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初めて青色申告をするために必要な届出と毎年の節税効果は?

2018.10.18

皆さんが独立起業しようというとき、気になるのが確定申告ではないでしょうか。

サラリーマンのときは源泉徴収のため、毎年申告の必要はありませんが、独立したら自分で申告や納税をしなければなりません。

ところで、確定申告には青色と白色があり、青色申告をするには、法人でも個人事業主でも、青色申告承認申請書の届出が必要です。

そこで今回は、初めて青色申告をする人のために、その方法を解説していきましょう。

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毎年の確定申告は何のために必要なのか

そもそも、毎年の確定申告はなぜ必要なのでしょうか。

それは、一言でいうと税金を正しく計算するためです。

サラリーマンの場合は、冒頭に述べたように源泉徴収が行われていますが、個人事業主や法人などは、確定申告によって税金が計算されるのです。

そして、確定申告には白色申告と青色申告の2種類があります。

そこで、まずは2つの違いを解説していきましょう。

まず白色申告は、特に簿記の知識がなくても、売上、売上以外の収入、仕入、仕入以外の費用について帳簿を付けていれば申告することが可能です。

証明となる伝票や領収証などを元に帳簿を付け、収入から費用を差し引いた所得を明らかにするわけです。

青色申告と比べると、言うなれば簡易の経理処理で、所得が明確になれば別段問題なく申告が可能であると言えるでしょう。

そして、何も届出をしなければ、通常は白色申告の扱いになります。

このような白色申告に適しているのは、起業したばかりで経理にかける時間もなく、所得の少ないフリーランスの人などです。

従業員を抱えておらす、所得が少ないため青色申告と白色申告に納税額の差がないような場合は、白色申告のままでも問題はありません。

届出をして青色申告をするメリットとは

一方青色申告は、白色申告より詳細な帳簿付けをする必要があります。

最低でも単式簿記の記帳と損益計算書の作成が必要で、これにより10万円の所得控除を受けることができます。

そして、通常株式会社などの法人が行っているような、複式簿記による記帳と損益計算書や貸借対照表を作成すると、65万円の所得控除が受けられます。

これを青色申告特別控除と言い、帳簿付けにも経理の知識が必要になります。

また青色申告では、青色申告特別控除の他にも、3年間赤字が繰り越せたり、親族に支払った給料を全額経費にすることができます。

白色申告では、赤字の繰り越しはありません。

そもそも、赤字の場合は支払う税金もないので、申告する必要もないのです。

また、経費にできる親族への給料にも上限があります。

白色申告では、妻は年間86万円、それ以外の親族では1人につき50万円が上限と定められています。

つまり青色申告承認申請の届出をすべきなのは、1つは親族などに従業員としての給料を86万円以上支払っている場合です。

また、大幅な黒字で税金をたくさん支払わなければならない事業者や、逆に大幅な赤字で翌年以降に赤字を繰り越したい場合などは、青色申告が有効です。

確定申告は毎年のことなので、上記のような場合は、早々に届出をして青色申告に変更するのが得策でしょう。

毎年差が出る青色申告と白色申告の納税額

では具体的に、青色申告と白色申告の経費の差額がどれくらいになるのかを比較してみましょう。

例えば、起業した人の妻が経理をして、給料を毎月20万円支払っているとします。

まず、白色申告では特別控除がないため、費用にできるのは妻の年間の給料のうち86万円のみです。

しかし、青色申告の場合は、妻の給与は年間240万円、加えて青色申告特別控除が65万円あるので、305万円が控除できます。

つまり、白色申告と青色申告では、年間で220万円ほど経費に違いが出てくるのです。

もし、税金が1割だとしたら、青色申告にするだけで、年間22万円ほど節税になるわけですね。

そして、確定申告は毎年のことですので、この差はどんどん膨れ上がります。

また、起業初年度に設備投資がかさんで、500万円の赤字になったとしましょう。

白色申告の場合は申告しませんが、青色申告の場合は、申告することで翌年の所得から赤字分を控除できます。

もし翌年の所得が500万円であった場合、赤字と相殺されて所得が0円になるため、税金はかかりません。

このように、青色申告は帳簿付けが複雑になる分、大きな税制上の優遇措置があります。

つまり一般的には、青色申告への変更を届出する方が得になる場合が多いと言えるでしょう。

青色申告承認申請書の届出は毎年ではなく初回のみでよい

では次に、青色申告をするたの青色申告承認申請書の届出について勉強していきましょう。

青色申告承認申請書は、正式には「所得税の青色申告承認申請書」と言います。

用紙は税務署で入手できますが、もっと簡単に国税庁HPから書式をダウンロードすることも可能です。

そこに、事業所の所在地や名称、事業開始年月日などを記入し、管轄の税務署長あてに提出します。

これが承認されれば、青色申告を行うことができるのです。

そして、一度青色申告が承認されると、翌年度以降も青色申告となるため、届出は最初の年度のみで毎年の提出は必要ありません。

また、申請が承認されたかどうかを確認することもできますが、問題がない場合は税務署から特に通知がくるわけではありません。

確定申告までに税務署から承認できない旨の通知がこなければ、承認されたということなのです。

つまり、よほどの事情がない限りは、申請書の提出のみで青色申告に変更することが可能なため、メリットのある人はやっておくべきでしょう。

ただ、問題は申請よりも青色申告のための経理処理です。

自力で勉強するか、経験者を雇うか、税理士に依頼するかして、正式な複式簿記と財務諸表の作成を行わなければなりません。

青色申告承認申請書の届出には期限がある

そしてもう1つ、青色申告承認申請書には提出期限があり、少し注意が必要です。

というのも、新規開業した場合と元々事業を行っていて、白色申告から青色申告に切り替える場合で、期限が異なるのです。

新規事業を開業した場合は、1月1日から15日までの間に開業した事業者は、3月15日が届出の締め切りとなります。

そして、1月16日以降に開業した事業者は、開業日から2ヶ月以内に届出をすることが定められています。

この期限内に青色申告承認申請書の届出をすれば、その年度分を翌年に青色申告することができます。

つまり、青色申告を考えている場合は、届出した年度分から青色申告になるため、承認される前でも複式簿記で経理処理を行っておかなければなりません。

一方、元から事業を行っている事業者は、青色申告したい年の3月15日までが提出期限になります。

それを過ぎてしまうと、翌年度分からしか青色申告ができませんので、注意が必要です。

そこで、白色申告に比べて青色申告の方がかなり節税できそうだという人は、早めに準備をして、早々に届出することをおすすめします。

また、初年度にかなり費用がかさんでしまい、事業が軌道に乗るまでにしばらくかかりそうな場合なども、忘れすに届出しておきましょう。

毎年ではなく、1回限りの手続きで済みます。

これを怠ると、赤字の繰り越しができずかなり損をしてしまうことがあるので、ぜひ覚えておいていただきたいものです。

青色申告と開業届はセットで届出を

ちなみに、青色申告をするためには、原則として税務署に開業届の提出が必要になります。

開業届とは、個人事業主として何かの事業を始める場合に、提出が必要であると定められている届出のことです。

しかし、実際には事業を開始していても、開業届を出していない事業主はたくさんいます。

会社勤めをしていて、副業的に事業を行っている人もいますし、フリーランスの人などは、自分が個人事業主という自覚がないのかもしれません。

また、現実的に開業届を出していなくとも、特に罰則があるわけでもなく、事業に支障がないというのもその理由の1つでしょう。

ただ、青色申告をしてそのメリットを享受しようとするなら、開業届は必要です。

用紙は税務署でももらえますし、青色申告承認申請書と同様に国税庁のHPからダウンロードすることもできます。

本来開業届の提出期限は、事業開始から1ヶ月以内と定められています。

そこで個人事業主になって開業しようとする際には、開業届と青色申告承認申請書をセットで提出することをおすすめします。

ここまでやっておけば、あなたも毎年青色申告のできる、ひとかどの個人事業主になれるはずです。

メリットの多い青色申告に臆せずチャレンジしよう

今回は、青色申告をするための手続きについてまとめてみました。

青色申告は白色申告に比べて、節税効果が高いというメリットがあるため、これから個人事業主になってどんどん稼ごうという人は届出をすべきです。

また、昨今は便利な会計ソフトがあるので、臆さず青色申告にチャレンジしてみてください。

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