不動産を登記!住所欄はマンション名を省略して書いてもOK?

マンションやビルなどを取得したとき、不動産の登記を行うことになりますね。

いざ登記をする際、ビルやマンションの住所の書き方に困ったという方が意外と多いのです。

その多くが、「住所にビルもしくはマンション名まで書くべきか」という点で悩まれています。

この記事では、登記の際に記入する住所の、ビルやマンション名を省略しても問題はないかについてご説明します。

不動産を登記する!登記申請の流れ

ビルやマンションなどを取得したら、不動産の登記申請を行わなくてはなりません。

不動産の登記申請は、以下の流れで行われます。

1、登記原因(マンションなどを売買、相続等)の発生

2、登記の申請書の作成、添付書類の入手

3、登記の申請書および添付書類の提出

4、登記所での審査(①受付、②調査、③記入、④校合、⑤登記識別情報作成)

5、登記識別情報および登記完了証の受け取り

そのため、私たちが行うことは申請書の作成と添付書類を入手して、登記所に提出することです。

ここで一番重要となるのが、申請書の作成です。

記入漏れや不備があれば、再提出になることもあるため、細心の注意をはらって作成しましょう。

そのとき、特にビルやマンションを登記する場合、住所の書き方に困ってしまったという方が意外と多いです。

次項からは、登記の際の住所の書き方や、ビルやマンション名などを省略してもよいかについてお話をしていきます。

不動産を登記する際に記載する住所は原則として住民票と同じ!

ここでは、ビルやマンションなどの不動産を登記する際の住所の書き方についてお話をします。

登記をする際に記載する住所は、原則として住民票の住所です。

住民票を確認して、同じように登記申請書の住所欄にも記入しましょう。

ビルやマンションが住民票にどのように記載されているかは、市町村によって異なります。

例えば、以下のようにです。

・〇〇県△△市□□町1丁目2番3号 ××マンション405号室

・〇〇県△△市□□町1丁目2番3号

・〇〇県△△市□□町1丁目2番3-405号

・〇〇県△△市□□町1丁目2番3-405号 ××マンション

上記の例には、番地だけのものもありますが、ビルやマンション名を省略してよいのか気になる人もいるでしょう。

それについては次項でお話しします。

登記する住所はマンション名を省略しても良いの?

登記申請の際に記載する住所は、原則として住民票どおりとお伝えしました。

住民票の大半はマンション名まで記入されていますので、そのとおりに記入するようにしましょう。

ここで気になることが、マンション名は省略して記入してもよいのかということです。

先ほどの住所の書き方の例の中でも、住所の中にマンション名が記載されていないものがありましたよね。

もし、住民票の住所でマンション名が省略されている場合は、登記申請の際も省略しても問題はありません。

なぜなら、登記申請の際に記入する住所は、番地までの記載でもよいからです。

というのも、マンション名以下というのは方書きであるため、必ず住所に記載しなくてはいけないというものではないのです。

ですから、登記の際に記入する住所も、ビルやマンション名を省略しても問題はないといえるのです。

マンション名を書かないほうが良いこともある!

ビルやマンションなどの不動産登記をする際に、登記名義人の住所にマンション名を記入しなくても問題はありません。

むしろ、書かないほうがよい場合もあるのです。

それは、急きょビルやマンション名が変わってしまった場合です。

マンションなどのオーナーの都合で、いきなりマンション名が変わることもあり、もし変われば住民票や登記簿の住所も変更をしなければなりません。

このとき、住所にマンション名を省略していれば変更しなくて済みますが、マンション名を記載している場合は、当然変更の手続きをすることになります。

登記を変更する際には、登録免許税もかかってしまいますので、数万円の税金を納めることになるでしょう。

このようなことを考えると、登記簿上の住所にはマンション名を省略したほうがよいと思いますよね。

ですが、マンション名以下を省略する際は注意しなければいけないことがありますので、次項でお伝えしていきます。

マンション名以下を省略した場合の注意点!

ビルやマンション名を省略した場合、最も注意しなければならないことが「郵便物」です。

先ほどまで、マンション名以下は方書きのため登記の際も省略しても問題ないとお伝えしてきました。

しかし、マンション名以下まで省略してしまったときは、郵便物において注意が必要です。

マンション名だけでなく、部屋番号まで省略してしまった場合、住所は以下のように表記されることになります。

「〇〇県△△市□□町1丁目2番3号」

これをパッと見ただけでは、この住所の建物がマンションかどうかは分かりませんよね。

郵便局員の方が配達に行ったときに、その住所がマンションだということは確認できますが、部屋番号の記載がなければどの部屋の郵便物か確認することができません。

郵便受けに部屋番号と一緒に名前も書いてあれば別ですが、マンションによっては、部屋番号のみしか表示されていない郵便受けもあります。

どの部屋の郵便物か郵便局員がわからなければ、私たちは郵便物を受け取ることすらできませんから、マンション名は省略しても部屋番号は登記しておいたほうがよさそうですね。

「字」や「大字」は省略しても良いの?

登記申請の際、住所にマンション名を記載しなくても問題はないということについて、ここまでお話をしてきました。

もう一つ、住所を記入するうえで疑問点として挙がるものがあります。

それは、「字」や「大字」を書かなくてはいけないか、ということです。

特に地方では、これらをよく使用していますが、省略しても問題はないのでしょうか。

これについては、必要なときと省略しても問題ない場合があるので、はっきりとお答えすることはできません。

というのも、省略しても問題がないかを見分ける方法がないのです。

確実に知るには、地元の方に聞くことが一番です。

書かなくてはいけない地域の場合は書くようにし、省略しても問題がない地域では書くか書かないか選びましょう。

ここまでお話ししてきましたように、登記の際の住所の書き方は少しややこしいのが現状です。

マンション名のように省略しても問題ないと決められているものもあれば、「字」などのように決められていないものもあります。

ですが、基本的には住民票どおりの記載をすれば問題ないので、書き方に悩んだ場合は住民票に表記されている住所どおりに記載するようにしてください。

マンションを登記する際は部屋番号は記入しておこう!

登記申請をする際、特にビルやマンションの場合は、住所の書き方に悩むこともあるでしょう。

マンション名を書くか書かないかもその一つであり、原則としては住民票どおりの記載をします。

もし、マンション名以下を省略する場合は、郵便物に対する懸念もあるので、部屋番号だけは登記しておくとよいでしょう。