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アパートにおける雨漏りの怖さとは?損害賠償の責任について

2018.7.2

アパートのトラブルの中でも特に厄介なのが雨漏りです。

大家の立場としては大切な建物が汚損することになり、入居者は家財が水濡れしてしまい、どちらにとっても最悪の状況です。

何かを「こぼした」など、過失が明らかな漏水とは異なり、相手が雨の場合は損害賠償の責任はどうなると思いますか?

実は、状況によって変わってくるのが雨漏りによる漏水なのです。

今回は、雨漏りによる損害賠償責任について確認していきましょう。

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アパートの雨漏りは一般的な漏水と何が違うか?

アパートで発生する漏水事故には、様々なケースがあります。

例えば、「洗濯機のホースが外れる」「洗面所の水を出しっぱなしにする」など入居者の不注意による漏水です。

この場合の損害賠償責任は当然、過失がある入居者本人が負うことになりますよね。

これに対し、「アパートの床下配管」や「給湯器」などの経年劣化による設備漏水の場合は、それらの設備を所有している大家が損害賠償責任を負うことになります。

ですが、雨漏りの場合はどうでしょうか。

入居者の過失もなく、設備にも異常がなければ、原因は雨水ということになります。

先程の設備漏水の事例から判断すれば、損害賠償責任は大家が負うことになるのですが、一概にそうとも判断しきれないのが雨漏りです。

例えば、入居者が「窓を少し開けていて雨が吹き込んだ」ことが原因であった場合、入居者に過失があると言えます。

または、アパートの建設業者や防水業者などによる施工上の瑕疵(かし・欠点)が原因かもしれません。

このように様々な漏水原因が考えらえることから、雨漏りによる損害賠償責任の所在は複雑なものとなり、大きなトラブルへと発展してしまうケースが多いのです。

この点が、一般的な漏水と雨漏りの大きな違いです。

アパートの大家が負うことになる雨漏りの損害賠償とは

アパートを経営する大家にとって、建物自体は大切な所有物です。

屋上や屋根、外壁などの防水性能を維持・保全する義務は、当然、所有者たる大家にあると言えます。

この管理責任を怠り、建物の経年劣化が原因で雨漏りが発生した場合には、大家が損害賠償責任を負うこととなります。

では、管理責任を怠っていたわけではないのに雨漏りが発生した場合はどうでしょうか。

定期的にしっかりと業者へ点検させ、少しでも劣化が見受けられたら速やかに補修していた場合、つまり善良なる管理者の注意をもってアパートを管理していた場合です。

結論から言えば、この場合でも大家が損害賠償責任を負うこととなってしまいます。

それはなぜでしょうか。

実は、大家が入居者と締結する賃貸借契約は、民法上の双務契約にあたり、入居者は賃料を支払う義務を、大家は目的物であるアパートの部屋を使用させる義務を負っているからです。

しかし、雨漏りが発生したことが原因で「通常通りに部屋を使用できない状況」になれば、この義務に違反していると言えます。

そのため、入居者の家財を汚損すれば、損害賠償責任を負うということになるわけです。

アパートの入居者が負うことになる雨漏りの損害賠償とは

前述の通り、アパートの雨漏りといえど入居者が損害賠償責任を負うことがないとは言い切れません。

「窓を開けていて雨が吹き込んだ」「ベランダの雨水口を掃除せず詰まらせた」など、過失が認められれば入居者が損害賠償責任を負うことも考えられます。

窓からの吹き込みについては入居者の不注意ですが、ベランダの雨水口の掃除は入居者がしなければならないことを知らない方が多いので注意が必要です。

「室内の洗面所を詰まらせたならわかるけど、ベランダは外だし共用部じゃないか?」という入居者の方が多いのですが、ベランダは「共用部の専用使用部分」にあたり、入居者に使用権があります。

使用権があるということは当然義務も生じており、入居者は善良なる管理者の注意をもって保管する義務があるのです。

特に、ベランダにプランターなどの植木を置いていると、雨で土が流されて雨水口が詰まるケースが多いので注意が必要です。

また、「雨漏りが発生したが、大した漏水ではないので放置していた」といった場合も入居者の過失となります。

入居者は、室内において修繕を必要とする破損や事故が発生した場合、遅滞なく大家へ通知する義務を負っています。

これを怠り、雨漏りの被害が拡大した場合は損害賠償責任を負うばかりでなく、債務不履行として退去しなければならないというトラブルに発展する危険性まであります。

少しでも雨漏りの疑いがあれば、速やかに大家へ通知することが大切です。

アパートの雨漏り損害に保険が適用できるケースは?

アパートの雨漏りで大家が損害賠償責任を負う場合、建物の老朽化だけが原因の場合は、保険を適用できるケースは限られてきます。

配管や給湯器などの設備が原因の漏水であれば、施設賠償責任保険が適用できますが、そもそも火災保険の主契約は、老朽化による雨漏りを補償するといった内容になっていないからです。

もちろん、強風・暴風が原因で屋根の一部が吹き飛んだ場合であれば風災補償が受けられますし、大雨による河川の氾濫などで床下浸水するレベルの水害が発生した場合であれば、水災補償を受けることが考えられます。

しかし、通常の雨で老朽化した外壁などから浸水した雨漏りの場合は、対象外となるケースが多いので注意が必要です。

また、入居者による「窓からの吹き込み」や「ベランダの排水口詰まり」などの過失による雨漏りの場合は、個人賠償責任保険が適用できます。

家財などの補償の場合は、「時価額」といって減価償却により消耗した査定額が出されることが一般的ですが、再調達価格(新品)で査定される保険もあるので確認が必要です。

雨漏りの場合、保険会社も判断に困るケースが多く、保険鑑定人によって査定が異なることもあります。

保険会社へ相談する場合は誤解を招くことのないよう、雨漏りの状況をよく調査して報告する必要があります。

施工ミスが原因!雨漏りの損害賠償はどうなるか?

アパートの雨漏りが原因で損害賠償責任を負う可能性があるのは、大家と入居者だけとは限りません。

アパートの雨漏りは、アパートの建設業者や防水業者などによる欠陥工事が原因の可能性もあります。

上記の施工業者は法的な瑕疵担保責任を負っており、大家が瑕疵の存在を知ってから1年以内、新築の場合は10年間の補償義務が生じています。

この瑕疵担保責任の対象には、「雨水の侵入を防止する部分」と明確に規定されており、原因箇所の無償補修はもちろんのこと、損害賠償責任を負うことが義務付けられています。

更に、建築上の瑕疵において、雨漏りは「建物の基本的安全性を損なう行為」として法的な不法行為とされた判例もあります。

不法行為と言えば、交通事故の加害者と同じように被害者へ損害賠償責任を負うことになるので、最長で20年間は責任を追及されることになります。

ですが、このような欠陥工事による瑕疵については、法的な立証材料が必要です。

単に雨漏りの被害状況を写真に収めるだけではなく、専門業者へ調査を依頼して報告書を作成したり、補修にかかる費用などを提示する必要があるのです。

そのため、施工ミスが原因で雨漏りしていると疑われる場合には、その調査段階から慎重に情報を収集するよう注意しましょう。

アパートで雨漏りが発生!損害賠償に備えて迅速な行動

大家も入居者も、アパートで雨漏りが発生した場合は損害賠償に備えて迅速な対応が求められます。

入居者は、速やかに大家へ通知し、自身の過失がないか、家財に水濡れがないかを確認します。

大家は、入居者から雨漏りの通知を受けた場合、速やかに業者を手配の上、養生などの対応を行うとともに、漏水原因を調査し、居室や家財の被害状況を記録するようにしましょう。

漏水原因に施工上の瑕疵が疑われる場合は、専門業者へ依頼の上、より詳細な調査を行う必要があります。

そして、その結果によって、しかるべき対応を取りましょう。

大家も入居者も、損害賠償に備えて遅滞なく迅速な対応を心掛けることによって、結果として雨漏り被害を最小限に抑えることにつながります。

アパートの雨漏りによる損害賠償を回避するために必要なこと

アパートの雨漏りは、原因も責任区分も複雑で、損害賠償責任を負う危険もあるため、大家にとっても入居者にとっても怖いことです。

入居者は、日頃から過失がないよう注意して生活することを心掛け、気になることは逐次大家へ知らせるようにすれば、損害賠償責任を負う危険性を回避できます。

雨漏り被害は、時に感情的なトラブルにも発展します。

雨漏りが発生してしまった場合は、迅速な解決に向けて大家と入居者が協力することが大切です。

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