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家族の命を守る「擁壁」コンクリート擁壁の耐用年数は?

2019.4.28

住宅を購入するときに気を付けたいのは、「擁壁(ようへき)」を作らなくてはならない場合です。

「擁壁」とは、コンクリートや石などで、土留めをする壁のことを言います。

近隣の住宅と自分の敷地に高低差がある場合や、崖の近くの土地など、自分で擁壁を作る場合には大きな費用が掛かります。

しかし、家族の命を守るものなので妥協は出来ません。

それでは、擁壁について、作るときのポイントや耐用年数など、詳しくご紹介していきましょう。

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「擁壁」とは?さらに詳しく解説!

それでは、より詳しく「擁壁」についてご紹介していきましょう。

擁壁とは、その土地に建物を建てたときに、土が滑り出さないように作る壁のことです。

例えば、四角い箱の中に土が詰めてあるとします。

箱を地面に逆さまに置き、箱だけを上に引き抜くと、その箱の中の土は地面に出ますよね。

このとき、土は四角い形を留めず、ある程度崩れて台形のような形で安定します。

このときの斜面の角度は計算上で30度とされており、それを「安息角(あんそくかく)」と言います。

安息角を超える角度に土を盛る場合、土が崩れる恐れがあるため、それを支えるべくコンクリートなどで擁壁を作る必要があるのです。

また、擁壁を作る基準は、宅地造成等規制法で定められていて、次のような形で作られます。

1.練石(ねりいし)積みまたは、コンクリートブロック積み

*練石積みとは、コンクリートやモルタルを使って石を積み上げる工法のこと。

2.重力式コンクリート

3.プレキャストを含む、鉄筋コンクリート

*プレキャストとは、予め工場などで加工されたコンクリート製品のこと。

4.野面石積み、玉石積みを含む、空石積み

*空石積みとは、コンクリートやモルタルなどを使わず石積みをすること。

5.増積み

6.二段型

7.張出し床版付

立地条件や予算によって施工方法は変わってきますが、一般的にはコンクリート擁壁が推奨されています。

ここでは、推奨されているコンクリート擁壁についてお話ししていきます。

それでは、コンクリート擁壁の耐用年数から見ていきましょう。

コンクリート擁壁の耐用年数は?

それでは、まず最初にコンクリート擁壁の耐用年数についてご紹介しましょう。

擁壁を作る時に使うコンクリートの耐用年数は、一般に30~50年と言われていますが、かなり幅があります。

これは、コンクリート擁壁の厚さや、環境によってその耐用年数が大きく変わってくるために20年もの開きがあるのです。

コンクリート建造物で、厚さが310㎜程度のものであれば、50~60年程度もつという説もあります。

しかし、コンクリートは温度や湿度によって伸縮するので、気温の変化が激しい土地や、湿気の高い土地など、環境によってはひび割れを起こす場合があります。

したがって、コンクリート擁壁は湿度の高い土地であれば、土の重みと建物の重さに耐えられなくなることも考えられます。

このようなことから、一概に耐用年数を語ることは出来ませんが、だからこそ、擁壁を作る場合には気を付けなければならないことがあります。

コンクリート擁壁の耐用年数を左右する「土圧」

前項でお話ししたように、コンクリート擁壁の耐用年数は一概に何年とは言えません。

そこで、擁壁の耐用年数を左右する、「土圧(どあつ)」について見ていきましょう。

土圧とは、すべり面の上にある土塊(どかい)による圧力のことを言います。

例えば、ダムなどで水を受ける場合、水によって堰が押され、水圧が掛かります。

同じように、擁壁に対しては土圧が掛かるのです。

ただ、土圧は土塊がすべって起こるので、壁面に対して水のように垂直には作用しないため、同じようには計算できません。

ところで、土は地震や環境によって動きますよね。

そのときに、動いた土塊をしっかり受け止めるために、擁壁を適切に施工する必要があります。

もし、土圧がしっかり計算されないまま擁壁が作られてしまうと、擁壁が倒れてしまったり、擁壁自体がすべり落ちてしまう場合があります。

また、土圧はその土地の形や環境によって大きく変わります。

したがって、擁壁を作る場合は、専門業者に依頼して、その場所の土の状態を見てもらうと良いでしょう。

コンクリート擁壁の耐用年数を左右する「排水」

次に、擁壁の耐用年数を左右する「排水」について見ていきましょう。

擁壁の内部には、雨などによって地下水が溜まります。

コンクリートで土を覆って作る擁壁は、そのままですと地下水が溜まってしまい、擁壁を劣化させる原因になります。

地下水が溜まり過ぎると「静水圧」となって、擁壁を壊しかねません。

そこで、擁壁の内側の地下水を排水させる、排水構造がどのようにされているかが重要になってきます。

宅地造成等規制法でも、擁壁の高さ1mを超えるものに対して、次のように3段階に分類しています。

【評価1】

・水抜き穴が設置されていない

・3平方メートルに1ヶ所、内径75mm以上の水抜き穴がない

・擁壁の上部付近の雨水が地盤への浸透しにくい施工がされていない

【評価2】

・水抜き穴はあるが水抜穴の詰りが生じている

・擁壁の上部付近の雨水が地盤への浸透しにくい施工がされていない

【評価3】

・3平方メートル1ヶ所、内径75mm以上の水抜き穴及び排水施設がある

・擁壁の上部付近の雨水が地盤への浸透しにくい施工がされている

これらの評価が低ければ、当然危険度も増します。

このように、擁壁の排水は重要なので、施工前に必ずチェックしてください。

コンクリート擁壁を作るときの注意点①

これまでお話ししてきたように、擁壁を作る場合には気を付けなければならないポイントがあります。

崖崩れを防ぎ、盛土を抑える働きのある擁壁は、家族の命を守ってくれる大切なものです。

前述したように、コンクリート擁壁の耐用年数は、30~50年と言われていますが、信頼できる業者に頼まないとその土地に耐えられないものを設置されてしまうかもしれません。

また、擁壁はかなり大きいものなので、費用も掛かります。

そして、一度設置すると、後で不具合が見つかっても、完全に修復することはとても難しく、そのための修復費用も安くありません。

そこで、いくつかの専門業者に見積もりを出してもらい、検討することをおすすめします。

擁壁は設置する場所によって、金額が大きく変わってくるので、そのチェックポイントを挙げてみましょう。

・擁壁の施工方法

・擁壁の施工面積

・地盤の状態

・工事をする敷地と面積状態

・重機搬入が出来るかどうか

このようなことを基準にして、見積もりを見比べていくと、どこにたくさんの費用が掛かるのかが分かってきます。

また、2m以上の擁壁を作るときには、行政への申請が必要になります。

それに加え、擁壁設置費用の他に申請費用、地盤調査費、設計料などが掛かる場合があるので頭に入れておきましょう。

コンクリート擁壁を作るときの注意点②

コンクリート擁壁を作るときには、先程お話ししたように施工する業者選びが重要になってきます。

相見積もりを出すことで適正価格も見えてくると思います。

そして、費用も大事ですが、施工業者との信頼関係も重要です。

耐用年数からすると、擁壁を作るのは一生に一度のものになるでしょう。

そこで、気持ち良く施工してもらうには、施工業者の「明確な説明」と「詳細な見積書」がポイントになってきます。

多額の費用を掛けて、出来るだけ長く、家族の命を守るために作る擁壁ですから、疑問点が解消されなかったり、不明瞭な費用が掛かる場合は施工依頼をやめる勇気も必要です。

そうならないためにも、見積もり段階で施工業者の選定はしっかりしましょう。

また、近隣との境界に重なる場合には、そのための配慮も必要です。

その場合のポイントは次の通りです。

・協議内容を書面などに残しておく

・擁壁を作る場所の地盤を確認する

・隣との高低差がある場合は強度計算書が必要になる

擁壁は災害に備えて作るものですが、それぞれの考え方があるので、近隣と話し合い、きちんと書面に残しておけば、のちのちのトラブルを回避出来ます。

また耐用年数が長いので、もしかしたら自分のお子さんに引き継ぐことになるかもしれません。

そのときのためにも充分な対策をしておきましょう。

ポイントに注意して良いコンクリート擁壁を作ろう

このようにコンクリート擁壁を作るには、さまざまなポイントがあります。

費用も掛かり、環境や土地によってその作りも違うので、耐用年数も一概には言えません。

しかし、ここで挙げたポイントを参考にしてもらえれば、より良い擁壁が作れると思います。

家族の命を守る擁壁ですから、妥協せずに良いものを作ってください。

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