ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY

SOCIAL MEDIA

ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY│オルタナティブ投資の大学

通貨の価値が低いことによって起こりうることとは?

2018.7.21

生活に欠かせないものはたくさんありますが、生きていくために最も必要なものは何でしょう。

「お金」と答える人も多いのではないでしょうか。

今回はそのお金の話です。

お金というと、日本では「円」という通貨で取り引きされています。

世界には、さまざまな通貨があります。

価値が低いものもありますし、高いものもありその価値は流動的です。

通貨の価値が低くなると、どのようなことが起こるのでしょうか。

スポンサーリンク

こんな記事もよく読まれています

所得税の計算方法を解説、毎月の給与から天引きされる額は?

会社員のみなさんは、毎月の給与から所得税が天引きされていますよね。 その金額は、どのような計算で算...

お金の「1k」は1000円ってこと?その意味を詳しく解説!

「1k」はたくさんの意味がありますよね。 部屋の間取りを示していたり、金の純度を表していたり、...

家をもうひとつ!住宅ローンを二重で組むことは可能なの?

1軒の家を購入することでさえ、人生では大きな決断になります。 家を手に入れる代わりに、長期間の住宅...

個人事業主の確定申告は、青色申告の申請で毎年お得になる?

個人事業主が、毎年避けて通れないのが確定申告です。 確定申告は、毎年2月16日から3月15日の...

固定資産税を決めるための家屋調査を拒否することは可能か?

皆さんが新築戸建てを購入されたり、大幅な増改築を行われたような場合、市区町村の役所などから、家屋調...

頭金なしで住宅ローン2500万円を借りたら月々返済はいくら?

住宅ローンを組む場合、頭金にと貯めていた貯金があったとしても、諸費用などであっという間になくなってし...

新築は固定資産税がお得?支払いはいつから始まるの?

新築を考えた際、賃貸ではかからない固定資産税などの支払いが生じます。 固定資産税に対する軽減措...

外国為替市場において終値とはいつの値段を言うのだろうか

外国為替市場でいうところの終値というのは、具体的にいつの値段を言うのでしょうか。 株式市場には...

1000万円貯金達成!預金?それとも投資?税金についても学ぶ

ついに達成した貯金1000万円! その1000万円、預金しておきますか? それとも、他の金融商品...

為替の終値はいつを指す?24時間取引なのに終値とは?

ネット証券の台頭もあり、株や為替は以前よりも身近なものとなってきました。 株をしていると、「終...

一人暮らしでも貯金はできる!毎月の積み重ねがポイント!

憧れの一人暮らし! なんと素敵な響きでしょう。 しかし、そんな甘い夢も、いざ一人暮らしを始めたら...

初めての支払調書!その種類と不動産の支払調書の書き方

源泉徴収に関わる手続きは、必要事項を書くだけなのですが、後回しにしてギリギリになってしまうと大変です...

外国為替市場に取引所はない!では終値とはどう決まるのか?

近年、ネット証券やFX会社の台頭は著しく、為替は以前よりも身近で気軽に始められるものになってきて...

通貨記号の「l」って何のこと?意味や由来を学んでみよう!

通貨は、様々な文字で表されます。 例えば、「¥」(円)や「$」(ドル)などがそうですね。 で...

固定資産税がいきなり値上がり?その理由には様々な背景が!

皆さんは、「固定資産税がなぜか値上がりした」という話を聞いたことはないでしょうか。 多くの場合...

スポンサーリンク

通貨は国が価値を保証している!

ほとんどの人がお金を稼ぐために働き、それを消費して生活しています。

しかし、お金になぜ価値が生まれるのか、不思議に思うことはありませんか。

実際「1万円札」を持っていれば、お店で1万円分のいろいろなものが買えます。

ところが、よくよく考えてみると1万円札は紙です。

紙に1万円分の価値があるとは思えません。

1万円札を作る原価は22円といわれています。

ではなぜ、1万円札は1万円の価値があるとして使われているのでしょう。

その理由は、1万円の価値を日本国が保証しているからです。

日本国が保証するという信頼によって、円が取り引きされているのです。

これは、ドルやユーロも同じです。

それを発行している国や政府がその価値を保証しています。

国や政府の信頼によって、その通貨は流通しているのです。

そして通貨は流通するものです。

その価値は流動的で、価値が低い・高いということはその国の経済をも左右します。

価値が低い通貨を鋳造して財政難を乗り切った

国が通貨の価値を保証するという制度は、日本では江戸時代から行われていました。

江戸時代では、もともと通貨自体に価値を持たせたものが流通していました。

その通貨の価値の分だけ、金や銀を含んでいたということです。

しかし、金や銀の産出量が少なくなり、さらに経済発展により通貨の需要が増したことによって、通貨不足が生じました。

デフレです。

そのため、当時の勘定奉行が「幕府の信用があれば通貨に価値がなくてもよい」と考え、通貨の改鋳を行いました。

通貨に含まれる金・銀の量を減らしたのです。

元禄時代に改鋳されたため、当時改鋳された大判や小判などを「元禄金銀」と呼びます。

通貨の質は悪くなりましたが、流通量を増加させることができました。

これによって、江戸幕府は財政難を乗り切ることができたのです。

現在では、この考えが世界的なスタンダードとなっていますので、江戸時代の出来事としては先進的であったともいえるかもしれません。

つまり、1万円札にはそれ自体に1万円の価値はありませんが、日本国が信頼されているため、暴落が起こることはないだろうとみんなが考えているため、暴落が起こらないのです。

ということは、信頼がなくなるとその価値はすぐに暴落してしまうということです。

価値が暴落すると、ハイパーインフレに発展します。

最近ではアフリカのジンバブエでハイパーインフレが起こりました。

ハイパーインフレが起こると通貨の価値が低いどころの話では済みません。

どのようになってしまったのか、見てみましょう。

通貨の価値が低いことで起こるハイパーインフレとは?

ハイパーインフレは、急激にインフレが進むことを意味します。

簡単に考えても、通貨の価値が急激なスピードで1/100になってしまったら、国民の生活は混乱し成り立ちませんよね。

1万円札が100円の価値になってしまったら、誰しも混乱し慌てふためくでしょう。

だからこそ通貨を発行している国は、信頼を維持し続けることを重視しています。

先程、ジンバブエでハイパーインフレが起こったとお話ししましたが、ジンバブエでは、どのようなことが起こったのでしょう。

ジンバブエでは、2000年からの政策の失敗により、景気の後退が続いていました。

政府は財政赤字を埋め合わせるために、中央銀行にジンバブエドル紙幣をどんどんと発行させます。

どんどんと紙幣を印刷した結果、2008年には5000億%のインフレになりました。

つまり通貨の価値が1/50億に下がってしまったということです。

日本円で考えると、今まで100円で買えていたものが5000億円出さなければ買えなくなってしまうのです。

日本では考えられない超高額紙幣も登場しました。

1億や2億5000万のジンバブエドル札はまだかわいいものです。

その後も、50億、250億、500億ドル札が続き、最終的に100兆ドルまで登場しました。

2009年からはジンバブエドルを使うことを諦め、アメリカドルなどの通貨が使用されています。

そして2015年には、とうとうジンバブエドルは廃止されました。

これらは、政府による政策の失敗と紙幣の印刷をし過ぎたことが原因と考えられています。

紙幣を印刷しすぎると国際的に価値が低い通貨になってしまうだけでなく、ハイパーインフレの発生にもつながります。

世界的に信頼されている通貨といえば何?

価値が低い通貨がある一方で、価値が高い通貨ももちろんあります。

国際的に価値が認められ信頼性のある通貨というと、誰もが思い浮かべるのは「アメリカドル」です。

世界中の信頼を得ており、ほとんどどこの国に行っても通貨の交換ができます。

実は、アメリカドルを発行しているのはアメリカの中央銀行ではなく、FRBという民間銀行です。

民間銀行がドルを発行し、しかもその価値が世界的に信頼されている、ということです。

信じられないかもしれませんが、アメリカドルは世界経済で信用され取り引きされているという事実があります。

続いて、「ユーロ」が挙げられます。

ユーロは欧州中央銀行が発行する通貨です。

主にヨーロッパで使用することができます。

現在は25の国で使われています。

その内の19の国がEUの加盟国です。

EU加盟国でなくてもユーロを使うことはできます。

ちなみに、EU離脱で話題になったイギリスではユーロは使われていません。

イギリスでは自国の通貨である「ポンド」が使われています。

ユーロは一時期と比べると勢いが衰えています。

このような巨大な経済圏で、1種類の通貨を流通させるのは危険だという考えもあります。

国によって景気の状況はまちまちのはずなのに、ユーロ圏では単一の金融政策を採用しなければなりません。

それが経済発展の妨げになることもあります。

そのため、EUは解体した方が良いと唱える論調もあるようです。

EU離脱を選んだイギリスの判断は正しかった、となる日が来るのかもしれません。

しかし今はまだ、ユーロは世界的に取り引きされる価値の高い通貨といえます。

高く取り引きされる通貨とは?

前項では国際的に価値が認められている通貨についてお話ししました。

価値が低い通貨と高い通貨があることによって、世界経済は成り立っているのですね。

次に、2017年時点で高価格で取り引きされている通貨についてもお話しします。

通貨の価値を取り引きではなく対ドルを基準に判断したものです。

●オマーン・リアル(OMR)

1OMR=約2.6ドル(約284円)

オマーンはアラビア半島にある国のひとつです。

原油価格が下がっているとされますが、その影響をあまり受けることなく価値が安定しています。

●バーレーン・ディナール(BHD)

1BHD=約2.65ドル(約290円)

こちらも原油価格の影響を受けず、価値は安定しています。

中東を代表する金融センターとして評価されていることがその一因として挙げられます。

バーレーンの中心であるバーレーン島の1/4が米軍基地であることも理由になっているようです。

●クウェート・ディナール(KWD)

1KWD=約3.31ドル(363円)

2013年以降、最も価値のある通貨といわれています。

世界的な規模の油田を持つことがやはり強みです。

原油価格の変動で影響を受けそうですが、やはり資源国の通貨が強いといわざるを得ません。

通貨の価値が低い方が良い?そのメリットとは?

ところで、「円安」「円高」とニュースで耳にすることがあります。

通貨の価値がいつも一定でないことは、ご存知かと思います。

通貨は価値が低いときもあれば、高いときもあります。

世界各国は、自国の通貨を安くしたいと考えています。

価値が低いことは悪いことのように思えますがなぜなのでしょう。

通貨の価値が低くなることの大きな利点は、貿易収支が改善されることです。

簡単な例でご説明します。

例えば、1ドル=90円の円高だったとします。

日本で生産した自動車を1万ドルで輸出すると、90万円になります。

しかし、1ドル=110円の円安だったとすると、同じ自動車を売っても110万円になります。

そこに20万円の差が生まれます。

輸出産業にとって、円安になるとてもありがたいのです。

もちろん、通貨安には欠点もあります。

海外からの輸入品が高くなることです。

しかし、通貨高になって輸入品が安くなると国内の消費が輸入品に偏り、国内の会社に売り上げが減ることにつながります。

売り上げが減ると給料が減り、給料が減るとさらに物が売れなくなる、というデフレが発生するのです。

そのため、通貨安には欠点もありますが、利点の方が多いため各国は通貨安を目指すのです。

通貨は絶対安全な資産ではない!

今後、通貨がどのような存在になっていくのかは想像できません。

仮想通貨は、今はまだその価値が安定していませんが、数十年後にはスタンダードになっているかもしれません。

資産を通貨だけで持つのは危険という考えもあります。

資産を不動産や貴金属に分散させて持てば、通貨の暴落にも対応できます。

もちろん、それを持つことによるリスクもありますが、価値が変動しやすい通貨だけで持つことよりは良いといえるのではないでしょうか。

 - 経済, 通貨