年金の毎月の支払い額はいくらで、どうやって決まるのか?

会社員のみなさんはおそらく厚生年金に、自営業やフリーランスのみなさんは国民年金に加入していると思います。

厚生年金は毎月給料から天引きされているので、ひょっとしたらその金額をはっきり知らない人もいるかもしれませんね。

一方、国民年金は、引き落としであれ現金支払いであれ、毎年通知がくるはずです。

その金額は年によって微妙に違いますが、そもそも年金の支払い金額はどのようにして決められているのでしょうか。

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国民年金の毎月の支払い金額はいくら?

まずは国民年金について解説します。

毎月の支払い金額は加入者一律で、通知書や納付書が送られてきます。

ちなみに、平成30年度(平成30年4月~平成31年3月)は月額16,340円で、平成29年度の16,490円と比較して、150円安くなります。

ところで、この金額はどのように決定されているのでしょうか。

実は平成16年の年金改正で、100年安心プランという名の改革が行われました。

それまで採用されていた「給付水準維持方式」から「保険料水準固定方式」になったのです。

簡単にいうと、年金の給付額ありきで保険料を変えるのではなく、国民から集める年金保険料の水準を、一定に保つことを優先するものです。

もう保険料は上がり続けませんから、しっかり払ってください、かわりに給付額は現役世代の収入の50%程度になりますという改革がなされたわけです。

その際に、月額13,860円であった保険料を、平成29年度まで毎年280円ずつ引き上げることになりました。

そして、それを最後に引き上げは終了し、あとは政府の資産運用や徴収率アップの努力で年金財政は今後100年間安心という改革だったのです。

実際の年金保険料の月額は、その金額を基準として、賃金や物価などにスライドさせた改定率を掛けていたので、微妙に変化がありました。

平成29年の場合は、16,900円×0.976で約16,490円、そして平成30年度は、16,900円×0.967で約16,340円になります。

国民年金の毎月の支払い額がまた上がる理由

ところで、平成31年からの年金保険料の毎月の基準の支払い金額が17,000円になります。

たしか平成16年度の改革では、平成29年度から上がらないことになっていたのに、変ですよね。

実は、平成28年に再度年金改革が行われて、第1号被保険者の産前産後期間の保険料を免除するため、100円アップが決定しました。

このように、年金改革が行われれば、実は年金保険料も年金受給額も、すべて変更することができてしまうわけです。

もちろん、国民にとってありがたい改革もあれば、そうでない改革もあります。

実際に、年金の受け取り資格が25年払い込みから10年払い込みに緩和されました。

しかしこれは、ただでさえ逼迫する年金財政にとって、一時的には潤いをもたらすかもしれませんが、将来に今以上の財政難をもたらすかもしれません。

そして、確実にいえることは、超少子高齢社会は確実に進行し続けているということです。

年金の視点でいい換えれば、年金を納める人の数はどんどん減り、受け取る人の数は増え続けているのです。

根本的にこれに歯止めがかからない限り、現在のままでは、年金財政が破綻することは否めません。

結局、今後も改正によって年金保険料の毎月の支払い額は上がり、年金受給額は減っていくということになるでしょう。

国民年金の特例、第3号被保険者

もうひとつ、特例があるのでお話しておきたいと思います。

国民年金の被保険者には第1号から第3号まであります。

先に述べた自営業者やフリーランスの方などは第1号被保険者に当たります。

そして、厚生年金に加入している会社員の方などは、実は国民年金の第2号被保険者になります。

詳しくは後述しますが、厚生年金に加入している人は、同時に国民年金にも加入しているのです。

そして、最後が第3号被保険者です。

これは、第2号被保険者の妻で、専業主婦である国民年金加入者を指します。

では、なにが特例なのでしょう。

自営業者の方などは、自分で国民年金を支払います。

そして、会社員の方は、給料から天引きして、会社がまとめて年金保険料を納付してくれます。

どちらも形は違いますが、自分の収入の中から年金を納付しています。

ところが、第3号被保険者に関しては、年金保険料の納付が免除されているのです。

妻が第3号被保険者になることで、夫の支払う保険料が増えるわけでもありません。

これは、会社員の負担を軽減するための優遇措置で、もらえる受給額も他の国民年金加入者と変わりません。

年金保険料の毎月の支払いなくして受給はできるという、とても優遇された特例なのです。

厚生年金の毎月の支払い金額が高い理由

さて、次に厚生年金の毎月の支払い金額についてみていきましょう。

会社員のみなさんは、厚生年金保険料は毎月給料から天引きされていますね。

給料明細を見て、結構大きな金額だと思った方もいるのではないでしょうか。

しかし、あなたの厚生年金保険料は、実際にはその倍の金額になります。

つまり、会社員の給料から天引きされているのは全体の半分で、会社が納付するときに、もう半分を補てんして支払ってくれているのです。

そう考えると、毎月17,000円程度の国民年金の支払い額と比べると、かなり多いように思いますね。

それにも理由があります。

実は、厚生年金加入者は、自動的に国民年金にも加入しています。

日本は国民皆年金という制度を有しており、20歳以上60歳未満の国民は、すべて国民年金に加入しなければなりません。

そして、厚生年金は、国民年金の上乗せ部分に当たるため、当然支払い保険料も高額になるのです。

もし、会社が負担してくれなければ、毎月の支払いは総支給額に対してものすごく高い金額になるはずです。

もしかしたら、いくらもらえるかわからないような年金に加入しないで、その分貯蓄した方が老後の蓄えになると感じるかもしれません。

とはいえ、年金加入は国民の義務なので、勝手に外れるわけにはいきませんが、国民の年金離れの理由のひとつになりかねません。

そこで、会社が福利厚生の一環として、半額を負担することになっています。

厚生年金の毎月の支払い金額はいくら?

では、毎月の支払い金額はどのようにして決まっているのでしょう。

それは、給料によって違います。

基準となるのは、標準報酬月額というもので、毎年4~6月の3ヶ月間の支給額の平均をとって決定されます。

厚生年金保険料は、その標準報酬月額によって、1~31等級に分かれています。

日本年金機構のHPに、その納付金額を一覧表にした厚生年金保険料額表が掲載されており、見ていただければわかりやすいと思います。

たとえば、実際の給料支給額が21万円の人は、14等級で標準報酬月額が20万円です。

表を横にたどっていくと、年金保険料は全額で36,600円、会社と折半した額が18,300円になります。

表がなくても、厚生年金保険料は標準報酬月額の18.3%なので、20万円の場合は20万円×0.183で36,600円、折半は2で割って18,300円と計算できます。

また、これについても、平成16年の年金改革で、平成29年まで段階的に引き上げることになっていて、現状の18.3%がその上限とされています。

国民年金と違うところは、全員一律ではなく、給料の支給額によってかわるところですが、もうひとつ、厚生年金には上限があります。

給料支給額60.5万円以上(標準報酬月額で62万円)が上限で、厚生年金の支払い額は113460円、折半で56730円となっています。

これ以上、たとえば給料が100万円であっても、この金額であるということになります。

年金の毎月の支払い金額や受給金額は変わる可能性大!

国民年金、厚生年金保険料の毎月の支払い額については、平成29年度はある意味区切りの年でした。

平成16年の年金改革当時は、平成29年度には100年後まで安心して年金が受け取れる基礎が築けている予定でした。

そして、平成29年度の保険料で制度を継続していけば、年金制度の破綻はないという皮算用がされていたわけですね。

しかし、実際は目標には到達していないようで、政府の年金資源の運用利率も、保険料徴収率も思うようにはいっていません。

そこで平成28年の年金改革が行われるにいたったというのが実情といえます。

まさかの年金受け取り開始が75歳に?という間違った情報まで流れましたが、今後はあながちないともいえないかもしれません。

年金の毎月の支払い額だけでなく、高齢者になってからの受け取り額や受け取り時期についても、改革という名のもとに変わっていくはずです。

そもそも現役世代の収入の50%の受給額では、住む家があったとしても、安心して老後を迎えることができるわけがありませんね。

年金に頼りすぎず、自分で将来に備えることが大切

年金を補てんする備えは、働けなくなってからでは、遅いです。

貯蓄や個人年金、投資など、人によってやりかたはいろいろだと思います。

ただ、私たちは自分の将来は自分で守るという意思を持って、準備をしていかなければならないのではないでしょうか。