敷金返金は領収書が発行される?賃貸における領収書の重要性

賃貸では、新築などにはかからない費用がかかるものです。

また、その後に支払いの有無などで貸主とのトラブルが起こらないためにも、領収書を保管しておくことも大切です。

中でも敷金は、場合により返金されることもある費用です。

敷金の支払いや返金の際に、領収書を貸主から受け取ることができるのかも気になるところです。

それに加え今回は、賃貸における領収書の重要性についてもまとめていきましょう。

新生活のアイテムを準備!返金などのためにも領収書の保管を

賃貸に入居する際には、敷金など貸主に支払うものの費用に加え、生活に必要なものも準備しなければなりません。

新生活で困らないためにも、以下を参考に準備を進めましょう。

・家電

特に冷蔵庫や洗濯機などの大物家電は、値段や自分の用途にあったものを選ぶと良いでしょう。

一人暮らしの方などは、比較的小さめのサイズを購入する傾向がありますが、後に結婚の予定などがある場合は、あえてファミリーサイズを購入しておくのもおすすめです。

それ以外にも、ドライヤーやアイロン、掃除機などの小さな家電も忘れずに購入することが大切です。

・調理器具や食器

フライパンや鍋など、調理器具は種類ごとに1つずつあると便利でしょう。

また、賃貸に入居するお祝いなどに、調理器具や食器などを頂くこともあります。

同じ種類のものがかぶらないように、購入は入居直前に足りないものを買い足すのもおすすめです。

・カーテン

カーテンは、プライバシーを守るためにも入居前に準備しておきたいアイテムです。

遮光性や防音性など、機能に優れたものも多く出回っています。

自分が入居する賃貸の日当たりなど、環境を考慮して選ぶと良いでしょう。

・寝具

日本は気候の変動が激しいため、日によって暑くなったり寒くなったりすることも予想されます。

そのため、セット販売されている布団を選ぶのがおすすめです。

どのような気候であっても、組み合わせて使用でき、快適な眠りを確保するのに役立つでしょう。

これらを購入したら、その際の領収書を保管しておくことをおすすめします。

万が一返品となった場合、領収書の提示を求められることがあります。

領収書がない場合、返品はおろか、返金もできないことがありますので注意しましょう。

ライフラインの手続きも忘れずに!何かあれば領収書の連絡先へ

新築などの自分が所有する住まいの場合、ライフラインの手続きを自分で行うという心構えがあるものです。

しかし賃貸の場合、ライフラインの手続きは貸主が行うのか、借主が行うのかわからないという声も意外にあります。

そこで、ここでは賃貸におけるライフラインの手続きについて見ていきましょう。

賃貸におけるライフラインの手続きは、一般的に借主が行います。

ライフラインは生活の要とも言える重要な役割があるため、入居前に必ず手続きを行いましょう。

ライフラインの手続きの中でも、最も時間がかかると言われているのがガスの手続きです。

手続きの手順としては、まずガス業者に連絡をし、開設と点検の予定を組みます。

これらは、借主の立会いが求められることが一般的のため、事前にスケジュール調整などを行っておくようにしてください。

ガスの手続きが済んだら、次に電気と水道の手続きをしましょう。

電力会社と水道局に連絡をし、申し込みを行ってください。

当日の立会いは、ガスが必要なのに対し、電気と水道は一般的に必要ありません。

また、手続き後に何らかのトラブルが起こった場合には、それぞれの窓口に連絡しましょう。

あまり多いケースではありませんが、料金の二重払いが起こった際、その分は返金されるのか、翌月分として充当されるのかも気になるものです。

各領収書に記載されている窓口の連絡先を把握しておくことで、その際の対応がスムーズになります。

次項では、賃貸への入居の際に必要と言われる敷金などの費用についてご説明していきましょう。

入居時にかかる敷金などの費用!手渡し払いは領収書受け取りを

賃貸に入居する際には、初期費用という名の様々な費用がかかるものです。

では具体的に、どのような初期費用がかかるのかをご説明していきましょう。

まず挙げられるのが前家賃です。

一般的に、前家賃はその賃貸における1か月分の家賃が金額の目安です。

家賃の支払いは口座振替などが多いものですが、前家賃は入居する月の1ヶ月前に支払うため、手続きが間に合わないなど都合によっては手渡しになることもあります。

その場合、前家賃を支払ったという証拠のためにも、貸主から領収書をもらっておくと良いでしょう。

また、家賃1か月分と言えば仲介手数料も同等の金額となることが一般的です。

貸主と借主が知り合いだったなど、直接賃貸契約を交わした場合にはないと言えますが、不動産業者などを通した契約の場合、この仲介手数料が発生します。

これ以外にも、敷金や礼金の準備も入居前にしておくことが大切です。

前家賃や仲介手数料同様、敷金は1ヶ月の家賃分の金額が一般的です。

礼金も同様の金額とされていますが、敷金と違い返金がされないという特徴があります。

これらに加え、火災保険料や引越し費用など、多くの初期費用がかかってきます。

総合すると大きな出費となるため、毎月少しずつでも初期費用のために貯蓄しておくことが望ましいと言えます。

返金トラブルを防ぐ!敷金は領収書や振込票の保管を

前項では、賃貸入居時にかかるであろう初期費用についてご説明しました。

これらの多くは、支払った際に貸主から領収書を受け取りますよね。

その中でも、支払うというより預けるという意味合いが強いのが敷金です。

何かを支払った際に受け取るのが領収書ですが、敷金ではそれを受け取ることはできるのでしょうか。

例えば、敷金を振り込みで貸主に支払った場合、領収書ではなく預り証を貸主から受け取ることが一般的です。

そのため、支払った証拠となる銀行などの振込票も一緒に保管しておくことが望ましいでしょう。

それ以外にも、直接貸主に手渡しで敷金を支払う場合もあります。

その場合には、預り証に加え、領収書の発行も貸主にお願いしておいてください。

優良な貸主と借主であれば問題ありませんが、場合により敷金の返金をめぐるトラブルが多いのも事実です。

そのようなトラブルを防ぐためにも、領収書などを貸主から受け取っておくことはとても重要なことと言えるでしょう。

敷金が充当される現状回復のケース

敷金は、原状回復などに充当されることは述べたまでですが、具体的にどのようなケースが挙げられるのでしょうか。

以下で主なものをまとめました。

・壁の穴

賃貸の壁に棚などを設置した場合、釘の跡などが残ります。

それは故意であると判断されるため、補修に敷金が充当されるでしょう。

・床などのしみ

故意でないにしろ、飲み物をこぼした際にできた床のしみは過失と判断されます。

飲み物は早急に拭き取ることでしみになるのを防ぐこともできるため、それを心掛けることも大切です。

・水周りの著しい汚れ

小まめな掃除が求められるのが水周りですが、わずかな汚れであれば問題ないでしょう。

しかし、水垢やカビなどを長期間放置すると、市販の洗剤では落とせないような頑固な汚れとなってしまうことがあります。

そのような場合、汚れを落とすために敷金が充当されることが予想されます。

このように、賃貸の原状回復は、故意および過失の有無によって誰が費用を負担するのか判断されます。

また、原状回復などを経ても敷金が余った場合には、貸主に返金されるのが一般的です。

では、その際の領収書は受け取ることができるのでしょうか。

敷金の返金は領収書が発行されない!?

賃貸の退去時には、敷金の返金金額に限らず、領収書を貸主が借主に渡す義務は基本的にはありません。

そのため、どのように敷金が充当されたかがわからないという方も多いものです。

そのような状況を防ぐためにも、賃貸へ入居する際に敷金の充当についてしっかりと貸主に確認しておくことが重要です。

しかし確認と言っても、口頭では詳しい内容などを隅々まで把握することは困難と言えます。

そのため、借主は入居の際に手渡される賃貸契約書で確認すると良いでしょう。

敷金の金額はもちろん、どのような場合に充当されるかなど、詳しく記載されているでしょう。

まれに、原状回復などの後に余った敷金を、礼金として扱う場合もあります。

つまり、敷金が余ったとしても返金がないということのため、その点も理解しておく必要があります。

また、礼金として扱われた敷金については、領収書を貸主から受け取ることができる場合が多いため、退去前に依頼しておくと良いでしょう。

費用トラブルを防ぐためにも領収書は大切に保管を

賃貸に入居する際には、述べた通り様々な敷金など費用がかかります。

どのようなものにいくらかかるかなど、事前に把握しておくことが望ましいでしょう。

また、費用に関するトラブルを防ぐためにも、各領収書の保管は重要です。

しかし領収書は、普段の生活ではあまり確認することがないものとも言えます。

その一方で、何か起こった際にはすぐに確認したいのが領収書のため、保管方法にも工夫が必要です。

すぐに取り出せるよう、ファイルにまとめておくなどしておくと安心です。