窓と扉の違いはどんなところにある?その種類について解説!

窓と扉の違いについて聞かれたとき、皆さんはどうお答えするでしょうか?

基本的には、家の玄関が扉、扉より小さいサイズの開口箇所が窓というように認識されている人もいるのではないでしょうか。

しかし、家や建物によっては扉より大きなサイズの窓もありますし、扉も玄関以外にも設置されています。

そんな窓と扉の違いとそれぞれの種類についてご紹介します。

窓と扉の違いとは?

はじめに、窓と扉のそれぞれの定義についてご紹介します。

まず、窓とは「日の光を取り入れる」「風通しを良くする」「眺めをよくする」などの目的で、開口部分に取り付けられる建具のことを指します。

もちろん家などの建物だけでなく、電車や車などの乗り物にも取りつけられていますね。

樹脂などでできている窓もありますが、多くの窓はガラス素材から造られます。

そして、扉は建物や乗り物の人が出入りに使用する建具のことを指します。

扉には戸や引き戸、開き戸など、様々な呼び方と種類があります。

窓と扉の定義の違いは、人が日常的に出入り口に使うか使わないかの点にあります。

もちろん、窓の種類によっては人が出入りに使用するタイプの窓も存在しますし、人が入れないような窓より小さい扉もあります。

では、そんな窓と扉にはどのような種類があるのでしょうか?

窓と扉の種類についてそれぞれご紹介します。

引き違い窓と内倒しの窓

まずは窓の種類からご紹介します。

・引き違い窓

左右の2枚のガラスを横にスライドさせることで開閉できる一般的なガラス窓で、ベランダの出入りに使われている大きな引き違い窓も、扉ではなく窓に分類されます。

メリットは、開け閉めが簡単で好みの幅で開けることができる点、サイズが豊富、取り付け取り外しが容易など、使いやすい点が特に挙げられます。

デメリットは、窓をスライドさせるための隙間を要する為、閉めたときも完全に密閉できず、窓際が寒く感じることがある点や、窓の外側の掃除が困難であることなどが挙げられます。

・内倒しの窓

窓の下方部分が軸となり、室内側に窓を倒して開け閉めするタイプの窓です。

一般の家ではあまり見かけませんが、内倒し窓のメリットは、外側から開けられないので防犯性が高いこと、窓が内側に開くために隣の建物との距離が近くても設置できること、そしてしっかり閉じることができるので気密性が高いなど、内側に開くことで様々なメリットが挙げられます。

デメリットは、窓が内側に開くためにカーテンが設置しにくいことです。

このように、日常何気なく使っている窓もよく観察してみると様々なメリットとデメリットが挙げられます。

上げ下げ窓と引き違い窓の違い

・上げ下げ窓

引き違い窓を縦にしたような仕組みの窓で、日本ではあまりなじみがないですが、海外でよく使われています。

引き違い窓は扉のようなサイズのタイプもありますが、上げ下げ窓は人が出入りできるようなサイズのタイプはあまりありません。

メリットは、窓が縦長な設計の為、外部から侵入しずらく、引き下げ窓と違い気密性が高く、好きな幅に窓を開けることができるという点です。

デメリットは、窓の開閉が少し手間がかかることと、外側の掃除が難しい点です。

・ルーバー窓

ガラス板が何枚もつらなっているタイプの窓で、ハンドルを回すとそれに合わせてガラス板が下から開いていきます。

浴室などによく設置されている窓ですが、メリットはガラス板が斜め下を向いて開く為、外からほとんど中が見えずプライバシーを守れる点と、窓が開いた状態でも構造上雨が中に入りにくい為、いつでも換気ができる点です。

デメリットは、何枚ものガラスが重なって閉じる構造の為、隙間がきて気密性は低い点とガラスをはずして侵入されるケースもあるので防犯面に不安がある点です。

どちらも少し特殊な設計の為、設置できる箇所は限定されます。

出窓とはめ殺し窓

・出窓

出窓は他の種類の窓とは少し構造が違い、壁から窓の部分だけ外に出っ張った形となっています。

メリットは、窓の部分がお洒落に見える点で、出窓のカウンター部分に植木を置いたり、インテリアにこだわる人に人気があります。

そして、部屋が少し広く見えるという効果もあります。

デメリットは、構造上窓部分に空気が溜まる為、冬は結露が出来やすく、夏は熱気がこもりやすいという点と、工事などリフォーム代が高い、という点も挙げられます。

・はめ殺し窓

その名の通り、壁にはめこまれて、開閉できない窓です。

ホテルなどで使用されていますが、はめ殺し窓のメリットは開閉できない為、窓から落ちるなどの事故を防ぐ、閉め忘れなどの心配がない為防犯性は高いという点にあります。

そして、開閉する機能がない為、窓のサイズや形を自由自在に設計することができます。

デメリットは、掃除がしにくいという点です。

このように、窓には様々な種類が存在し、その窓の特性によってメリットとデメリットが挙げられました。

次の項目から、扉の種類についてご紹介します。

扉の種類

窓とは違い、扉は家や建物によって様々な種類が設置されています。

・開き戸

一般的な家の扉で使われている、ドアノブを回して内側か外側に開くタイプの扉です。

メリットは、閉めるとしっかり閉じられる為、気密性が高く音漏れしにくいなどという点が挙げられます。

デメリットは、開ける際に内側か外側にスペースを要することと、風に押されて閉まってしまうことがあるという点です。

・引き戸

2枚の戸のどちらか1枚を左右にスライドすることで開閉するタイプの扉です。

古民家などの玄関で使われているイメージですが、現在でも室内のクローゼットや物置などの扉で使われています。

引き戸のメリットは、開き戸と違い開閉するときにスペースを使わないこと、風に反応して勝手に閉まることもない、という点です。

デメリットは、引き違い窓のようにスライド部分に隙間が必要な為、気密性が低いところと、音漏れがしやすく下部分のレールにほこりが溜まりやすいなどの点が挙げられます。

どちらも玄関や室内でも使用されている扉ですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

折れ戸と他の扉の種類

・折れ戸

折れ戸はその名のとおり、扉を折りたたんで開閉するタイプの扉です。

ベランダなどで使用されていることもありますが、主に室内や風呂の扉などに使用されています。

メリットは、開き戸と違いスペースを使わずに開けられること、開口部が他の扉に比べて広くとれるところです。

デメリットは、開けるときに折りこまれた戸がかさばってしまい、戸付近に物が置けないところです。

このように、扉の種類は大きく分けて開き戸、引き戸、折れ戸の3種類です。

中には両側開けられる両開き戸、両側の戸が折れて開く両折れ戸やペット用の小さい扉など、用途や設置箇所によってさらに細かい種類に分類されます。

窓と同じく、扉にも様々な種類がありますね。

窓と扉の違いについて

窓と扉の違いは、日常的に人の出入りに使われるどうかということです。

基本的にはそのような定義で窓と扉を区別できますが、窓にも扉にも様々な種類があり、窓と扉の違い一言でを言い切ることはとても難しいです。

その開口部のサイズと用途に合わせて最適な建具を設置することが重要です。