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地目を変更し所有する畑を宅地として利用しよう

2019.8.12

「相続で畑を引き継いだものの農業をやるつもりはなく持て余している」、「農家を廃業して他の仕事に就きたいが土地をどう処分すべきか困っている」というお悩みを持つ方は少なくないと思います。

その土地の地目を変更し、活用することを考えてみてはいかがでしょうか。

建築において制限のかかる畑などの農地を宅地などに転用することで、他の用途にも使用することが可能になり、様々な可能性が広がります。

この記事ではその方法や条件について詳しくご紹介します。

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畑だった土地に家を建てたい場合も、地目を宅地にすれば可能になる

「自身が所有している畑などに一戸建てを建築して、親に住んでもらいたい。」あるいは「成人して配偶者のいる子どもに住んでもらうための家を建てたい」といった場合に、地目が田や畑のままでは建物を建てるための制限がかかってしまい、うまくいかないことがほとんどです。

そこで、その土地を宅地として使用する許可を得ることができれば、なんの問題もなく建物を建てることができるようになるのです。

条件さえ合えば、建てた物件を他人に賃貸することで利益を生み出すことだって可能になるかもしれません。

もちろん、自分が住む家を新しく建てて生活を一新するというのも素晴らしいですよね。

書類上の処理を一通りこなすことで、それまで手に余る存在だった土地が自分の生活を充実させるなにかになるというのは、想像するだけでも楽しい気分になるでしょう。

全ての田や畑が宅地に地目変更できるわけではない

それではどのようにすれば、田や畑などの土地の地目を宅地へと変更することができるのでしょうか。

人によってはメリットの多い地目の変更手続きですが、実はこれらの農地の全てを転用して宅地にできるわけではありません。

農地は国民の食料を生産するための重要な土地として農家を営む生産者向けに税制優遇を施したり、他の地目への転用を制限している区域があったりと、簡単に売買ができないように法律で保護されています。

そんな農地を転用するためには、農業委員会や都道府県の許可を取る必要があります。

許可を取るためには満たさなければいけない条件があるのですが、それが立地基準と一般基準というものです。

1つ目の立地基準とはつまり、農地の中の区分を示しています。

農地には、農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地、第2種農地、第3種農地といった5つの区分がされており、その中でも転用が許可される可能性が見込めるのは第2種農地と第3種農地の2つだけなのです。

土地の購入を検討する際にはまず、この2つの土地に分類されているかどうかが最初のハードルになってくるでしょう。

そして、残る一般基準について、こちらも満たすためには様々なポイントがあります。

主な条件は、転用後の地目に沿った使用が確実に行われることや周辺の農地に悪影響を与えないことなどです。

しっかりとした見通しを持った上での手続きであれば、問題にはならないことが多いようです。

これらの情報はその土地の農業委員会で取得することができますので、検討したい土地がある場合は各市町村に問い合わせてみるとよいでしょう。

地目を田や畑から宅地に転用するために必要な費用

当然ではありますが土地の地目を変更するには手続きが必要で、それに伴って諸費用も発生します。

田や畑から宅地へと転用するための許可を得ること自体に費用が必要なわけではありません。

しかし、手続きに際して多くの書類を取得しなければならず、その発行手数料として少なくはないお金を支払わなければなりません。

もちろん全ての書類は自身で揃えることもできますが、非常に大きな手間が必要になってくるため、行政書士などの専門家に作業を任せるといった選択肢もあります。

その場合も依頼するための費用が発生しますが、書類取得の手間にかかる時間を他の作業に当てられると考えるならば必要な出費として受け入れることもできるのではないでしょうか。

登録された情報を変えるだけなのに費用がかかったり手間が多かったりと、煩わしさを感じる方もいらっしゃるかとは思いますが、それだけ農地は国にとって不可欠なものだということの表れなのです。

地目を田や畑から宅地に転用するための工事にかかる費用

土地が田や畑として使用されていたものを引き受けるということは、その土地が宅地に適していな状況であるということも十分に考えられます。

土地を宅地として使用するためには、土地に接する道路と同じ高さである必要があるため、建物を建てるためには工事をしなければいけないケースもあるのです。

例えば畑などの用途で使用されていた土地の場合は道路よりも低い場所にあることが多いですが、地目を変更するためには道路と同じ高さにする作業である盛り土と、盛り土をするための擁壁を設置する必要があります。

その工事の費用は土地の規模や状況、自治体の定める基準によって異なるため一般的な金額を算出することは難しいですが、100平方メートルの農地を盛り土して転用するために数百万円といった支出が発生することも珍しいことではありません。

決して安い金額ではありませんので、実際に工事が必要な場合は自治体の都市計画課や土木事務所に相談した上で、信用性の高い業者を選ぶことが重要になるでしょう。

田や畑だった場所に建築物を建てるには

運よく購入した田や畑が道路と同じ高さにあり、地目を宅地に変更する上で工事を施す必要がなかったとしても、建築物を建設するためには地盤調査を行い、農地土地の強度を判断しなければなりません。

特に田んぼとして使用されていた土地は柔らかいことが多いため、土を入れ替えるなどして地盤を改良することで安全な建物を建てられるようになります。

こちらも地盤の状況によって地盤改良にかかる工事の費用は大きく変わってくるため、複数の施工会社に見積もりを依頼したり、近隣に類似の事例などがあれば確認して参考にするようにしましょう。

地盤の調査や改良などは、実際に建築を依頼する施工会社が行なってくれため、専門の業者を探す必要はありません。

業者によっては、農地転用の手続きから請け負ってくれるところもありますので、早い段階から相談してみると一連の作業がスムーズに進むかもしれません。

地目が畑などの農地をそのまま売るより宅地にした方が高く売れる

土地を持つ全ての人にとって、なにかしらの建築物を造るといった活用の仕方が合っているとは限りません。

特に家を建てたいわけでもないし、できれば早めに手放してしまいたいという方も多数いらっしゃるでしょう。

しかし実は、畑を売却するという選択をする際にも知っておいた方が良いことがあるのです。

それは近年、農業従事者の後継者不足や農作物の価格低下などを理由に農地の買い手が減少しており、その相場価格が年を追うごとに下落傾向にあるということです。

全国農業会議所が出しているデータによると、平成18年に10アールあたりおよそ500万円(一坪あたり約1万7千円)だった都市的農業地域における畑の価格が、平成27年には10アールあたり350万円(一坪あたり約1万2000円)と右肩下がりの傾向にあり、この状態は今後も続くと予想されています。

つまり、所有している田や畑をそのまま地目を変更せずに売りに出した場合、とても安い値段で取引されてしまうことになるのです。

ちなみに、平成30年現在の日本全国の基準地価、つまり土地の平均価格は、1坪あたりおよそ45万円となっています。

もちろん立地などの条件により価格は左右されますが、単純に考えて地目を宅地に変更してから売買をすることで、およそ40倍の値段で売却できる可能性があるということがおわかりになるかと思います。

貴重な資産には手間をかけて育てる気持ちを

これまで見てきたように、田や畑などの農地を地目を変更することで宅地として利用するには膨大な手間と費用がかかります。

しかしながら土地ををそのまま寝かせておくだけでは固定資産税もかかり続け、所有者にとって家計を圧迫する負債となってしまうことでしょう。

日常をより快適で充実したものにするためにも、持てる資産を整理し適切な形で保有することが重要です。

もしこういった問題でお悩みの方がいらっしゃる場合は、一度検討されることをお勧めします。

 - 土地, 地目