っていても、変動制スプレッドである場合もあるので、比較する際にはその点もよく着目する必要があります。

この変動制スプレッドをとっている背景には、海外業者のほとんどが採用している「NDD取引」があります。

「NDD取引」とは、ディーラーが介在しない、インターバンクに直結した取引方法で、顧客のオーダーを直接カバー先に流しています。

この取引では、インターバンクから常に厳選したレートを選んでいるため、スプレッドは取引の度に変動する仕組みになっています。

これが、海外業者が採用している「変動制スプレッド」の背景です。

また、NDD取引によるスプレッドは、取引手数料に海外業者の利益が上乗せされて設定されるため、国内の「DD取引」と比較すると、どうしてもスプレッドが広がる傾向にあります。

スプレッドを比較する上では、海外業者の変動制スプレッドについてもよく覚えておきましょう。

海外fx業者選びの心得!スプレッドは平均値で比較する

これまでに、国内と海外のfx業者のスプレッドについてご説明してきました。

では、実際に海外業者のスプレッド比較をする上で、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

心得ておきたいポイントについて、四つに分けてご説明していきましょう。

まず、一つ目のポイントは、「平均スプレッド」を基準に比較することです。

間違った比較方法で多いのは、「リアルタイムスプレッド」や「最小スプレッド」で比較するケースです。

スプレッドは、刻一刻と変動しているため、例え「リアルタイムスプレッド」や「最小スプレッド」が低スプレッドであっても、それは瞬間的な一部分にすぎず、比較する上では適切とは言えません。

そのため、全体的な視野で比較するためには、平均的なスプレッドを基準として、比較することがベターでしょう。

測定期間もチェックしよう!平均スプレッドでの比較

海外fx業者でスプレッド比較をするための、二つ目の心得は、平均スプレッドの「測定期間」に注目することです。

前項では、「平均スプレッド」による比較をご説明しましたが、その測定期間もチェックすることが大切です。

海外業者の中には、「現在・最小・最大・平均」の四つのポイントでスプレッドを提示している優良業者もいます。

このようなスプレッドの提示は、平均スプレッドも含めて過去24時間のデータから集計していることがほとんどです。

相場の変動幅はその日によって異なり、例えば、経済指標発表当日の平均値と、何もない日の平均値では大きく上下することになります。

その反対に、測定期間が1年に渡っている長期間の場合は、実際にその平均スプレッドの値が確認できる確率は少なくなります。

そのため、測定期間が異常に長期間・短期間である場合には注意が必要です。

したがって、できるだけ同じ測定期間で集計している業者を比較していきましょう。

スプレッドだけで比較しないために!取引手数料にも着目

スプレッド比較で心得ておきたい三つ目のポイントは、「取引手数料の有無」を確認することです。

国内・海外の両者においては、ほとんどのfx業者が取引手数料を無料としています。

しかしながら、海外業者の中には、取引手数料が有料とする一方で、その代わりに低スプレッドの口座を設けているケースもあります。

スプレッドが狭くても、取引手数料が高ければ、結果的にかかるコストは変わりません。

ただ単に、スプレッドの低さだけで即決するのではなく、取引手数料の有無についてもよく確認し、それを踏まえた上で口座を開設することが重要です。

おすすめする方法としては、取引手数料をpipsに換算する方法です。

では実際に、以下二つのfx業者を比較してみましょう。

【海外口座①】

・取引手数料:無料
・米ドル/円スプレッド:1.0pips

【海外口座②】

・取引手数料:往復5ドル
・米ドル/円スプレッド:0.2pips

なお、取引手数料は「往復1ドル=0.1pips」と仮定します。

この場合、海外口座②の取引手数料は、以下のように計算します。

・0.5pips+0.2pips=0.7pips

このように、取引手数料をpipsで換算して全体的に見てみると、「海外口座②」の方が低コストであることが分かりますね。

スプレッドだけで惑わされず、必ず取引手数料にも着目することが大切です。

取引手数料にも「片道」と「往復」がある!

スプレッドを比較する際に、覚えておきたい四つ目のポイントは、取引手数料の「片道」と「往復」です。

そもそも「スプレッド」とは、「買値と売値の差額」を意味しているため、売買取引には「行き(買い)・帰り(売り)」の二つのやり取りで、「往復分(1回分)」のスプレッドがかかります。

つまり、スプレッドの片道コストは以下のように計算します。

・取引手数料(片道分)=(スプレッド÷2)×取引量

一般的に、取引手数料は「往復」として提示されている場合が多く、「行き・帰り」を合算したコストで提示しています。

しかし、海外fx業者の場合、「片道」の取引手数料を提示することで、より低コストに見せようとする傾向があります。

そうすることで、日本のfx業者との隔たりを埋めて、集客に効果的な宣伝を行っています。

さらに、海外業者の間では、「往復コストで提示する業者」と「片道コストで提示する業者」が混在しているため、トレーダーにとっては非常に厄介な見極めになってしまうのです。

したがって、取引手数料が有料である場合は、「片道」「往復」の確認を行うことを覚えておきましょう。

より入念なfx業者選びを

海外fx業者でスプレッド比較をするにあたっては、ただ単にスプレッド値だけで判断するのは安易です。

と言うのも、提示されるスプレッドは、業者それぞれの設ける背景によって大きく変わってくるからです。

取引手数料や提示方法、スプレッドの平均値、測定期間などについては、スプレッドで適切に比較するためには必ず目を通しておくのが良いでしょう。