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なぜ円安は輸出有利・株価上昇を引き起こすといわれるのか

2018.8.8

皆さんは、円高か円安かによって輸出有利になったり輸入有利になったりすることをご存知ですか。

なぜ、円高や円安は輸出入に影響を与えるのでしょうか。

また、円安は株価にも影響を与えるといわれています。

これらの経済の動きをわかりやすくまとめました。

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『円の価値』が変動すると『円安』『円高』

日本に住む私たちが日常で使う通貨は、円です。

日本にいる限り、『円の価値』を気にすることはあまりないかもしれません。

お店で売られているものの価格はすべて『円』で表示されていますから、『円の価値』といわれてもピンと来ないですよね。

しかし、『円の価値』が毎日変動していることは、ご存知の方が多いことかと思います。

円の価値の変動、これが円安や円高をあらわしています。

それでは、日本ではなく海外の通貨について考えてみましょう。

世界には、円以外の通貨がたくさん存在しています。

『ドル』だけでも、アメリカドルをはじめ、カナダドル、オーストラリアドル、香港ドル、シンガポールドルなどがあります。

EU周辺で使われている『ユーロ』や、イギリスの『ポンド』、中国の『人民元』、韓国の『ウォン』、ロシアの『ルーブル』など、挙げればキリがありません。

これらはそれぞれの国の通貨です。

『円』は、これらの国に行ったとき使うことができません。

その国の通貨と交換しなければ、使えないのです。

このとき、『円の価値』というものを意識することになります。

ほかの国の通貨といくらで円を交換することができるのか、これが『円の価値』です。

円の価値は日本が勝手に決めることはできません。

日本国内やほかの国の政治や経済状況によって日々変動しており、円の価値が相対的に高くなる状態を円高、相対的に低くなる状態を円安といいます。

円高や円安は、日本の株価も左右します。

円の価値によって、輸出有利になったり輸入有利になったりすることがあるからです。

どのような状態が『円安』『円高』なのか

具体的に、円の価値がどのようになると円高や円安になるのでしょう。

分かりやすく、ドルと円との関係で考えてみましょう。

例えば、

1ドル=100円

だったとします。

すると、100円で1ドルの商品が1つ買えます。

同様に、1ドルで100円の商品が1つ買えます。

これをベースにしてみましょう。

これが、

1ドル=200円

になったとします。

この状態は円高、円安、どちらの状態でしょうか。

円が高くなったので、円高といいたくなりますが、実は違います。

これは、円安です。

ドル側から見てみましょう。

1ドルで100円の商品が2つ買えます。

先ほどは同じ1ドルで1つしか買えなかった商品が、2つ買えるのです。

円の価値が先ほどの半分に下がったからです。

つまり円の価値が下がった状態、これが円安です。

今度は、

1ドル=50円

になったとします。

先ほどと反対のことが起こったのですから、円高か円安かお分かりになりますよね。

これは円高です。

今度は、100円の商品を手に入れるために2ドル払わなければいけません。

円の価値が倍に上がったからです。

これが円高です。

それでは、この円高・円安の仕組みが、輸出有利・輸入有利に関係するのはなぜなのでしょう。

円の価値が輸出有利・輸入有利に関係する

それでは、円の価値と輸出入の関係性をみてみましょう。

円の価値が変動すると、なぜ輸出有利になったり不利になったりするのでしょうか。

先ほどと同様に、

1ドル=100円

である例で考えてみます。

例えば、日本の会社が100万円の商品をアメリカの会社に売るとします。

となると、アメリカの会社は1万ドル支払うことになります。

これが、

1ドル=200円

の円安になったとします。

この状態は、日本にとって輸出有利・輸入有利のどちらでしょう。

これは、輸出有利です。

先ほどの100万円の商品は、5千ドルで買えることになります。

円の価値が下がって、商品の支払額も減ってしまったため、輸出有利どころか損をしているのでは、と思われるかもしれません。

しかし、日本円が安いため日本の商品を買う動きが活発になり、日本の商品がたくさん売れるようになります。

そのため、円安は輸出有利といわれるのです。

しかし、輸出有利ということは、輸入不利ということです。

アメリカの1万ドルの商品を、200万円払わなければ買えないからです。

海外の輸入品が高くなり、あまり買えなくなります。

円安は輸出有利・円高は輸入有利になる

今度は、円高になった場合、輸出有利・輸入有利になるのかを考えてみましょう。

1ドル=50円

の円高になったとします。

これは、輸出不利の状態です。

日本製の100万円の商品を、アメリカの会社は2万ドル払わなければ買えません。

高いため、日本の商品があまり売れなくなります。

ということは、先ほどの反対で輸入有利になります。

日本からすると、1万ドルの商品が50万円で手に入るからです。

輸入品は安く買えることになります。

このように、円高と円安は輸出や輸入に大きな影響を与えます。

輸出や輸入だけでなく、海外旅行にも影響を与えます。

円安になると、海外旅行が高くなります。

しかし、海外から日本に旅行するのは安くなり、観光客が増えることにつながります。

円高になると、海外旅行は安くなります。

しかし、海外からの旅行は高くなりますので旅行客が減ります。

このように円高と円安が経済に与える影響が小さくないことは想像に難くないことでしょう。

輸出有利になると輸出企業の業績が上がる

円安や円高は、輸出有利・輸入有利の状態を引き起こすことをご説明しましたが、これは株価にも影響を与えます。

円安になると、株価にどのような影響が出るのでしょう。

円安が経済に与える影響は以下であるといわれています。

・輸出有利となり、輸出企業の業績が良くなる
・株価が上がりやすくなる

なぜ円安が株価を上げやすくするのでしょう。

輸出企業の業績が上がるのは、前の項でもお話しした通り、海外で日本の商品がたくさん売れるようになるからです。

先ほどの例でも1ドル=200円の円安であれば、100万円の商品が5千ドルで買えるとお話ししましたね。

海外で日本の製品の価格が下がるということは、海外の製品との競争力が上がるということです。

例えば自動車です。

日本製の自動車のクオリティの高さは世界的に有名です。

円安になれば、日本製の自動車が手に入りやすい価格になり、海外でも売れるようになります。

そうすると、海外製の自動車との競争力が上がり、海外での売り上げを伸ばせるのです。

価格で勝負できるようになれば、品質で勝る日本車を選ぶ人も増える、という考えです。

日本の製造業は、海外の売り上げに依存している一面があります。

円安になると、海外で商品が売れるようになるため、輸出関連企業の業績が上がるのです。

ちなみに、世界的企業である「トヨタ」は、「1円」円安になるだけでおよそ350億円も営業利益がプラスになるそうです。

円安で業績が上がる輸出企業が多くなると、景気が上向きの方向になり、株価が上がりやすくなります。

このようなことから、円安は株価を上げるといわれるのです。

円安がもたらす懸念

しかし、円安がもたらすのは輸出有利からの株価上昇だけではありません。

円安には懸念される部分も存在します。

日本は、資源が乏しい国ですので、さまざまな資源を輸入に頼っています。

そして、輸入した資源に付加価値を付けて輸出する技術に長けているのが日本の企業です。

この輸出企業が、日本の経済を引っ張っているともいえます。

輸入・輸出どちらが有利であれば良いというわけではありません。

そのため、円安になればなるほど良いとはいえないのです。

円安になると、円の価値が下がることはお話ししました。

海外の商品を買うのに、たくさんのお金を払わなければなりません。

特に影響を受けるのがガソリンです。

ガソリンがないと、自動車が動かせませんよね。

ガソリンも円安・円高によって仕入れ価格が影響を受けるため、円安になると販売額が上がります。

不景気で賃金が上がらないのに円安で生活物資の価格が上がってしまう、つまり円安が物価上昇を引き起こします。

輸入牛を加工して販売している牛丼チェーンなどは、円安になると大変です。

円高の方が、安く輸入牛を手に入れられるからです。

このように、一概に円安が良いと言い切れない部分はもちろん存在します。

円安によって企業の業績が上がり、賃金が増えて景気が良くなり、株価が上がる、この状態になってはじめて円安の理想の状態といえるのかもしれません。

円安も行き過ぎは良くない

円安になると輸出有利にはなりますが、やはり下がり過ぎは国内の経済に悪い影響を与えてしまいます。

先ほど、

1ドル=200円
1ドル=50円

という円安と円高の例を出しましたが、実際このレートになったら日本経済は大混乱です。

大パニックが巻き起こり、リーマンショックどころでない事態になるでしょう。

今のところ、円の価値が大暴落することはほぼないと考えられています。

円安・円高と株価のかかわりを知ると、ニュースも興味を持って見るようになりますね。

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