核家族化が進んでいる今でも、自分の親や配偶者の親との同居をしている方もいるでしょう。
同居前は関係が良好でも、同居を始めたら問題が出てきてしまい「同居を解消したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで、どのようにしたら円満に、同居を解消できるかを考えてみましょう。
なぜ親との同居を解消したいの?
結婚をし住まいを考えるときに、「親との距離感」が頭に浮かぶ方もいるのではないでしょうか。
親世帯が子世帯に近いところに住んでいたならば、困ったときや子育ての手助け・アドバイスがもらえるといったメリットもあります。
また、親世帯から見ても困ったときに助けてもらえたり、老後の面倒を見てもらえたりとこちらにもメリットがあります。
しかしながら、その反面で「同居を解消したい」と思ってしまうような問題も発生してくるのです。
その具体例をあげてみましょう。
【プライバシーを侵害される】
同居する場合は、二世帯住宅に住まわれることが多いでしょう。
そんな二世帯住宅でもいくつかの種類があります。
・完全に同居しているようなお宅
・玄関やキッチンなどを一部共有しているお宅
このようなものが挙げられます。
実の親でも義理の親でも一緒に暮らすとなったら、一人の空間は欲しくなるものですよね。
ですが、勝手に夫婦の寝室などの子世帯の住まいに入ってきてしまうケースがあるようです。
【育児に口を出す】
赤ちゃんが生まれたら、もちろん嬉しいですよね。
もし、同居で関係がうまくいっているのであれば、育児を助けてもらうこともできるでしょう。
しかし、親世代の行っていた育児を押し付けられたり、育児の合間のリフレッシュもできない状態になってしまうこともあります。
この他にも、同居を解消したくなる問題は各家庭で様々あるでしょう。
親との同居解消を成功させる①子供のSOSは記録する
おそらく、「同居を解消したい」と考えるときにはすでに、同居を始めてからある程度の時間が経っているのではないでしょうか。
そんななかで子供が生まれ、子供が成長したときに自分の親と祖父母がうまくいっていないところを目にしてしまっていたら、日常生活に何らかの悪影響が出てきてしまいます。
・家の中で怯えている
・大人の顔色をうかがっている
・口数が減る
・笑顔が少なくなる
・両親や祖父母に関しておかしな言動がある
このようなことがあったら、メモを取るなどして記録としてとっておきましょう。
子供のこういったSOSは、配偶者に別居を説得するときや親世帯に納得してもらうためにも重要なものになります。
子供は、大人のことをよく見ています。
もし、子供からのSOSがあるようであれば、見逃さないようにしましょう。
このような状態が続くと、子供が小さいのであれば、今後の性格の形成に悪影響を及ぼしてしまいます。
子供のこのような変化を記録し、夫婦で相談してみてください。
親との同居解消を成功させる②子供の通学を理由に
通学をしている子供がいる場合におすすめできる、同居解消方法です。
大抵の祖父母は、孫のことは可愛く思っています。
そんな可愛い孫が、通学で大変な思いをしていることを知ったら、なかなか同居の解消を反対するのは難しいでしょう。
ですが、「通学が大変」ということを伝えても、「通学をサポートする」と言われるかもしれません。
このようなときには、「学校を卒業したら、また同居するか考えましょう」などといったことを伝えてみましょう。
親も一時的な同居の解消であれば、受け止めてくれる可能性が高くなります。
また、同居を解消して、数年経つ頃には親世帯も子世帯も生活がどのように変化しているかはわかりません。
ですから、再び同居を持ち出されたとしても、そのときの状況で判断も可能になります。
親との同居解消を成功させる③他の兄弟姉妹と同居
もし、配偶者に兄弟姉妹がいたときにおすすめしたい方法です。
親世帯は、困ったときや老後のことをメリットとしていることはご説明しましたね。
このことを考えて同居に踏み切る方が多いのでしょう。
ですが、いきなり別居を言われても親世帯も困りますよね。
そこで、配偶者の兄弟姉妹に同居を提案することで、円満に同居を解消することができる可能性が出てくるのです。
また、兄弟姉妹のほうから「同居する」と話を持ち掛けられる場合も考えられます。
それは具体的には、どのようなときなのでしょうか。
例をあげるとしたら、このようなときでしょう。
・離婚し、一人で子育てを行っている
・金銭的な理由で同居を考えている
同居を解消することを考えている場合には、他の兄弟姉妹にも伝えなくてはなりません。
その理由は、親の介護問題などといった同居をしていない兄弟姉妹にとっても、重要なことがあるためです。
親との同居解消を成功させる④介護
先ほどもご紹介した「介護」のことを親に持ち出して、同居を解消してみることも一つの手段です。
同居をしている親のどちらかが体調を崩していたり、頻繁に通院している様子で、入院も度々しているようなときに提案してみましょう。
「介護施設に入らずに、自宅で過ごしたい」と望んでいる方は多くいます。
ですが、現実では自宅での介護を辛く感じる家族も多くいるのです。
そこで、親の納得するような介護施設を見つけてみてはいかがでしょう。
今の介護施設は、設備が充実しています。
・温泉付き
・看護師が常駐
・完全個室
このような介護施設もあります。
完全個室のある介護施設には、夫婦2人で入所できることもあります。
また、介護施設には同世代の方が入所していることが多くありますので、友人を作ることができたりと寂しい思いをすることが少ないでしょう。
ただ、経済的なことがありますので、他に兄弟姉妹がいる場合には相談してみてもいいかもしれません。
親との同居解消を成功させる⑤転勤願いを出す
生活をしていくうえで、必ずしなくてはならないのは「仕事」ですよね。
仕事をしなければ、収入はありませんから生活に困っていますね。
おそらく、家族のなかで「稼ぎの中心になっているのは夫である」という方は多いのではないでしょうか。
そんな夫に転勤願いを出してもらい、職場の営業所などを変えてもらうのです。
親も、生活するために仕事をしなければならないということは、百も承知なはずです。
新たな職場が遠いのであれば、同居解消をしなければならないということは、理解してくれるでしょう。
また、「帰ったら、また同居をしましょう」と言われたとしても、先述しましたが数年先にはどのように生活しているかわかりません。
そのときに、また考えてみましょう。
しかし、転勤願いを出しても「転勤不可」ということもあります。
そのような場合は、「上司から会社周辺に引っ越すように言われた」、「補助が出るから会社の近くに住むように言われた」などと伝えましょう。
仕事を言い訳にしてみるのも、円満な同居解消の方法です。
同居解消前にしっかり夫婦で相談を
親世帯との同居を解消する方法をご紹介してきました。
親世帯と同居するということは、夫婦のどちらかは、いくら義理の親とはいえ、血のつながりのない他人と生活することになります。
問題が起きてしまうのは必然と言っても過言ではありません。
そのため、同居の解消を考えている場合は、まずはしっかりと「今後どのようにしたらいいのか」を夫婦で相談することからはじめましょう。