マンションでのピアノ演奏が騒音に!?トラブルを防ぐ対策法

趣味や仕事などの関係で、マンションで楽器の演奏をする方もいます。

その中には、私たちにとって身近な楽器であるピアノを演奏する方もいるでしょう。

ピアノは美しい音が特徴ですが、マンションなどの集合住宅では、時として騒音の元となり得ます。

今回は、その対策法についてご紹介していきます。

マンションでピアノが騒音に?大きな音はピアノの構造が関係

ピアノは、子供の習い事としての人気もありますよね。

上達するには日常的にピアノに触れて、とにかく音を出す必要があります。

しかし、マンションなどの集合住宅では、このピアノの音が近隣住民にとって騒音となってしまうことがあるのです。

では、そもそもなぜピアノが騒音となりやすいのでしょうか。

それには、ピアノの構造による音の大きさが関係しています。

ピアノは、内部にある弦を、小さなハンマーが下から叩くことにより音を発します。

この動作だけでは、それほど大きな音にはならないのではないかと思う方もいるでしょう。

しかし、ピアノは内部の弦の片側を支える役割りを持つ駒が、中心部分にある響板の上に乗っている構造です。

そのため、駒を通して響板の隅々までその弦の振動が伝わるのです。

響板は、あの大きなピアノが全体で発する空気を振動させるため、それによりピアノの音が大きくなるのです。

小さな音であればまだしも、このような大きなピアノの音は、学校の音楽室やレッスン室など以外では、当然騒音になり得るでしょう。

マンションでのピアノの騒音対策①防音室を造る

ここからは、マンションでのピアノの騒音対策をご紹介していきます。

まず、徹底的にピアノの騒音対策をするのであれば、マンションに防音室を造るほかありません。

ピアノ講師を職業としている方や、子供が本格的にピアノを習っていて、音大を目指しているような方には必要なことでしょう。

しかし、防音室をマンションに造るということは、それに関する工事を行なう必要があります。

工事内容としては、現在ある壁や床などを防音性のあるものに変えなければなりません。

つまり、大きくマンションをリフォームすることになります。

大掛かりな工事になり、工事の期間も2週間近くかかることが予想されるため、自分の判断だけでマンションに防音室を造ることはまずできません。

また、そのようなことはおすすめもできません。

当然ですが、周囲の住人や管理組合に許可をもらう必要があります。

マンションでのピアノの騒音対策②組み立てタイプの防音室を造る

組み立てるだけで設置できる防音室というものもあります。

組み立てるタイプの防音室は、工事を必要としないため、コストを抑えて騒音対策ができます。

しかし、この組み立てるタイプの防音室は、どのようなものを選ぶかが重要です。

防音室を工事するのであれば、業者が色々なアドバイスをしてくれ、適したものを提案してくれるでしょう。

しかし、組み立てるタイプの防音室は、購入する防音室を自分で決めなければなりません。

ここでは、組み立てタイプの防音室の適正を、楽器ごとに見てみましょう。

・声楽

声楽は、椅子などに座らず立った状態で声を発することが多いです。

そのため、声が突き抜けるよう、天井に高さのあるものが適しているでしょう。

・サックス

サックスは、そのスタイリッシュな佇まいで、趣味として愛用している方も多い楽器です。

中でも、テナーサックスなどは110dBと、非常に大きな音を発します。

マンションに組み立てタイプの防音室を設置するなら、1.2畳以上のものを選ぶようにしましょう。

・ヴァイオリン

ヴァイオリンは、数ある楽器の中でも高音を発する楽器です。

また、腕を大きく動かして音を発する楽器のため、1.5畳以上の広々としたものがおすすめです。

・ピアノ

最後にピアノですが、ピアノとぴったりのサイズを選ぶと音が壁に素早く反射し、耳に大きな音がダイレクトに響くことが考えられます。

そのため、少なくとも3畳以上のものを選ぶとよいです。

ピアノをマンションに設置している方は、ピアノと一緒にこれらのほかの楽器を持っている方もいるでしょう。

上記の楽器ごとの防音室を参考にし、自分に合ったものを選んでください。

ピアノタイプ別騒音対策①アップライトピアノをマンションに設置

ピアノは、グランドピアノとアップライトピアノに大きく分けられます。

では、それらをマンションに設置する場合、騒音対策にも違いがあるのでしょうか。

まず、アップライトに適した騒音対策について見ていきましょう。

グランドピアノに比べて、身近なタイプがアップライトピアノです。

アップライトピアノは、内部を大きな箱で覆うようなデザインです。

そこから音を発するため、その箱の後ろ側に騒音対策を施しましょう。

以下のようなアイテムを設置するのもよいです。

【東京防音株式会社 ホワイトキューオン】

アップライトピアノは、壁際に設置することが多いです。

このホワイトキューオンを壁に設置すれば、音を吸収し、部屋に分散することができます。

価格も1枚19000円と、コストを抑えて騒音対策したい方におすすめです。

ピアノタイプ別騒音対策②グランドピアノをマンションに設置

次に、グランドピアノに適した騒音対策を見ていきましょう。

グランドピアノは、内部全てを箱で覆っているアップライトとは違い、内部が大きくむき出しになっているデザインです。

音がダイレクトに響くため、壁や天井など、各所に騒音対策が必要になるでしょう。

また、ピアノの鍵盤を叩く音は、床に響きやすいです。

これは、アップライトにも同様のことが言えるため、双方ともに床の騒音対策は重要です。

そこで、おすすめなのがこの商品です。

【タンスのゲン株式会社 ジョイントマット】

大きな音も吸収する厚さのあるマットです。

また、ジョイントマットのため、部屋の大きさや形に合わせて組み合わせることもできます。

グランドピアノかアップライトピアノに関わらず、このようなマットを床に敷けば、マンションの近隣住民への騒音被害を減らせるでしょう。

これからマンションを探す方に!楽器の演奏が可能なマンション

ここまで、マンションにおけるピアノの騒音対策をご紹介してきました。

これからマンションを探そうとしている方には、楽器の演奏が可能なマンションを選ぶこともおすすめです。

このようなマンションを選ぶ場合には、一度内見するとよいでしょう。

そこには、ピアノなどの楽器が設置されていることが多く、実際に演奏してみて音の響きを確認することもできます。

ただ、普通のマンションに比べて、楽器の演奏が可能なマンションは価格も高い傾向にあります。

そのため、ピアノを演奏するためには多少のコスト増も致し方ないと考えられる方におすすめです。

しかし、楽器の演奏が可能なマンションは人気も高いです。

いかにピアノを演奏する方達が、騒音とならないよう苦慮しているかが伺えますね。

また、注意点として楽器の演奏が可能なマンションは、数がそれほど多くないため、すぐに契約が決まってしまうことも考えられます。

契約を検討するなら、迅速に進めていきたいところですね。

ピアノの音を癒しに!演奏時間などにも注意して騒音を防ごう

ピアノの音はとても美しく、聴く方の心を癒すものでもあります。

しかしその音は、時として騒音となってしまうことがあるのも事実です。

特に、マンションなどの集合住宅は音が近隣に響きやすく、それが元で騒音トラブルにもなりかねません。

ご紹介した騒音対策に加え、ピアノを演奏する時間帯などにも気を配ることも大切でしょう。

せっかくのピアノの音をトラブルに元としないためにも、重要なことと言えるでしょう。