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賃貸で多い敷金トラブル!返還請求には期限がある

2018.6.13

賃貸借契約が終了し、部屋を明け渡したときに、敷金は返還されるものです。

敷金は返還されるものとご存知でない方もいらっしゃると思いますが、敷金を請求できるのはいつで、返還請求権には期限があるのでしょうか。

実は、その返還請求権は、5年で消滅時効にかかります。

まだまだ多い敷金トラブルについて、基礎知識をおさえておきましょう。

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そもそも敷金とは?必ず返還されるもの?

賃貸住宅を契約するとき、はじめに借主から貸主にいろいろなお金を払いますよね。

敷金、礼金、権利金、保証金などがありますが、それぞれに目的が違います。

今回の記事では、敷金にスポットを当ててお話しします。

敷金とは、賃貸借契約の際、借主が部屋を使用することに対し、担保として貸主に預けるお金のことです。

家賃を滞納したり、故意に居住設備品などを破損した場合、この敷金から差し引かれます。

また、賃貸借が終了してから部屋を明け渡すまでの損害金もこの敷金から充当されます。

たとえば、契約期限が過ぎているにもかかわらず、なかなか部屋を明け渡さないときなどは、この敷金から家賃相当分が差し引かれる、ということになるのです。

敷金は借主のお金です。

はじめに貸主に支払ってはいますが、必要な費用を差し引いて残りは返還されるものなのです。

ただし、契約書にあらかじめ退去時に〇万円引く、という特約を設けている場合などがあります。

このようなケースですと、あらかじめ決められた額が敷金から引かれます。

国土交通省の推奨する「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、すでに合意の上で契約しているものは、契約内容に沿った運用が原則である、としています。

しかし、その契約内容があいまいであったり、契約するときに何らかの問題がある場合には、このガイドラインを参考に協議するよう記載があります。

敷金が借主に返還される期限は契約書で決めると安心

先ほど、敷金は借主のお金だとお話をしました。

そのため、敷金は賃貸借が終了し部屋を明け渡したあと、借主に返還されなければなりません。

しかしこの「賃貸借が終了し部屋を明渡したあと」とは、一体どの時点をさすのでしょうか。

一般的な賃貸借では、部屋を引き払うとき、貸主もしくは管理会社の担当者と一緒に、破損、汚損箇所がないかを確認します。

破損や汚損があった場合、修復のため貸主もしくは管理会社が業者へ見積を依頼します。

そして、その見積から借主負担分を差し引き、残額を借主へ返還する、という流れが実際に運用されているところではないでしょうか。

見積が出たときに敷金の返還額が決まるため、敷金の返還と部屋の明渡しを同じタイミングでは行えない、ということになります。

敷金が返還されるまで、元借主は落ち着かない時間を過ごすことになります。

できるならば早く返してもらいたいものです。

通常、原状回復費用の額の確定に必要な期間は、早くて1週間、遅くても1ヶ月以内というのが目安のようです。

この不安な時間を過ごしたくない場合、契約時に返還期限や確定期限を設ける、退去時に確認するなどで対処しましょう。

敷金の返還請求ができる期限を過ぎた場合どうなる?

契約内容によりますが、家賃滞納や故意による汚損や破損がない限り、敷金は部屋を明け渡した日の翌日から返還を請求することができます。

もし、退去後に敷金返還について相当の期間が過ぎても連絡や通知がない場合には貸主へ連絡を取り、入金時期などを確認しましょう。

退去後に貸主が変更していたとしても、以前の貸主に返還義務がありますので、返還請求を申し出てください。

ただし、競売による貸主変更は話が別なので注意が必要です。

返還を請求することのできる権利の期限は5年です。

忙しさや面倒さにかまけてあまり長く放置しておくと、その敷金は5年で消滅時効にかかります。

時効が成立するためには援用という意思表示が必要なのですが、それよりも何年も放置しておくことは良くありません。

貸主が亡くなられて相続していたり、遠方へ転居されていたりすると交渉や手続きなどの実務が非常に煩雑になるおそれがあるからです。

そうなると、返還される敷金よりも膨大に費用がかかってしまうことも考えられます。

もし、返還してもらう意思が少しでもあるならば、放置せず、とにかく連絡を取り続けましょう。

賃貸のなかでも多い敷金返還トラブル

賃貸に関わるお金にはいろいろありますが、今回敷金にスポットを当てたのには理由があります。

賃貸におけるトラブルの中でも群を抜いて多いのが敷金トラブルだからです。

その中でも多いのは、原状回復にともなう敷金の返還についてといわれています。

原状回復の範囲や程度について、どちらが何をどれだけ負担するのかで、トラブルになるケースは非常に多いのです。

また、いつ返還されるのかという、期限にまつわる問題も少なくありません。

現在では、借主の不利にならないように情報も入手しやすく、また勉強をされている方も多くなりました。

とはいえ、「事前に入念に契約書をチェックしましょう」というだけではトラブルを防ぐことは難しいものです。

敷金の問題は、契約終了時になり改めて契約書を見直したときに、気付くことが多いからです。

契約はお互い合意の上で交わされるものだと言いますが、契約時に細かくチェックし、訂正を求める借主はそう多くはいないのが現状です。

たとえそこで特約や改訂を申し出たとしても、受け入れる貸主や仲介業者はさらに少ないのではないか、と思われます。

そこで国土交通省がこれではいけない、と表したガイドラインですが、これには法的拘束力はありません。

しかしながら賃貸不動産会社などは、積極的にこのガイドラインを取り入れている動きもあります。

新規に契約する貸主との間で、ガイドラインから大きく外れるような場合には契約をしない、というような事例もすでにあるようです。

敷金、原状回復について民法に明記されます

2020年4月1日。

民法が大きく変わることをニュース等で聞いた方も多いかと思われます。

この改正で、敷金について新しく条文に記載されることになりました。

賃借人の原状回復義務(第621条)、敷金(第622条の2)において、いままで、裁判で出た判決を実務上の運用として扱われていた内容が条文として明記されたものになります。

内容を簡単にご説明すると、賃貸借が終了したとき、借主が原状回復義務を負います。

しかし、通常消耗や経年劣化による損傷は、その原状回復には含まれません。

また、借主の責任ではない理由で生じた損傷も、原状回復の義務を負いません。

敷金は、賃貸借の契約と部屋の明渡し双方が終わった後、原状回復費や滞納費などを差し引き、返還しなければならない、となります。

しかしながら、この条文も貸主、借主が特約として別の内容を合意して決めることができます。

敷金がいつの時点から請求できるかについては決められても、返還期限については決められていません。

特約でどうにでもなるのであれば、今までと変わりない、と言えばそうかもしれません。

ただ、仮に合意なく、通常の消耗である損傷を借主が負担させられた、などで争いとなった場合、借主の利益が一方的に害されると判断されると、無効になる可能性があります。

法律にきっちりと明文化されることにより、今までとは違った運用がなされることは期待できるのではないでしょうか。

敷金返還請求期限が来るまでにできることを

敷金がいつまでたっても返還されない、原状回復費用が通常消耗以上に請求された、でも、自分ではどうすればよいのかわからないという方もいるかもしれません。

そのように現在お困りの方や近い将来契約が終了する方は、2020年の施行まで待てるはずはありません。

民間には、敷金返還専門の業者もあるようですが、借主の代理として貸主に返還を請求できるのは弁護士と認定司法書士(認定考査で認定を受けたもの)だけです。

行政書士は、返還について内容証明を作成し、提出代行をすることはできますが、借主の代理として交渉を行うことはできません。

専門家でない業者へ依頼し、もし仮に相手から訴訟を起こされた場合、結局専門家に頼らざるを得ません。

二重の費用がかかるだけでなく、時間も無駄にしてしまいかねません。

「法律の専門家を知らない」「費用が高額なのでは」と躊躇してしまう方もいるでしょう。

しかし、自分でできないのであれば、専門家に依頼するのが最短の道です。

いまでは、少額訴訟などの手続きを代理ではなく、指導やサポートしてくれる法律の専門家も多数います。

インターネット無料相談などを活用し、比較するなどして自分に合った専門家を見つけることができるでしょう。

また、すでに敷金返還請求権の期限を過ぎてしまった場合でも、返還される可能性はゼロではありませんので、専門家へ相談してみるのもよいかもしれません。

敷金について知っておくことでトラブルを避ける

敷金とは、契約期間中の部屋について、借主から貸主へ、損傷や滞納などの担保として預けるお金のことです。

契約時に、敷金が戻ってくるお金であることをしっかりと借主と貸主に間で確認しておくと、のちのちのトラブルを避けることが出来るかもしれません。

そのためには、借主も敷金について知っておくことが大切です。

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