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家屋の固定資産税を計算するのに欠かせない減価償却とは何?

2018.7.9

家屋や土地などの不動産を保有している人が避けて通れないのが、税金の納付ですよね。

不動産にかかる税金と言えば「固定資産税」ですが、その仕組みを詳しく知っている人は少ないでしょう。

また、家屋の場合は「減価償却」という考え方が税金の計算に関係してきます。

ここでは、固定資産税と減価償却について一緒に学んでいきましょう。

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固定資産税が土地・家屋に分かれているのはなぜ?

固定資産税は、土地と家屋に分かれています。

しかし、この理由をきちんと知っているという人はあまり多くないのではないでしょうか。

ここでは、まず、なぜ固定資産税が土地と家屋に分かれているのかというところからお話していきます。

大前提として、固定資産税は「建物や土地、償却資産」にかかる税金です。

そして、納められた固定資産税は、その土地や家屋のある地域の衛生(上下水道の整備など)や治安の維持のために使われます。

しかし、同じ固定資産でも土地と家屋では計算方法に違いがあります。

その大きな要因が、「劣化するかどうか」です。

家屋は建てた後、年数が経つにつれて劣化していきます。

そして、劣化した家屋は価値が下がります(減価償却)。

これは自然なことですよね。

しかし、土地は年数が経っても劣化するものではないので、価値がゼロになる事はありません。

そのため、固定資産税の計算方法が異なります。

また、よくあるのが、土地の所有者と家屋の所有者が違うというケースです。

こうした場合に、土地と家屋をまとめて計算すると、土地の所有者が家屋の分も納税することになり不公平です。

また、仮に両者に納税の意志があっても、どちらがいくら払うかでトラブルが発生します。

それを防ぐために、固定資産税は家屋と土地それぞれで分かれているのです。

次の章では、家屋の固定資産税の計算方法を見ていきます。

家屋の固定資産税の計算方法とは?

土地と家屋の固定資産税の計算方法は、それぞれ以下の式で求められます。

「土地の固定資産税=土地の価値(評価額)×1.4%(年)」

「家屋の固定資産税=家屋の価値(評価額)×1.4%(年)」

この1.4%というのは、法律できちんと定められている税率です。

しかし、気を付けなければならないのが、「土地の価値(評価額)」や「家屋の価値(評価額)」です。

これによって、納める税金の額が変わります。

まず、土地の価値は、地方よりも都会の方が高い傾向にあります。

そのため、都会に住んでいる人の方が、土地の固定資産税を多く納めていることになります。

そして、家屋の価値ですが、これは住んでいる地域が地方か都会かということではありません。

どんな建物を家屋としているかで、その価値が変わってくるからです。

一般的に、一戸建てよりもマンションの方が家屋の固定資産税は高いです。

その理由は、構造的に見て建物の面積が一戸建てよりも広いので当然ですね。

また、部屋は狭くても、共有スペースや駐車場があればその分も課税されます。

つまり、場所としては地方に住んでいても、マンションに住んでいる人の方が一戸建てに住んでいる人よりも家屋の固定資産税を多く納めているということです。

しかし、家屋の場合、ここに減価償却という考え方が関係してきます。

この減価償却について、次の章から詳しく見ていきましょう。

家屋の「減価償却」とは一体何?

では、家屋の固定資産税を計算する場合に関係してくる「減価償却」とは、一体何なのでしょうか。

先ほどお伝えしたように、家屋は建てたときは綺麗で新しくても、年数が経つうちに少しずつ傷んできます。

新しい建物と古い建物では価値が違います。

それなのに税率が同じでは、不公平に感じますよね。

そこで、「その点を考慮して税率を計算しよう」というのが減価償却という考え方なのです。

しかし、住んでいる家屋(建物)によって基準が異なります。

ここでは、木造の一戸建てと鉄筋コンクリート造りのマンションを例に比較してみます。

●木造の一戸建ての場合

減価償却の期間は、およそ24年とされています。

その期間が過ぎると、家の固定資産税はなくなります。

ただし、のちほどご説明しますがなくならない場合もあります。

その場合、20%までは下がるので納税額は少なくて済みます。

(そこに住み続けるのであれば土地を利用し続けているわけなので、土地の分の固定資産税はきちんと納税する義務があります。)

●鉄筋コンクリート造りのマンションの場合

マンションの場合は48年間が減価償却の期間となっていて、木造の一戸建てよりも長いので、固定資産税も長く納める必要があります。

しかし、期間が過ぎれば、マンション(建物)の固定資産税もゼロにはならないにしろ、かなり下がります。

そして、マンションに住み続ける以上は、土地の分の固定資産税を納税しなければならないのはマンションも同じです。(一戸建てよりは少額です。)

減価償却の短い一戸建ても、得か損かは人による

先ほど、「家屋の減価償却の期間は建物によって異なり、マンションよりも一戸建ての方が短い」とお伝えしました。

そう聞くと、「マンションと一戸建てではどちらが得なのか」が気になりますよね。

家屋の固定資産税の額という面から見れば、減価償却期間の短い一戸建ての方が、マンションよりも納める税額が少なく土地も残るので何だか得なような気がします。

しかし、一概に戸建てがおすすめとは言えません。

金銭面では確かに戸建ての方が得である場合が多いですが、「老後の生活を考えるとマンションの方が住みやすい」と言う専門家もいます。

仮に、都市部の戸建てで考えてみましょう。

都市部に住んでいるのならば利便性が高いので生活には困りませんが、老後、戸建てに住み続けるには家や土地の管理が大変になってきます。

一方、マンションであれば、管理の負担が少ないことや防犯の面では安心でしょう。

こう考えると、税金のことだけでどちらが得かは決められません。

そのため、家を購入する際には、「どちらが得になるのかは、自分の価値観や生き方によって異なる」ということをよく考えて決める必要がありますね。

減価償却期間終了後、家屋の固定資産税はゼロになる?

ここまで、家屋の固定資産税についてお伝えしてきました。

家屋の場合は、減価償却という考え方があり、それによって税率が変わってくる(年々少しずつ税金が下がっていく)ことが分かりましたね。

しかし、減価償却期間が終わった後の家屋の固定資産税についてはどうなるのでしょうか。

気を付けていただきたいのが、減価償却の期間が過ぎれば建物については課税がなくなると思いがちですが、必ずそうなるわけではないということです。

仮に、木造一戸建ての家屋で考えてみましょう。

24年の減価償却期間が終わっても、固定資産税が急にゼロなるわけではありません。

20%までは下がりますが、そこから据え置かれる期間がしばらく続くでしょう。

ただ、減価償却期間が終わってしばらくしたのち、家屋の固定資産税が急に請求されなくなる(ゼロになる)ことはあります。

これは、建物の老朽化が進み、「家屋としては住めない」と認定された場合です。

家屋とはいえ、それほどの状態になれば家屋分の固定資産税は課税されなくなるからです。

しかし、これは役所の考え方や税調査の担当者によってもその判断が違います。

したがって、減価償却期間が終わった家屋の固定資産税については、ゼロになる場合もあれば、ならない場合もあると考えておくのが良いでしょう。

そして、課税されているのであれば、きちんと納税しなければなりません。

家屋の固定資産税を滞納したらどうなる?

減価償却期間終了後も、家屋の固定資産税は(少額になりますが)ゼロにならない限りはずっと課税されます。

では、家屋の固定資産税を滞納したらどうなるのでしょうか。

減価償却期間内に家屋の固定資産税を滞納したのであれば、当然、家屋が差し押さえられたり、競売に掛けられることになります。

とは言え、滞納してもいきなり差し押さえられることはありません。

まずは、電話や文書(督促状)などで督促されます。

督促状が発送されてから10日経つと、役所は滞納者へ連絡したり裁判所の手続きをしなくても、滞納者の財産の差し押さえが可能になります。(最短2ヶ月)

督促状が送られてきたら必ず役所などに連絡し、どうしても納税できない場合には納税する意思はあることを示しましょう。

何らかの事情で今は納税できない場合、役所や税務署に相談すれば1年間は納税を待ってくれる場合があります。

そして、減価償却期間が終わっていても、課税されているうちはその家屋に家屋としての価値がまだあるということです。

そのため、滞納すると、やはり差し押さえになることがあります。

家屋に価値があるかないかを判断するのは役所なので、請求されている限りは納税しましょう。

固定資産税の仕組みを知ってきちんと納税を!

今回は、家屋の固定資産税と減価償却についてお伝えしました。

家屋や土地の固定資産税は、その周辺の環境を維持・管理するのに必要な財源です。

家屋の場合、減価償却の期間が過ぎれば納税額は下がりますが、なかなかゼロにはなりません。

しかし、支払わないと家が差し押さえられることになるので、税金はきちんと納めましょう。

 - 経済