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使わない銀行口座を解約しないでいると残金はどうなるのか

2018.7.23

皆さんがお持ちの銀行の口座の中で、利用し続けている口座はいくつあるでしょうか。

何かの理由で開設した銀行口座ですが、事情が変わるとまったく使わなくなることがありますよね。

そのような場合、残金を引き出すのか、解約するのか、あるいは放置しておくのか、どのようにするのがよいのでしょうか。

この記事で、一緒に学んでいきましょう。

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解約しないまま使わない銀行口座ができる理由

成人であれば、ほとんどの人がどこかの銀行口座を開設していると思います。

なぜなら、給与振り込みや公共料金の引き落としなど、生活していく上で銀行口座が必要だからです。

しかし、例えば転職した場合など、給与振り込み用に指定の銀行に口座を作るように言われることがあります。

すると、これまで使っていた口座とは別に、給与振り込みのための口座を開設しなければなりません。

ところがその後、また転職してしまったら、その口座は必要なくなってしまいますね。

他にも、スポーツクラブに入会するために口座開設したものの、その後退会したため使わなくなったという場合もあるでしょう。

また、引っ越しなどで口座のある銀行が近くにないような場合、最寄りの違う銀行に口座を作って、引き落としなどを移し替えることもあります。

他にも、住宅ローンを組んで家を買う場合、指定の銀行口座を開設し、給与の振り込みや公共料金の引き落とし口座として使うことを、利率優遇の条件にされることがあります。

このような場合、これまで使っていた口座はほとんど使わなくなってしまいますね。

こうして、さまざまな事情から使われない口座が発生することになるのです。

ただ、残金があったり、名義人から解約の申し出がなければ、銀行は勝手に顧客の口座を解約することはできません。

そのため、このような長期にわたって取引がなくなった口座を「休眠口座」などと言い、各銀行が通常の口座と別に管理しています。

解約しないままの休眠口座の残金はどうなるのか

では、具体的にどのような条件で休眠口座になるのでしょうか。

実は、一部の銀行を除いて、10年以上預け入れや引き出しなどの取引がない場合は、残金があっても休眠口座となってしまいます。

その場合、銀行によって多少手続きに違いはありますが、休眠口座になるまでに、名義人に通知が送られてきます。

まず、事前通知が届きますが、それでも解約しないでいると、最終的に「いついつをもって休眠口座になりました」という通知が届くことになります。

では、このようにして休眠口座となった口座の残金はどのような扱いになるのでしょう。

実は、2018年以前は、会計上は銀行の利益として計上されていました。

その額は、なんと全銀行で1000億円以上で、それが毎年発生するわけです。

しかし、休眠口座になっても、名義人が解約や払い戻しの手続きに来た場合は、銀行がそれを拒否することはありません。

あくまで預金なので、通常の払い戻しとは異なる手続きになりますが、本人確認等の上、払い戻しには応じてくれます。

ただ、このように休眠口座の払い戻しなどの手続きに来るのは、全体の4割に満たないといいます。

内閣府によると、払い戻し額を差し引いても、毎年700億円程度は休眠口座預金のままであると分かっています。

そこで、「この休眠口座の預金を国民のために利用しよう」という考えから、そのための政策がとられることになりました。

今後は銀行の休眠口座の残金が公益のために使われる

2018年3月に、内閣府で「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」が成立しました。

その内容は、「解約されない休眠口座の残金を、社会的貢献活動を行う民間団体に資金提供し、国民の利益に役立てよう」というものです。

この法律の成立によって、まず休眠口座となった預金の残金は、銀行から金融庁管轄下の預金保険機構に移管されることになりました。

しかし、払い戻しに関しては、「預けていた金融機関でいつでも可能である」とされています。

そして、払い戻しされない預金残高は、内閣府によって公募された民間団体の活動資金に利用されるのです。

どのような活動かというと、以下の3つの要件が課せられています。

①社会の諸課題の解決を図ることを目的とする活動
②民間の団体が行う公益に資する活動
③成果を収めることにより国民一般の利益の一層の増進に資することとなるもの

具体的には、養護施設にいる子供の大学進学支援であったり、難病患者の新薬開発であったり、過疎地でのお年寄りの生活支援活動などが考えられます。

ただ、これはまだ始まったばかりの制度ですので、今後、いろいろな公益活動にこの休眠口座資金の活用が検討されていくのだと思います。

解約しないで放置している銀行口座の注意点

ところで、そもそも休眠口座となる原因は、解約などの手続きが困難になってしまったからという理由が大多数だと思います。

以前は、口座の解約は、口座を作った支店に本人が出向いて手続きをしなければなりませんでした。

そのため、引っ越しした場合など、小銭以外の残金を引き出して放置しているというパターンが多かったのではないでしょうか。

現在は、多くの銀行で、普通預金であれば他支店でも解約することができるようになっています。

ただ、銀行窓口の営業時間が平日の15時までというのがネックとなって、会社に勤めている人の場合はなかなか手続きしにくい事情があります。

そこで、残高数百円程度ならばと放置して、休眠口座が増えていくのです。

また、「いつか再び使うかもしれない」と思って放置する場合もあるでしょう。

ただ、この際に注意しなければいけないことが1つあります。

それが、「休眠口座ではなくても、それと同様の扱いになる場合がある」ということです。
実は、ある銀行では、休眠口座とは言わず、未利用口座と称して、2年間取引がなければ休眠口座扱いになってしまうのです。

これは、先の内閣府の法律では、休眠口座とは10年以上取り引きがないものと規定されているため、本来の休眠口座とは言えません。

さらに問題なのは、この銀行では、未利用口座に手数料が発生するという点です。

今後は未利用の銀行口座を持つと手数料がかかる?

この未利用口座管理手数料は、現在年間1296円だそうです。

ただ、そうなる以前に書面での通知が来ます。

それを放置していると、未利用口座となり、その際、未利用口座管理手数料が発生してしまうのです。

手数料は口座残高から引き落とされますが、残高不足などで引き落としができなくなった場合は、その時点で解約とみなされます。

気をつけないと、また使うだろうと放置していた口座の残金が0になり、知らないうちに解約されていたということになりかねません。

このような規定を設けている銀行は現在1つだけですが、ゼロ金利政策がとられて久しい昨今、銀行の経営は手数料収入なくしては成り立ちません。

ひょっとしたら、今後は多くの銀行で、口座維持管理手数料などを課すようになるかもしれません。

使用しているならともかく、使わない口座ならもったいない話ですね。

ただ、銀行が何年も放置されている口座の管理に困っているのも確かでしょう。

そして、先の法律の成立で、それが銀行の利益につながることもなくなったわけです。

手数料を課す方向に流れが傾いていくのも、致し方ないと言えるでしょう。

今後のことを考えると、使わない口座をどうするか、皆さんそれぞれが検討すべきよい機会が訪れたと言えるのではないでしょうか。

できれば解約や残金の払い戻しで銀行口座を整理しよう

今回は、使っていない銀行口座の残金の行方などについて勉強してきましたが、今のところは、放置している口座があっても問題はありません。

また、最終的に休眠口座になったとしても、それが社会に役立つ事業などに利用されるのですから、それでもよいかもしれません。

ただ、今後どうなるかはわからないので、ひょっとしたら手数料などの不利益を被ることがあるかもしれません。

そのため、できるならば休眠口座を整理することをお勧めします。

昨今は終活と称して、身の回りを整理することが流行っていますが、お金に関しては、早いうちから整理しておく方がよいでしょう。

なぜなら、人間には万が一ということがあるからです。

その時に、身内に手間をかけないよう、口座を整理し、管理しておくことも必要ではないでしょうか。

また、「塵も積もれば」という言葉通り、使わないいくつかの口座を解約すると、意外と大きな残金が手元に戻って来るかもしれません。

すでに休眠口座をお持ちの方は、一度すべての口座を見直してみてはいかがでしょうか。

銀行口座の整理で思わぬ幸運が降ってくることも

私事ながら、実は数年前、主人の頼みで、私が銀行を回って、使っていない主人の通帳の残金をすべて引き出してきました。

通帳はすべて0円となり、他人事ながらなんだかスッキリしました。

そして、意外にも合計で2万円以上の残金があり、おいしい焼き肉をご馳走になりました。

だからという訳ではありませんが、多少手間をかけても、口座を整理する意味はあるのではないでしょうか。

 - 経済, 貯蓄